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2021年1月

2021年1月31日 (日)

納得の味

  

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来週、帰国するので、きょうもアパートを引き払う準備をしているアントニオ。

お昼を食べに行こうと、

日本の唐揚げが好きなので、

駅前の初めての料理屋さんに連れて行ったら、

Facebookでは開店なのに、

実際には休みだったので、

急遽、中華料理屋さんへ。

  

アントニオ曰く、

ケンタッキーは美味しくない、

でも日本の鳥の唐揚げは美味しい。

イタリアでもヒットする。

     

彼はおべんちゃらは言わないので、

きっと本当なんでしょう。

     

食後のコーヒーということで、

スターバックスへ。

     

アントニオ曰く、

イタリアでは、コーヒーはすなわちエスプレッソ

普通の日本人の飲むコーヒーは色のついたお湯。

エスプレッソの美味しい店は日本には少ない。

  

で、

カプチーノは、と聞くと、

あれは朝飲むもの。

午後以降は飲みません。

フランス人のカフェオレみたいなものか。

だから、

時間構わずカプチーノを飲む日本人は意味不明。

    

で、

締めのデザートということで、

道の駅米沢に行ってジェラート

     

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もちろん、

山大ジェラートを注文。

   

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山形を食べる

ですからね、

道の駅でも売れてます、

鷹山秘伝豆のジェラートと

神室落花生のジェラート。

    

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アントニオ曰く、

秘伝豆ジェラートはいつ食べても美味しい、

初めて食べた落花生ジェラートは目から鱗。

   

本場ナポリのジェラートにも負けない

ぜひ、イタリアに店を出して欲しい。

   

今は

他のフレーバーも開発していて、

ジェラート屋を開くなら10種類は必要なんで、

準備できたら開店するね、

といい加減な返事をした。

    

でも、

ベジアのジェラートって美味しいですよね。

自分で言うのもなんですけど、、、

 

  

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2021年1月30日 (土)

塩麹納豆

  

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きょうは久しぶりに雪が降ってましたけど、

隣町の川西町まで塩麹を買いに行ってきました。

  

何を隠そう、

大阪人の私は納豆というものを

30過ぎるまで遠ざけていましたが、

ひょんなことから口にするようになり、

今では、

好んで食べるようになってしまいました。

   

中でも、

知り合いから分けていただいてる地元の秘伝豆の納豆が、

大粒で、

ねっとりとした食感が、

大のお気に入りで、

ご飯にかけたりせずに、

そのままいただきます。

     

スーパーでも多くの種類の納豆が販売されてますけど、

ご飯の上にかけるなら小粒、

そのまま納豆を味わうなら大粒でしょうね。

        

教えていただいた食べ方が、

タレじゃなくて、

塩麹と混ぜること。

    

三五八(さごはち)という塩麹が、

ここ米沢では一般的なんですけど、

それよりも塩分の少ない二五八(にごはち)というのが、

隣町の川西町にあって、

最近、それがより合うということを

教えていただいたので、

買いに行ったわけです。

            

実際、

相性バッチリでした。

   

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しかし

思いますけど、

先日の人間ドックオールA判定は、

このような美味しい健康食品を積極的にいただくようになった

というのが大きいんじゃないかと思います。

       

皆さんもぜひ。

     

     

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2021年1月29日 (金)

イタリアのこと

   

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イタリア人と毎日のように話をすると、

マスコミでは伝えられない

イタリアの姿が見えてきます。

       

たとえば、

イタリアの公務員は働かない

とにかくサービス精神はゼロ。

領事館ですら働かないとのこと。 

まあね、

日本でも民間と比べ市役所なんかはサービスの意識が低いんですけど。

  

面白かったのが、

新型コロナウイルスのPCR検査結果が買える

日本だと、

検体採取して、

次の日に検査結果が出ますよね。

けど、

お金を払えば、

検査結果をすぐに出してくれるとのこと。

  

いやいやいやいや、

それって、

あかんやん。

     

と言ったものの、

イタリアだとあり得るわな、

と思いました。

   

それから自動車ね。

FIATはイタリアを代表するメーカーですけど、

Fix It Again, Tony

の略だというくらい故障が多いので

イタリアでもそれなり人たちは乗らないとのこと。

  

で、

JeepもFIATの傘下に入りましたけど、

イタリアでは、

かつてのJeepは山の頂上まで登れたけど、

今のJeepはスーパーまでしか行けない、

と言ってるらしい。

   

いやあ、

イタリアっていう国は何で食べてるんでしょうね。

    

まだまだありますよ、

日本人の知らないイタリア。

   

   

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2021年1月28日 (木)

ケミストリーとは

    

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さて、

最終回の6回目です。

月刊化学ということで、

お題もストレートに、、

   

・・・・・
  
  

〜わがケミストリー〜

  

博士課程の指導教授である恩師ヨシユキ・オカモト教授は、パデュー大学のH.C.ブラウン教授のもとで博士を取得されたノーベル化学賞受賞者の弟子である。だから、「僕はノーベル賞受賞者の孫弟子であり、君たちはひ孫弟子なのだよ」、とその人間関係を披露して飲み会で学生を喜ばせている。

とは言うものの、筆者が高校生のとき。ある日、化学の授業でボイル・シャルルの法則を先生が説明していた。あまり興味をそそらないので、一番前の席でおとなしく次の英語の予習をしてたら、眼鏡をかけたちょっと小太りの温厚な先生はノートを取り上げ、頭をバシッと勢いよく叩いた。今だったら教育委員会的には大問題だね、この先生の行動は。

何を隠そう、化学というのは暗記科目で周期律表を覚えたり、単純なモルの計算をしたり、とにかく創造するという筆者得意の分野ではなさそうだと言う事で、あまり興味をそそらないどころか全然興味がなかった。もちろん自分自身理系だと言う認識はあって、将来は技術者になるのだと思っていたけど、眼に見えるものをつくるのが好きで、機械設計や建築、工業デザイナーを目指していた。だから、白衣を着てフラスコ振るオタクっぽい化学は、まったく興味の対象外で、まさか化学系の大学教授になるなんて、まちがっても、夢にも思わなかった。しかし、早稲田大学4年のときに土田英俊研究室で、当時は助教授の西出宏之先生に手取り足取りご指導いただいたおかげで、化学というものの本質がちょっぴり理解できて、同時にその面白さに気づいてしまった。

あれから30年近くの時が経った。大学で化学を教える。とても面白いのだよ、と学生に語りかける。分子というのはミニ人間みたいなもので、所望の性質を付与するために腕を生やしたり、足を長くしたり、自由に設計して合成できる。人がキャッチボールするように、分子どおしでも電子のキャッチボールができる。ピョンピョンと電子が分子間を飛んで行くのが有機半導体のホッピング伝導。分子の形によっては集まって凝集体となり、単独での行動とまるっきり違ったりして、まるで人間のような有機分子の振る舞い。人間関係と同じく、分子どおしの関係もその性能を発揮するにはとても重要である。

10年前のこと。2001年のアメリカ化学会で開催されたノーベルシンポジウム。前年度のノーベル化学賞受賞者である白川英樹先生、アラン・マクダイアミッド先生、アラン・ヒーガー先生のご講演の後、有機EL分野そして日本を代表して筆者が招待講演を行った。昼食時、先生方には日頃から親しくしていただいてたけど、ずうずうしくも肩を並べて写真を撮らせていただき、しかもマクダイアミッド先生にはノーベル賞メダルを手に取らせていただいた。そのズシッとした重みに感動しつつ先生の人としての心の暖かさに触れた気がした。

Chemistry。その意味には「化学」以外に「人間関係」と言う意味がある。学部の学生から、ノーベル賞受賞者まで、多くの人達との関わりが化学者としての今の自分を作った。たった一人では登れない高い山。今、どこまでたどり着いたのだろうか。これからもChemistryは大事にしていきたい。

    

・・・・・
   

いやあ、

最終回とあって、

最後にオチをつけるあたり、

さすが直木賞作家です(ウソです)。

  

けど、

改めて思いますね、

多くの人たちに支えられて、

ここまでやってこれたということ。  

            

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ノーベル賞級の先生方から、

学生たち、

今では、

優秀なスタッフにも支えられ、

好きな研究ができます。

   

特に、

博士課程でご指導いただいたオカモト教授には

感謝

の一言では済まされない、

なんというか、

魂を救済された感すらありますね。

先生に出会わなければ、

今の私はありません。

     

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大阪人の私は、

実は、あまり気が進まないまま、

早稲田大学に進学しましたが、

そこで土田英俊先生と出会い、

ニューヨークに留学できて、

オカモト先生と出会い、

特にブルックリンでの5年間は私にとっては、

今の自分に生まれ変わる突然変異の期間でした。

   

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先生は95歳になられても、

いまだに現役の研究者で、

フッ素系高分子の合成とガス分離技術の研究を行っておられます。

   

その科学者としての姿勢には、

頭がさがる思いです。

私などまだまだヒヨッコですね。

              

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この写真は2年前でしょうか。

先生のオフィスで、

私と家内の博士論文を手にする娘です。

      

ノーベル賞受賞者の孫弟子を親に持つ科学者の卵は、

いったいこれからどう成長するのでしょうか。

私にできることと言えば、

いい恩師や仲間に恵まれることを祈るだけです。

      

       

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2021年1月27日 (水)

博士論文公聴会

 

今日は午前中にZOOM会議2件、

午後からは、うちの学生の

博士論文公聴会

       

博士になるための最終審査ですから、

多分、

本人はそこそこ緊張してたと思います。

    

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私個人的には3時間くらいかけてもいいと思ってたんですけど、

ちょうど2時間で終了しました。

     

随分昔ですけど、

ニューヨークでの自分自身の博士の審査の時には

3時間かかって、

全集中で脂汗垂らしながらの

質疑応答でしたから、

それを考えると、

まだまだ甘かったなあ、と思いました。

    

アメリカでの審査と

日本でのそれを比べると、

明らかに違うなと思うのは、

DrとMrの違いかなと思います。

     

それは、

アメリカではDrになれば、

研究者として平等です。

年齢は関係ありません。

大御所の大先生も、

なりたての助手も、

Drとして平等で、

お互いを認め合います。

ファーストネームで呼び合います。

        

けど、

日本では若手の助手は、

大御所には頭が上がりませんよね。

   

そういうわけで、

Drを与えるということは、

アメリカでは自分たちのコミュニティに迎え入れ、

次の日からはファーストネームで呼び合う仲になるということです。

だから、

真剣勝負です。

        

そういうわけで、

うちのDrには、私のことをファーストネームで呼んでもらっても、

一向に差し支えないんですけど、

いまだにそういう卒業生がいないのは、

日本だからですね。

    

で、

公聴会のあとは

というのが、城戸研究室の伝統です。

     

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なぜ肉かというと、

人というのはストレスがかかると、

肉を食べたくなります。

   

ある意味、

これは生理的な要求で、

ストレスを受けて、活性酸素濃度が高くなると、

その解消には、赤身の肉を頬張るのが一番なんです。

    

それに、

自分の子供の年齢の学生が、

うまい、うまいと

食べてくれるのを見るだけでも、

こちらが嬉しくもなります。

   

ということで、

そんな一日が終わって、

一仕事終えた感もあって、

心地よい疲れで、

アルコールも少々手伝って、

 

今夜はぐっすり眠れそうです。

      

    

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2021年1月26日 (火)

自然が一番の贅沢

     

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2011年ですから10年前ですね、

月刊化学に掲載された拙文、

連載4回目が先日の焼肉の話で、     

これが連載5回目です。

  

あの年は、東日本大震災があって、編集者からテーマを提案いただきました。

この記事をを再読して、

改めて、科学者というのは、一番自然を愛しているのではないかと思いますね。     

    

・・・・・

  

〜自然の偉大さの前で〜

   

蛍は熱をださない究極の光源。最も近い技術が、有機蛍光物質に電気を流して光らせる有機EL技術。今ではそれを使って薄型テレビをつくったり、照明器具を開発したり、さらには植物さえも有機EL光源で栽培しようとしている。20年前には想像すらできなかった事が実現しようとしていて、いったい科学技術はどこまで進化するのか、研究者自身にも想像がつかない。

発電技術も同じ事。植物の葉っぱのように有機物質を介して光エネルギーを電気エネルギーに変換する有機太陽電池。こちらも近年著しい効率向上が見られ実用化が近い。もちろん目指すのは光合成。シリコン太陽電池では及ばない自然界で営まれる最もグリーンな技術である。20年後には人工光合成技術が確立し、太陽光と二酸化炭素から炭化水素を合成したり、発電したり、今、想像もできないようなことが実現しているように思う。

一方、現実は原子力発電である。物理の理論が産み出した人類が現有するもっともコストパフォーマンスの高い発電技術。そのおかげで壁のコンセントにプラグを差し込むだけで電気が使える生活が成り立っている。日ごろ、ありがたみも感じることなく当然のことのように天井の蛍光灯を点灯し、大型テレビを観て、何不自由ない生活を人々は満喫している。

けど、自然にはまだまだかなわない。液晶テレビの画質はコントラスト比が向上し、3Dも登場、臨場感はいくらか高まったものの実物にくらべると、そのニセ物感は拭えないし、消費電力も大きい。LEDや有機ELなどの次世代照明器具も、それらを使った植物の人工光源栽培も、太陽光の偉大さに比べると子供のオモチャみたいなものである。現代の科学技術のレベルなど、自然界に比べると小学校3年の理科程度に思えてしまう。

3月11日の大地震、大津波。人間が20年かけて作った完璧とも思えた高さ10mの防潮堤を津波は越えた。最先端技術を駆使して建造した原子力発電所を津波は一瞬にして破壊し、放射性物質をまき散らした。多くの死者を出した東日本大地震。首都圏で電気のない生活を強いた大津波。人は自然の前に非力であることを改めて思い知らされたのである。ほかにも地球温暖化、異常気象など、最近地球上で起こるできごとを見ていると、途方もなく大きな自然の力に対して科学技術の未熟さを再認識させられる。気象予報はろくに当たらないし、地震予知なんていかなる高速コンピューターを使ってもできないんだから。

筆者が住む山形県米沢市。ここは山に囲まれた盆地で自然が豊かである。四季がはっきりとしていて、冬は雪も多い。しかし、人々は自然とは戦わず、自然とともに生きる気持ちが強い。その証が草木塔(そうもくとう)である。この地方には草木塔と呼ばれる石碑が数多く見られる。昔から日本人は八百万の神を信じ、人や動物だけじゃなく、草や木にも魂が宿ることを知っている。人が生活環境向上の為に、開墾したり、材木を得るために木を伐り倒す。そんな草木の魂を供養する心が、草木塔を建てさせたのである。なんて美しい心だろうか。草木塔のふるさとである米沢に住み、草木にそして自然に感謝しながら、グリーンテクノロジーである有機半導体デバイスを極めたいと思うのである。

     

・・・・・
    

私は、

大阪の田園調布と呼ばれる東大阪市(旧布施市)生まれで、京都、東京、ニューヨークと住んで

今は

山形県米沢市。

もう30年以上になります。

     

なぜ、

ここに住み続けるのか

聞かれることがよくあります。

旧帝国大学からのお誘いは何度もありました。

   

答えはいつも同じです。

山形大学の研究環境が世界一であること、

それとこの街に仲間がたくさんいること、

そして自然の豊かさです。

     

冬があるから春が嬉しい。

新緑が眩しい。

雪の中で人々は春を待ち続けます。

そんな春の香りを届けるような女性になってほしいと、

晩秋の11月生まれの娘に春香と名付けたくらいです。

      

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人間が動物であって、

本能的に、安らげる空間というのは、

大自然の中であるということ、

文科省のCOIプロジェクト快適空間を研究すればするほど、

わかってきました。

   

大自然の中で生活し、

栄養豊かな食材を使った、

おいしい食事をいただく。

    

これが最高の贅沢だとも思える今日この頃です。

   

   

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2021年1月25日 (月)

実は恥ずかしがり屋のボク

    

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これが連載3回目。

講演するのが怖くなくなる方法を伝授します。

   

・・・・・
  

人前緊張症の治し方

  

子どものころから人前で歌うのが好きじゃないうえ、とくにダミ声オヤジの音程の定かでない歌を聴かされるのが苦痛でカラオケには出入りしないのであるが、嫁さんと娘には音痴だから歌わないのだろうと誤解されている。何事にも完璧を求める性格上、美空ひばりのように歌う自信がなく、中途半端なレベルでは人様に聞いてもらえないという理由で歌わないだけのことである。

そんな筆者がアメリカ留学したのは今から20数年前。学部を卒業して英会話学校に2週間通った。アメリカ人のレッスンを受け、日常会話はほぼ大丈夫と自信満々。渡米して一ヶ月後の暑い日のこと。マンハッタンを半日探索し、ノドがからからで入った喫茶店。「コーク!」と注文したら、でてきたのは湯気のたつ熱いコーヒー。移民の多いニューヨークでは、ウェイトレスの英語力は所詮その程度だから気をつけた方がいいと知った。

そんな英語力であせったのが、大学院の単位として取得しなければならない学生セミナー。渡米2ヶ月後、はじめて学生セミナーに聴衆として参加したとき、中国人留学生がペラペラの英語で発表し、教授達と熱くディスカッションしている。それを一番後ろで聞きながら、明日帰国しようと真剣に思った。英会話力はゼロに等しく、教授達とビシバシ議論することなんて夢のまた夢、それに人前では緊張してしゃべれない、という三重苦のヘレン・ケラー状態。日本語ですら人前での発表ができないんだから・・・。

さいわい、英会話に関しては研究室のアイリッシュ系アメリカ人のキュートな女の子が発音の仕方を教えてくれた。下宿でも毎晩テレビを見て、リスニングに力をいれた。特にシチュエイションコメディは聞き取りやすくて、なかでも俳優のマイケル・J・フォックスが好きで、いつも見ながら彼の発音のマネをした。筆者が英語をしゃべるとマイケル・J・フォックスのようだと言われるのはそのせいである(ウソです)。

2年後。英会話もそこそこできるようになり、専門も必死で勉強した。けど、人前緊張症はなおらない。でも、教授に言われて、とりあえずセミナーの日程を決定。OHPシートを約30枚準備して、原稿を作成。そして完璧に丸暗記。それが終わると、下宿でOHPシートと対応させながら本番さながらの練習を20回。一ヶ月で、練習では完璧にプレゼンできるようになった。

そして向かえた本番。講義室の最前列にはハーバート・モラヴィッツやマーク・グリーンなど教授達。ビビりつつも一枚目のOHPを出して発表を始めたら、練習の甲斐あってか、神が降臨したのか、意外にもスラスラと言葉が出て来て、完璧な講演ができた。質疑応答もノープロブレム。終わったときの充実感と言ったら60cmクラスの真鯛を粟島の磯で釣り上げたときのようなものか。釣ったことないけど・・・。

で、気が付いた。いままで人前でしゃべれなかったのは、自分自身に自信がなかったから。発言内容がまちがっていたら恥ずかしい、発音が下手だったら恥ずかしい、緊張しているのを知られると恥ずかしい、なんて考えると完璧主義者ほどしゃべれなくなるのである。あの一瞬以来、講演会での発表が怖くなくなった。どころか、今では聴衆が多ければ多いほどうれしくなる芸人のような変な人間になってしまった。だからカラオケ教室で2週間のレッスンさえ受ければ、美空ひばりのように歌えるようになると強く信じている。

 

・・・・・

     

ということで、

人前で緊張する人には、

一度でいいから準備を完璧にして、

満足できる発表をすれば、

その呪縛から解き放たれるという経験をしてほしいと思います。

   

ちなみに、

これまで数え切れないくらいの講演会を経験してますけど、

忘れられないのが、この学生セミナーと、

初めての日本化学会での研究発表と、

それと、  

2001年のアメリカ化学会でのノーベルシンポジウムでの招待講演です。

1000人以上の聴衆の中で、

スティーブ・ジョブスのように堂々と(?)、

有機ELの素晴らしさを伝えられて(?)、

人々は感動し(?)、

大きな拍手をいただき(?)、

メッチャ、気持ちよかったです(ホント)。

MISIA(?)の気持ちがよくわかりました。

        

今や、

講演会は何時間でもしゃべりまくり、

好きなこと言いまくる変なおじさんになってしまいましたけど、

若い人たちには、

人の性格って、いくらでも変えられるからね、

と言いたいです。

     

    

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2021年1月24日 (日)

恩師の思い出

   

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月刊化学の連載は6回ありました。

きょうはその回目。

   

弟子として、恩師に褒められること、

子供として、親に褒められること、

これがモチベーションになることもあります。

そんな話です。  

        

・・・・・
  

土田先生英俊先生の思い出

  

淳二と言う名前は亡き父、城戸剛一郎が学生時代にお世話になった恩師の古川淳二先生からいただいた。そんな自分も、今や卒業生の結婚披露宴で「恩師からの祝辞」を頼まれる立場になり、練りに練った3分間スピーチで3回の笑いを取っている。しかし、息子や娘に「淳二」とか「淳二子」とか、恩師にちなんで名づけた卒業生が一人もいないのはどういうことなのか。

そんな名前から授かったのも天命と高分子化学の道を選び、早稲田大学4年の研究室配属で機能性高分子の大家である土田英俊教授の研究室のドアをノックしたのは前回書いたとおり。

そこで、研究室での思い出をいくつか。

実験室の向かいが先生のオフィスで、たびたび「郵便局までこれをだしに行ってきてくれないか」とお使いを頼まれたこと。いまは、嫁さんにメモを持たされてスーパーに買い物に行く。

外国人の講演会でスライド係を仰せつかり、コントローラーを握ったまま瞑想してしまったこと。いまでも興味のない講演会ではすぐに瞑想モードに入ってしまうこの体質、治らないんだなあ。

学部卒業後の3月、日本化学会の春季大会で口頭発表したときに、頭の中が真っ白になったこと。緊張症のため人前で話ができなかった当時のボク。思い出すたびに顔が赤くなる。

卒業して4月、土田先生と1週間のアメリカ二人旅。セントルイスで開かれたアメリカ化学会で、先生の英語での招待講演を拝聴し、先生が外国人と英語で食事をされるのを胃が痛くならないのかなあと隣で感心し、空港カウンターでフライト変更の手続きを英語でされる姿を見て、ああ、ボクもいつかああなりたい、と心から思った。

時が過ぎ、土田先生の退職記念講演会でのこと。

卒業生が数名講演。長田義仁教授など、もちろんそうそうたるメンバー。土田先生の気まぐれか、冗談か、勘違いか、その一人として話すようご指名をいただいたときは、身に余る光栄で涙がでるくらい嬉しかった。

また、いつだったか先生がしみじみとおっしゃった。

「いやあ、城戸君、こないだ企業の人と話しをしててね、あの山形大学の城戸先生は土田研出身なんですね、なんて驚くんだよ。ボクは嬉しくなって家に帰る途中で居酒屋に寄ってビールで一人乾杯しちゃったよ」。

それを聞いて、なんだか父親に褒められたような気がしてビールで一杯も二杯もやりたくなった。人が頑張れるのは親に褒められたいから、恩師によくやったと言われたいから・・ ・ 。

3年前にいただいた先生からの暖かいメールも忘れられない。

 

城戸淳二先生

本日 Prof. Yoshi OKAMOTOより久し振りにmail受領しました。貴君が本年度 Polytech U. NY. Polymer Res. Inst. / Harman F. Mark Medal 受賞者に決定した通知がありました。誠に「お目出度う御座います」。早速土田からも岡本先生にお礼状を御届け致しました。城戸淳二君の御発展と御活躍を祈ります。奥様にも何卒よろしく御伝え下さい。

「希土類の城戸君万歳」 化学は万能です、心から御発展を祈ります。

土田拝

 

そんな敬愛する土田先生が他界されたのが昨年の4月。体調を崩されていたのは知っていたけど、涙がでた。

多くのチャンスをいただき、数々の貴重な経験を積ませていただいた土田先生。いくら感謝してもしきれない。

  

・・・・・

     

この記事を再読して、

また涙が出そうになりました。

たった1年間の研究室での経験が人生を変えることがあるんです。

だから教育っておもしろいと思います。

  

   

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2021年1月23日 (土)

名前で決まる研究テーマ

  

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実は、一昨日の記事は月刊化学の連載第4回目でした。

第一回目は、こちらです。

おヒマでしたらどうぞ。

   

・・・・・

      

研究テーマとの出会い

〜興味と偶然のアンテナを磨け〜

     

早稲田大学の競技スキーの同好会ではスカーゼスキークラブが名門とされていて、そこのエースだった筆者は(うそです)、3年までスキーとバイトに明け暮れていた。

運良く4年生にストレートで進学でき、しかも高分子化学の土田英俊研究室に三次配属で潜り込むことができたが、さっそく土田先生に呼び出された。「君はどんな研究がしたいんだね。」

そこで筆者、「人工光合成です。」ときっぱり。

まあ、これができりゃあ人類が救われるしノーベル賞間違いないわな、みたいな軽いノリでね。すると先生、「う〜ん、それも面白いんだけどねえ、城戸君なんだから希土類の研究をやってみないか。」と研究テーマがダジャレで決まった。

そんなことで高分子稀土類金属錯体の研究に取り組むことになった筆者は、月に一度、高崎の原子力研究所に出向いてポリエチレン樹脂に電子線照射を行ってアクリル酸-アクリルアミド共重合体のグラフト重合とかサマリウムイオンの選択分離なんかを経験しているうちに、研究ってスキーより面白いかもしれないと思いはじめて大学院進学を決意した。

そこで、土田教授に相談。

教授曰く、「君は成績が悪いからアメリカに行ってゼロからやり直したまえ。学科150人中、下から3番なんだから。」。

「はい、わかりました。」と二つ返事の軽い筆者。

中学の頃からアメリカに憧れ、いつかは渡航してみたいと夢にまで見ていたアメリカ。なんとか両親をだまくらかして留学することになった。

そんなことで1984年からニューヨーク工科大学(当時のPolytechnic Institute of New York)に留学した筆者は、あのノーベル化学賞受賞者H.C.Brown教授の教え子でもあるヨシユキ・オカモト教授のもとで引き続き希土類錯体の基礎研究に取り組んだ。水溶液中でのポリアクリル酸などの高分子電解質とユウロピウムイオンやテルビウムイオンの錯形成反応を追っかけて、それら稀土類金属イオンの発光スペクトルを測定する毎日。ある日、試薬棚にあった前任者の残していった希土類錯体を分散したピカピカ光る蛍光性のアクリル樹脂サンプルを手に取って思った。「う〜ん、これを電気で光らせたら世界が変わるで。」

そこで、オカモト教授に相談。

「希土類錯体を電気で光らせる研究をしたいんですけど。配位子を電気的に励起すれば中心金属イオンが光るはずです。」

すると教授、「じゃあ、ニューヨーク大学のマーチン・ポープ教授を紹介してあげよう。」

先生によると、ニューヨーク大にお勤めの頃、ポープ教授の為にアントラセン単結晶を作製されたとか。当時、ポープ教授といえば、1963年に発表されたアントラセン単結晶のエレクトロルミネッセンスの論文の共著者であり、筆者にとって伝説の研究者はすでに雲の上にいらっしゃると思ってたので、大いに感激。ニューヨークのダウンタウン、ワシントンスクエア近くの大学の決して大きくないオフィスで丸い眼鏡をかけた初老のポープ教授と対面したのは一ヶ月後。有機エレクトロルミネッセンスとの出会いだった。

    

・・・・・


   

で、後日談です。

  

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山形大助手になり、92年のニューハンプシャーで開かれたゴードン会議でポープ先生(写真:最前列真ん中)と再会した時に、

あの時にオフィスでお目にかかった城戸です

と自己紹介したら、全然覚えておられなかった。

       

とほほほほ、、

     

それにしても、みんな若いなあ。

 

      

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2021年1月22日 (金)

親子講演会

   

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先日、日本化学会の学会賞を受賞しました、と報告させていただきましたけど、

受賞講演の日程が決まりました。

   

3月22日の14:00からです。

オンラインですので、

もし、おヒマでしたらのぞいてやってください。

   

で、

このスケジュール、

学会のホームページで城戸で検索すると出てきたんですけど、

同じく、

14:50から城戸さんの研究発表があります。

  

城戸春香さんって、

うちの娘と同姓同名、

っていうか、

うちの娘です。

  

というわけで、

親子揃って、

同じ日に、続けて講演って、

なんて粋な計らいなんでしょうか、

プログラム委員会の皆様。

   

おヒマでしたら、

娘の学会デビューの発表も、

ぜひ聞いてやってください。

きっと、緊張することと思います。

  

  

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2021年1月21日 (木)

焼肉の作法

    

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もうずいぶん前です。

2011年の月刊化学に掲載された拙文です。

焼肉に関して、こんなこと言ってました。

おヒマでしたらご笑覧ください。

  

      

〜化学者には肉を焼かせろ〜

    

一流の合成化学者は一流の料理人でもあると言うのは万国共通で、化学者には料理の得意な人が多い。というのも合成実験というのはCookingそのもので、レシピどおりに作ればおいしい料理ができる訳ではなくて、そこは勘とかセンスとか経験なんかが極めて重要になってくるからだ。

たとえば、すき焼き。筆者はすき焼きが「好き」どころか「愛してる」くらいで、巨大隕石が地球にぶつかる人類滅亡の日の前夜の晩餐はすき焼きと決めている。大阪では、すき焼きは割り下は使わず、醤油と砂糖と水だけで調理する。火加減、肉の焼き加減、砂糖投入のタイミング、醤油の量などなど、極めて感覚的でセンスを必要としていて、これを間違えると高級な松坂牛でも豚肉以下になる。実はこの作業、まさしく合成実験と同じで、溶液の温度、撹拌の仕方、試薬滴下の絶妙なタイミングと速度、それで収率が決まる。まさしく大阪風すき焼きなのである。

だから、すき焼きをお客さんといただく時には、その調理する姿を見ればその人の化学者としての能力を判断することができる。味が薄い、濃い、煮込み過ぎ、とにかく合成化学者的能力がそのまま味に反映されるからおもしろい。特に、一人でキッチンで行う料理と違い、会話を楽しみながら、日本酒なんかをチビリチビリとやり、時にはゲラゲラ笑い、同時並行ですき焼きを調理するのは聖徳太子並みの情報処理能力が必要となってくる。すき焼きを仕切れる人は間違いなく一流の化学者なのである。

そんな肉食系の筆者、焼き肉にもうるさい。

研究室志望の学生が見学に来ると焼き肉屋に連れて行く。そこで肉の焼き方を見て、その能力のほどを判断するのだ。一番ひどいのは、とりあえず網の上に肉を目一杯並べるヤツ。このようながさつな人間は合成をやらせても収率は低く、とにかく合成化学者として期待薄である。次に、肉を網のうえに置いたままおしゃべりに夢中になり、焼き過ぎ焦がすヤツ。こいつは実験をやらせても注意散漫でフラスコを割り、装置を壊し、とにかく金がかかる要注意人物である。また教授を前にしながら焼けた肉に真っ先に箸を出すヤツ。こんな空気を読めない非常識な輩は卒業して就職しても出世できないとあきらめる。また、カルビ、ロース、ミノなど順番に網の上に乗せて丁寧に焼く学生。まあ、これは一見丁寧な仕事をして期待できそうだけど、シリアル的に物事を処理するので仕事が遅い。テキパキ、ビシバシ、実験して結果を出しまくるなんて期待できないのだ。

優秀な合成系化学者の理想的な肉の焼き方とはこうである。まず、人数分の肉を網に乗せる。肉の厚み、種類で最もおいしい焼き加減をとっさに判断し取り分け、最高の状態でいただく。肉に対する尊敬の念を忘れず他人に対する配慮も怠らない。また、焼きに時間がかかるミノなどはその焼き時間を考慮して少し脇に寄せながらじっくり焼き、平行して焼きに時間のかからないロースなどをいただく。要するに肉を種類によってパラレル処理するのである。

これをビールをグビグビ飲みながら、時にバカ笑いしながら、他の教授の悪口を言いつつソツなくこなせるようにならないと大学教授としても務まらない。

しかし、そんなこと考えながら学生と焼き肉食べてるのは筆者だけだろうか。

     

   

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2021年1月20日 (水)

焼肉

  

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きっと狩猟民族系の人たちにとっては、

焼肉は最高に魂が喜ぶ料理でしょう。

    

原始の時代には、

炎を使えるようになって、

捕らえたイノシシを

塩味だけで、

炎で炙って食する。

   

こんなシンプルな料理が

人を飢えから救い、

命をつなぎ、

種が保存されてきました。

   

だから、

遺伝子に、

炎、

肉、

安堵感、

が刻み込まれているわけです。

   

ですから、

火と肉の組み合わせは、

黄金コンビネーションで、

洋の東西を問わず、誰もが喜び、満足する料理だと思います。

   

そう言う意味では、

炭火焼の焼肉なんていうのは、

シンプルながらも最高のご馳走です。

  

かつて、

米沢に炭火焼肉を看板にお店がオープンしました。

友人たちと行きました。

炭火焼カルビを注文しました。

炭火で焼かれたであろうお肉が、

皿の上に乗って目の前に出てきました。

もう二度と来まい、

と思いました。

1年後にお店は閉店しました。

    

いくらいい素材を使っても、

客の満足度を最高にするためのサービスを考えないと、

一流とは呼べません。

自分が客だったらこうして欲しい、

客目線でサービスを考えることでしょうね。

  

    

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2021年1月19日 (火)

大皿料理

  

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について持論を述べる日々ですが、

なぜ、私のようにステーキ肉を自分の手で、ナイフとフォークで切りたい人が

この文明社会でまだ存在するのか考えました。

    

一言で言うと、

本能

ですね。

       

実は、

鍋料理とか

大皿料理

食べ方にも本能によって好き嫌いが生まれます。

      

例えば、

中華料理

      

円卓で大きなお皿で配膳され、

各自が食べたいものを取りますね。

プチ狩猟本能魂が喜びます。

       

これを給仕の人に取り分けられると、

一瞬、唾液の分泌が止まります。

            

嫌なんですね。

自分で取りたいんですよ。

     

鍋料理でも同じことです。

自分の手で取りたいんです。

少し大げさですが、

これは魂の叫びです。

           

考えてみてください。

原始の時代は男は狩りに出かけ、

女は家で子供を育てる

   

だから、

男は本能的に狩りが好きでないと、

命がけで獣と戦いません。

獣を仕留めた時の達成感、満足感を、

魂レベルで喜ぶように遺伝子に書き込まれてるからです。

これは種の保存のためでもあります。

       

その遺伝子レベルでの本能が、

大皿から料理を取り分けるという行為に

反映されるのではないかということです。

     

もちろん、

この便利な世の中で、

食べるために命がけで狩りをするも必要もありません。

しかし、

遺伝子は覚えています。

      

特に狩猟民族はそうでしょうね。

日本人のような農耕民族であっても、

原始の時代には魚や動物を取ったりしていたわけで、

そういう遺伝子の断片くらいは残っているはずです。

     

ですから、

世の中には、私のように大皿から取りたい人、

めんどくさいから、逆に取り分けてもらいたい人、

大きくその二種類に分かれると思いますけど、

 

これまでの経験から、

狩猟民族系遺伝子の人は、社長やリーダー、改革派、革命家、単独行動派に多くて、大皿料理を好み、

農耕民族系遺伝子チームで仕事をしたり、コツコツ何かを成し遂げる人を助けるタイプの人が多いのではないかと思います。

     

ですから、

もし接待で中華に行く場合は、

相手が狩猟民族系の場合は、大皿で、

農耕民族系なら取り分けてもらって、

というのが基本になるでしょう。

  

和食の場合は、

刺身を各自に小皿で提供するよりも、

船盛のように見せるのが狩猟系客には満足度は高いです。

   

主婦の方で、夫に食事を提供する場合でも、

狩猟系夫の場合は、大きなお皿でテーブルの上にどんとおいてあげる方が

喜ぶでしょうね。

   

そううわけで、

一流料理人の方々にも、

客によっては大皿なのか、

取り分けるのか、

そこまで考えて料理を提供されるようになれば、

客の満足感はさらに高まり、

一流どころか、

神レベルの料理人と呼ばれるようになるでしょう。

      

     

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2021年1月18日 (月)

ステーキ

   

魂が喜ぶ食事

そういう料理を提供するのが真の料理人です。

       

私自身も、

いい年齢なんで、

単にコスパとか、

とか、

だけじゃなくて、

魂の喜びを求めて食事の場所を決めています。

     

例えば、料亭

   

門をくぐった時から、

イベントは始まっています。

テーブルに着くまでの間に見聞きするもの、

全てが五感を刺激し、

料理を期待させ、

脳内物質を分泌させ、

胃液が準備を始め、

そして食事を120%楽しむわけです。

       

それが、

魂の喜びへと繋がります。

料亭というのは、

単に豪華な部屋で食事をさせればいい

というものではありません。

             

例えば、

すき焼き

    

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私は人類滅亡の日の前夜はすき焼きと決めています。

とにかく最後の晩餐はすき焼きです。 

死ぬときはすき焼きの肉を頬張りながら、

前のめりに死にたいと思ってるくらいです。

      

そんなすき焼き好きにとっては、

すき焼きとは単なる鍋料理ではないのです。

           

まず、

中居さんのウンチクを聞き

きょうは、どこ産のお肉をいただくのか、

その地方の情景を思い浮かべ、

どんな味がするのか、

想像を巡らせ

       

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ジュウジュウと音を立て、

牛脂が焦げるのを、

網膜に焼き付けながら、

その甘ったるい匂いを嗅いで、

胃液が十分分泌されたら準備完了。

      

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赤い部分が少し残った

最適な加減で

焼き上がった

少し大きめのお肉を

      

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よだれが垂れかけた段階で、

溶き卵につけて頬張ります。

      

いやあ、

この瞬間は

いつ死んでもいいと思いますね。

           

もちろん、

野菜も口直しに適度にいただくわけですが、

京都のお店なら京野菜でしょうか。

       

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ですから、

すき焼き屋というのは、

牛肉のスライスを溶き卵で食べさせればいい、

というものではありません。

それでは、

牛丼屋のすき焼きと変わりないじゃないですか。

    

そういう意味での、魂のすき焼き屋が地元にないのが、

とても寂しいと思っています。

       

実は、

ステーキにも好きな食べ方というものがあります。

       

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ステーキというのは、

我々の祖先が、

火を使えるようになって、

初めて食べたごちそうなわけで、

本能レベルで満足します。

      

それは、

考えてみればすごく単純で、

とにかく、

大きな肉塊を、

ナイフとフォークで

自分でワシワシと切り取り

口の中に放り込み

噛みしめる

肉汁がジューっと染み出してくる。 

  

これって

人が本来持つ野生の感覚、本能が刺激されて、

原始の記憶が呼び起こされますね。

    

ですから、

高級鉄板焼きで、

目の前でシェフが手際よく焼いてくれて、

綺麗にカットしてくれて、

それをお箸でつまんで食べる、

なんてお店、

       

ダメですね、

私には合いません。

   

こぎれいにカットしてあるステーキには、

胃液が分泌しないんです。

食欲半減です。

             

ですから、

どんな料理でも、

料理人には客の魂を揺さぶるような

素材、料理、そしてその提供方法も含めて

考えて、

悩んで、

努力してほしいと思います。

    

そういうお店は

未来永劫、客が耐えないことでしょう。

      

      

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2021年1月17日 (日)

おいしくいただく

  

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この本を読んで、

超一流の料理人とはこういう人のことかと思いました。

  

日本という国には四季があり、

季節に取れるものをいただく。

しかも、

素材の味を最大限に生かす。

そこに妥協しない。

    

人は本能的に、

体が必要なものを欲します。

おいしいと思います。

    

だから、

季節のものを美味しくいただくというのが

もっとも健康的だということです。

  

最近では、

人工的な食品が非常に多いです。

人工甘味料、

色素、

香料、

その他の添加物がいっぱい。

   

こういう食品は舌で感じて、

おいしいと思うかもしれません。

やめられない、止まらない、

たくさん消費してもらえるような味付けです。

  

けど、

食べた後に罪悪感があり、

後ろめたくて、

決して魂が喜ばない食品です。

     

とにかく、

そういう人工的添加物満載食品

サプリメントの類は摂取しない。

  

それが、

日頃から私が実践してることです。

おいしいと心の底から思えるものを適量いただく。

それが人間ドック、オールA判定の秘訣です。

  

みなさんも、

ぜひ。  

     

   

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2021年1月16日 (土)

有機ELテレビ

  

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有機ELテレビが安くなりました。

しかも、

着実に大きくなってますし。

  

この30年、有機ELの研究開発を行ってきましたが、

とうとうこういう日がやってきたかという感じですね。

  

ご存知ないかもしれませんが、

実は液晶テレビ事業は、

ついこないだまで、

価格を下げすぎて、

メーカーは赤字で、

さむすんなど液晶テレビ事業から撤退を表明していました。

  

ところが、

コロナで巣ごもりが増えて、

液晶テレビが売れて、

パネルの値段も上がって、

利益が出るようになり、

今はウハウハです。

     

でもまあ、

液晶テレビバブルも今年中には弾けますから、

テレビメーカーが有機ELにこぞってシフトするのも時間の問題です。

   

ということで、

テレビの買い替えをお考えの方には、

お手頃になった有機ELテレビをお勧めしたいです。

液晶なんて、

最近では、量子ドットを使ったバックライトで売り出してますが、

あれって、単なるLEDバックライトの蛍光体を変えただけで、

所詮は液晶で、

視野角の視野角の依存性はありますし、

動作速度は遅いしで、

私はいまだに液晶テレビを買ったことはありませんが、

いくら安くなっても、

これからも買うことはないでしょう。

     

とにかく、

有機ELテレビ、

個人的には、

日本のパナソニックやソニーがお勧めです。

   

  

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2021年1月15日 (金)

初めての学会発表

  

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昨日の続きですけど、

私自身、初めての学会発表は

学部4年の卒業時に青山学院大学で3月に開催された

日本化学会の年会でした。

7分の口頭発表に3分の質疑応答。

当時はスライドプロジェクターでの発表で、

発表に先駆けて、プロジェクターの係の人に渡しておきます。

 

で、

準備万端、

前の人が緊張して発表しているのを鼻で笑い、

いざ自分の発表に。

 

で、

登壇したら、

最初の一言が、

 

最初のスライドお願いします。

 

だったのに、

最初のスライドがすでに投影されていて、

それを見た瞬間、

頭の中が真っ白になって、

5分くらい立ち尽くしました。

 

まあ、

5分に感じたんですけど、

実際には3秒くらいだと思いますけど、

やっぱり、

原稿丸暗記というのは、

想定外のことが起こると全く融通が効かないなと、

実感しました。

   

師匠の西出先生と先輩の前川さんには、

夕刻から渋谷のクジラ屋さんでお疲れ様会を開いていただき、

  

あのね、城戸さん、

魚屋さんはどこですか?

と聞かれて、お肉屋さんはあっちです。

みたいな質疑応答でしたよ。

  

と西出先生にご指摘を受け、

終わってほっとしたやら、

恥ずかしいやら、の

初めての学会発表でした。

  

真剣白刃取りどころか、

切られまくりの、

しくじり君でした。

  

まあ、

誰でも最初はこんなもんですね。

 

   

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2021年1月14日 (木)

演劇

  

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今日のお昼は健康的にお蕎麦。

いつものようにメニューにはない

卵付きをツルツルといただきました。

冬場はこのニシン蕎麦か、天そばですね。

だからメニューを見ることはありません。

   

で、

タイトルの演劇ですけど、

NHKの朝ドラの主人公が、今週はひょんなことから舞台に立って、

その面白さ、楽しさに気づきました。

   

映画俳優と演劇の違いは、

観客を前にして演じるか、

カメラを前に演じるか、

その違いです。

 

漫才でも、落語でもそうだと思いますが、

観客を前にする方が、

演じる側としては1万倍くらいやりがいがあります。

 

だから、

劇団の俳優は、

映画やテレビには、魅力を感じていませんね。

     

で、

お昼を食べて大学に直行。

実は、共通テストを控えて、

入構禁止ですけど、

特別許可を得て会議室へ。

 

何を隠そう、

国プロジェクトの報告会です。

相手は文部科学省JSTの方々。

 

で、

コロナのせいでZOOMでの会議となったわけですけど、

これが私にとっては面白くありません。

 

なぜかというと、

パソコンに向かって成果報告するだけですから、

緊張感が希薄だからです。

 

もちろん

真剣に発表しますけど、

私個人的には、

審査する人たちを前にして、

真剣白刃取りのような、

やりとりをしたいと思っています。

 

まあ、

大学教員になって30年、

それを楽しめる自分自身がとても成長したなと

実感します。

    

そんなことで、

もし私が役者になるのであれば、

映画俳優になるよりも、

劇場で演じる俳優になりたいと思った

今日の報告会でした。

 

    

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2021年1月13日 (水)

オリジナルを知ること

   


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今日は久しぶりに、お昼はラーメンです。

近所の米沢金ちゃんラーメンは、

何を隠そう、昔からの行きつけで、

オリジナルの味もあって、

特にやさしい塩とかクリーム味噌がお気に入りで、

今日はクリーム味噌でした。

    

実は

今日はイタリア人と一緒で、

ラーメンが好きだというので、

この店にお連れしました。

  

とりあえず、

醤油のチャーシュー麺をすすめると、

うまいうまいと、

完食しました。

  

改めて思いましたね、

イタリア人と日本人、

食の好みが似てる。

   

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食後にコーヒーということで、

カフェに。

 

初めての店だったんですが、

2人ともエスプレッソを注文。

  

イタリアではコーヒー イコール エスプレッソです。

日本のコーヒーは、色のついたお湯だそうです。

  

で、

この店でもそうだったんですけど、

日本人はエスプレッソの飲み方を誤解してますね。

  

イタリアでは、

エスプレッソバーで飲むエスプレッソには最初から少し砂糖が入ってます

それにさらに砂糖を加える場合もありますし、

砂糖抜きの場合は、注文の際にブラックで、とオーダーします。

 

ということで、

このお店で、彼は砂糖をくださいと言ったんですけど、

お店には砂糖は置いてないとの返事。

  

う〜ん、

なんだかなあ。

という顔で残念がってました。

 

日本人の賢いところは、

外国のものをうまくアレンジして、日本人好みにするところでしょう。

けど、

オリジナルとはどういうものかを、

プロフェッショナルとしては

知ってて欲しいと思います。

 

    

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2021年1月12日 (火)

研究者から教育者へ

   

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山形大に着任した頃は、まだ30代で、こわいもんなしの研究者でした。

学生と一緒に夜中まで実験して、喜んで、悲しんで、一緒に飲んだくれて、

楽しかったです。

     

それが、

今や60代。

研究者でありながら、

教育というものに楽しさを見出しています。

    

きっと、

学生が研究室に配属になり、

卒業して行くのを繰り返し見るうちに、

人というのは成長するものだと、

実感できたからでしょう。

   

配属になったばかりの時には、

大丈夫かなこの学生は、

と思っていても、

卒業の時には、

いっぱしの研究者になっています。

  

自分自身も、

娘を赤ちゃんから成人するまで育てていて、

その成長をつぶさに見ました。

  

それでわかったことと言えば、

子供達は、例外なく、みんな高い能力を持っていて、

それを引き出してあげるのが教育だということ。

   

公式を教えたり、

教科書の内容を教えることが教育ではありません。

       

学校の教師と塾の講師の違いはそこでしょうね。

生き方を教えられるのが教師であり、大学教授だと思います。

     

これから、

あとどれだけの若者を育てられるかはわかりませんが、

教育者としても、精一杯頑張ろうと思った渡辺雄一郎君の記事でした。

   

  

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2021年1月11日 (月)

応用物理学会誌

   

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これは応用物理学会誌の1月号。

私は日本化学会以外にも応用物理学会や、高分子学会など、

複数の学会の会員です。

   

で、

見つけたのが、

卒業生の渡邊雄一郎君の執筆した記事。

今はアメリカの大学で博士研究員として頑張っています。 

    

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何を隠そう、

彼は高校2年生の時に、

城戸研究室のサイエンスキャンプに参加して、

そのまま山形大学に進学しました。

東京工業大学附属科学技術高等学校の生徒ですから、

そのまま東工大への進学をご両親は考えておられたでしょう。

  

しかし、

彼は有機ELの研究をやりたいと、

城戸研究室にやってきました。

      

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まあ、 

そんな雄一郎ストーリーが

詳細に記載されています。

    

高校生や大学生など、

若い人たちにとっては、

キャリアパスを考える時に

とても参考になるでしょうね。

    

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大学というのは、

偏差値で選ぶものではありません。

何をやりたいのか、

何になりたいのか、

どの先生に師事したいのか、

それが一番重要です。

    

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ちょっと宗教的にはなりますが、

神様は全ての人々に

平等にチャンスを与えてくれます。

    

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成功するか、しないか、

チャンスを掴むか、掴まないか、

それは本人の意識次第なんです。

   

この30年、日本の経済成長が止まり、

科学技術立国なんて、今は昔、

このままでは、

30年後のこの国は、

単なるアジアの島国でしかなくなるでしょう。

  

もっと、

教育にお金をかけましょうよ、

大学交付金を減らすのはやめましょうよ、

と、

総理大臣には申し上げたいですね。

   

   

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2021年1月10日 (日)

英語での講義

 

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英語というと、

英会話に関しては、日本の高校生はアジアの国々の中でもダントツで一番ヘタで、

それはなぜかと言う話を同僚の大学准教授としていて、

多分、教え方がヘタなんだよねと言うことを申し上げました。

  

赤ちゃんが言葉を習う時には、

お母さんの言うことをまず聞きます。

そして、それを口に出します。

だから、

発音はお母さんといっしょ

  

日本の中学生が英語を習う時、

日本人の英語の下手な英語教師から

下手な発音を習うので、

そりゃあ、

下手な英語しか話せません。

   

小学校から教えりゃいいってもんじゃないよね。

 

で、

大学はどうかというと、

大学教員が全員英語ペラペラなんてことはありません。

日本の高校を出て、

大学を卒業して、

大学院で博士を取得して、

そして教員になります。

 

だから、

英会話を習得する機会のない人は

永遠の英会話ベタです。

 

で、今や、

大学の国際化が叫ばれ、

留学生を増やすように文科省から言われてます。

  

でも、

授業が日本語で、

英語が通じない大学って、

留学生から敬遠されます。

   

と言うことで、

提案です。

    

いきなり授業を英語にするのは、

その能力のない教員にとっては

首を言い渡すようなものです。

   

だから、

新たに教員を採用する際に、

また、昇進の際に、

講演会を英語で実施して、

模擬授業も英語で行ってもらい、

質疑応答も英語でやれば、

いくら研究ができても、英会話能力の低い人は大学教員にはなれません。

   

そんなことで、

山形大学の玉手学長には、

来年度から全ての学部での教員採用の際には、

全てのイベントで英語を公用語にしていただければ、

よろしいのではないでしょうか、

と提案させていただきます。

   

  

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2021年1月 8日 (金)

イノベーター育成塾

  

今日は大雪、吹雪が予想されてましたけど、

気温は低いものの、

雪もほとんど降らず、

風も吹かずのいい天気でした。

   

と言うことで、

予定どおり、

興譲館高校のイノベーター育成塾(旧 城戸淳二塾)の研究発表会が行われました。

    

城戸のオフィスでの座学に加えて、

工学部の研究室に配属になって、

大学院生と最先端の研究を体験するいう内容です。

 

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口頭発表7分

質疑応答3分、

しかも英語で、

と言うことで、

初めての体験に高校生たちは、

かなり緊張してました。

 

しかし、

専門の研究を行なって、

その成果を英語で発表するなんて、

自分が高校生の時には考えられなかったわけで、

なかなかやるなあ興譲館生

と感心しましたね。

  

まあ、

本人たちは質疑の時に固まって、

落ち込んだかもしれませんけど、

  

それって、

普通やからね。

  

と最後にコメントしました。

この中から科学技術立国日本を支えてくれる人材が生まれてくれればなあと、

心の底から願います。

 

最後に、お忙しいところ、ご指導いただきました工学部、理学部の先生方には

心から感謝いたします。

  

     

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2021年1月 7日 (木)

日本化学会賞

  

突然ですが、、

 

お知らせしたいニュースがございます。

この度、日本化学会賞を受賞することになりました。

          

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まず、

ご推薦いただきました皆様、審査委員の皆様には御礼申し上げます。

そして、

この30年、研究室で頑張ってくれた学生さん、研究員さん、スタッフ、

皆さんの血と汗と涙を流した努力のおかげです。

心から感謝いたします。

もちろん、

素晴らしい研究環境を与えていただいた山形大学には感謝しかありません。

この世界一の実験設備がなければ、これまでの成果は出せなかったでしょう。

そして、

研究資金の面では、

日本学術振興会の科研費に始まり、

各種財団の助成、

共同研究企業様からの奨学寄附金、共同研究費、

忘れてはならないのが、

NEDOプロジェクト、

JSTプロジェクト、

本当に多くの皆さんからご支援いただきました。

改めまして御礼申し上げます。

    

最後に、

公私ともに支えてくれた

やる気にさせてくれた

には口で伝えられなくらいの感謝です。

        

学会賞受賞講演は3月下旬にオンラインで、

有機EL研究30年

と題して、笑いあり、涙あり(?)でお話しさせていただきます。

    

これからも化学をとことん追求し、

おもしろさ、素晴らしさを多くの若者に伝えるべく努力しますので、

引き続きご支援のほど、よろしくお願いいたします。

      

         

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2021年1月 6日 (水)

飲食店はコロナフリーか?

      

飲食店はコロナで大変です。

特にお酒類も提供しているお店。

    

昨日のバカブログでお話ししたように、

もし私が飲食店の経営者なら、協力金で店が存続できない場合は、時短要請を無視して営業するしかありません。

というのも、

私の収入で家族を養い、子供を学校に通わせているのですから、

仕方ないですね。

      

で、

その時に重要なのがコロナ感染拡大防止対策です。

一体、何をどう準備すればいいのでしょうか。

それが飲食店向けのガイドラインです。

     

では、

東京都の場合はどうでしょう。

一時、テレビでも話題になりました例の虹のステッカーの貼ってあるお店が守っているべきガイドラインです。

      

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たったこれだけで、虹ステッカーです。

東京都ではこれで十分と言ってるわけです。

    

???

   

で、

どれくらいのお店が虹色ステッカーを貼っているのか知りませんが、

東京では実際に飲食店で感染が拡大しています。

      

ガイドラインには、

利用者に関しては検温も実施する必要はなく

  

単に熱がある者は入場をご遠慮いただくようお願いするなどの取り組みを行なっている。

   

という項目だけです。

テーブルの人数制限もなし

テーブル間隔も、

できるだけ2メートルの距離を保つ

だけの記載です。

       

そもそも、

自己申告制ですから、

虹ステッカーを貼ってるお店で、

どれだけ守っているかも疑問です。

都によるチェックすらありません。

  

交通法規を守ります、

の自己申告だけで運転免許証を交付するようなものです。

   

すなわち、

東京都がこんな適当なガイドラインで感染拡大防止なんて言ってるから、

感染が拡大し続けるわけです。

      

で、

東京都が参考にしているのが業界団体である日本フードサービスのガイドライン。

       

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ここでも、

入店時の検温がありません

    

20210106-113351

  

大声でしゃべって飛沫を飛ばすから感染拡大するわけですけど、

実際に、それを注意しているお店がどれだけあるでしょうか。

    

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しかも、

そうしないような掲示も店内に貼られていないところがほとんどです。

   

とにかく、

感染拡大の原因は、都道府県、市町村、業界団体の飲食店への指導が甘すぎるということです。

そもそも業界団体が徹底的により厳しいガイドラインを普及させて、

それを守らせていれば、

飲食店での感染拡大は防げました。

       

で、

地元ではどうでしょうか。

これは山形市のガイドラインです。

      

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項目が少ないですね。

ここでも業界団体である日本フードサービスのガイドラインを参考にするように記載されてます。

   

20210106-113937

      

しかもこのフォームに必要事項を記載して、申請すればいいだけです。

申請すれば運転免許がもらえるようなものです。

      

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まあ、

宣言店ですから、宣言するのは自由です。

という事で、

こういうステッカーが利用者にとってはいかに意味がないか、

おわかりいただけると思います。

      

で、

足元の米沢市です。

ここでは業界団体のガイドラインです。

主催が米沢市じゃなく、米沢商工会議所青年部、米沢青年会議所ですね。

コロナに対して若手が立ち上がったという事です。

                 

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実際、米沢では、このポスターをよく見かけます。

で、ガイドラインの項目はこんな感じです。

    

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で、

全15項目のうち、幾つ当てはまるかで、

星の数が決まります。

15個中14個で星3つで、

私の知る限り、

星が2つや1つのお店は見た事がありません。  

   

っていうか、

星1つなんて、

逆に危険な店みたいで、

ポスター貼れないです。

       

ただ、

このやり方だと

重要な項目が一つ欠けてても星3つなので、

         

極端な話、

体調不良者が勤務していても星3つは可能ですし、

体調不良の客も断らない

大声で喋る客がいる、

他の客と相席になる、

大人数で宴会が開かれている、

なんて事が起こりうるわけです。

     

まあ、

このガイドラインは米沢の業界団体の

飲食店に対する啓蒙活動ですから、

これによって店主の方々が少しでもコロナ対策に真剣に取り組んでくれればという事で

始まったようです。

      

ですから、

このポスターはお店の安心安全を保証するものではありません。

あくまでも、

店主が感染拡大防止に気を使っていますよ、

と捉える方がいいでしょう。

     

という事で、

こいいうポスターは目安にして、

やはり、利用者は自分の目でその店が安心安全なのか、確認して利用するのがいいでしょう。

    

じゃあ、

もっとわかりやすい安全のはないのかというと、

それが

ウイルスクリーン推進店制度です。

この緑のステッカーが安全安心の証です。

    

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これは

以前にもお話ししましたが、

山形大学の学生が中心になって推進している安全安心店普及活動ですが、

医学部の専門の先生がガイドラインを監修しています。

   

ガイドラインとしては、

もっとも厳しくて、

もっとも早くこれだけの項目で作成されました。

もしこれが全国に普及していれば、

今のような事態にはなっていないだろうと思われます。

     

ではなぜ

普及しないのでしょうか。

  

それは項目が厳しくて、

守りきれないと店主は思うからです。

      

例えば、

入店の際の検温です。

  

客が嫌がるから、

という事で業界団体のガイドラインでは外されてます。

  

ウイルスクリーン推進店では、

1テーブル当たりの人数制限も最初からありました。

大声で喋らない、

とか、

席を移動しない、

とか、

こういう掲示を店内にする、

とか、

今になって、国が声高にいうようになった項目なんて

最初から盛り込み済みです。

      

 

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ですから、

昨年の夏にでも全国に広めていれば、

今の惨状にはならなかったでしょう。

    

じゃあ、

誰の責任かというと、

結局は国や地方自治体じゃなく、

業界団体であり、飲食店の店主でしょう。

   

ウイルスクリーン推進運動については、

このブログでもフェイスブックでも繰り返し、繰り返し、繰り返し、

その普及を訴えています。

学生委員や私自身が直接、米沢市内の飲食店を回りました。

      

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しかし、

どれだけの飲食店が採用したでしょうか?

飲食店がお店の存続を願うなら、

まず自らが努力する事です。

 

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この活動を知ってて、

実施しないのは単なる店主の怠慢ですね。

GoToトラベルやGoTo Eatに期待したりせず、

今からでもウイルスクリー推進店に登録しましょうよ。

→ ウイルスクリーン推進委員会

   

もちろん、

広報活動が十分じゃないので、

知らない店主も多いとは思いますが、

地域の業界団体に推奨するとか、

普及のやり方はいろいろあると思います。

   

とにかく、

出来ることをしっかりやりましょう。

精一杯の努力もせずに国に頼るって、

    

なんだかなあ、

    

と心の底から思うんです。  

     

     

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2021年1月 5日 (火)

もし飲食店の経営者なら

   

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営業自粛の要請が来たらどうするのか、

考えてみました。

      

世の中、

「とにかくロックダウン、緊急事態宣言、GoToやめろ、外出禁止」慎重派の人たちと、

「GoTo悪くない。経済活動優先。コロナより自殺者が増える。」行動派の人たちに分かれます。

       

私は数少ない中立派です。

大学教授で、毎月給料もらい、通勤も歩いて10分。

しかも、住んでる街には現在コロナ感染者はゼロ

とても冷静に状況を判断しています。

      

で、

もし私が東京都内で飲食店を経営する立場だったら、

どうするでしょうか。

例えば、

従業員を3名抱える小規模なイタリアンレストラン。

テナント料や従業員への給料の支払い、銀行のローンなどなど、毎月の支払いがあります。

  

単純に計算して、

協力金を受け取って、店を閉めても、なんとか存続させられるのなら、閉めますね。

協力金じゃあ、とてもじゃないけどやっていけない場合は、時短要請、営業自粛なんてくそっくらえと、通常営業を続けます。

ただし、

ウイルス クリーン対策を万全にして、絶対にお店では感染クラスターを出さない準備をします。

            

そもそもGoToトラベル、GoToEatだって、

その制度自体が悪いわけじゃありません。

    

利用者各自が感染拡大に注意を払いながら、

旅行も家族に限定し、

旅館やホテルも慎重に選び、

受け入れる飲食店もウイルス クリーンを徹底していれば、

今の状況にはなってないでしょう。

   

ですから、

GoToそのものが悪いんじゃなくて、

一部の利用者が間違った使い方をしてるから、

GoToそのものが批判されることになります。

     

年末に卒業生の一人からLineがありました。

GoToを使って、正月は長野に家族でスキーに行こうと思ってました。

けど、GoToなくなったので、どうしようか迷ってます。

     

私はそれに答えて、

あのね、

子供と家族旅行する機会って、

これから何度あると思う?

GoToで安くなるから行く、

ならなかったらやめる、なんて

セコすぎるやろ。

父親失格やで。

車で移動して、しっかり感染対策実施しているホテルに宿泊して、

昼間は紫外線も強い銀世界。

その旅行でコロナ感染拡大に寄与する可能性はほとんどゼロや。

     

結局、私のアドバイスを聞いて彼は家族での旅行を楽しみ、

家族孝行、思い出づくりをしました。

     

コロナの感染が始まって約1年、

多くのことがわかってます。

   

特に感染拡大させないために、

してはいけないこと、

していいこと、

明白ですね。

   

こういうことを政府、マスコミはもっともっと

国民に知らしめること、

そして理解できない知的レベルの低い人たちには、

なんらかの方法で具体的に知らしめること。

もっと早い段階ですべきです。

     

コロナは知的レベルのリトマス試験紙

国会議員、県会議員、市議会議員、都道府県の首長、

マスコミ、一般大衆のSNSでの発言を聞いていると、

一目瞭然です。

  

日本人の民度が、いつの間にこんなに低下してしまったのか、

なんだかなあ、と思う今日この頃です。  

  

      

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2021年1月 4日 (月)

緊急事態宣言

 

二度目の緊急事態宣言を政府が検討に入りました。

まあ、

これだけ感染が拡大して、

しかも収まる気配が全くなくて、

しかも入試のシーズンがやってきて、

しかもオリンピックも秒読みだし、

今、

感染を抑えないと、

この島国は沈没です。

 

年末年始、テレビを見ると東京の繁華街では、

たくさんの人が出ていますし、

東京都民は、感染を収束させたくないのか、

と思ってしまいます。

  

まあ、

パーティや宴会を開くのは、一部の非常識な人たちでしょうけど、

そんな人たちのせいで、この島国が沈没してしまうのは、

とても残念です。

   

何度も言いますが、

とにかく要請だけは効果が全くないのがわかっているわけですから、

繁華街のイルミネーションを消すとか、

都知事には直接的に不届き者に訴えて欲しいと思います。

何とかならないものでしょうか。  

 

  

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2021年1月 3日 (日)

FIAT

 

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昨夜はラムを焼きながら、

イタリアン人と車の話で盛り上がりました。

  

あくまでもイタリア人の視点ですけど、

デザイン的にはマツダが素晴らしい。

デザイン的にはトヨタはイマイチ

ホンダは特徴がなくなった。

日産は話題にも登らず。

    

ということで、

私からみた印象と同じ。

日本人とイタリア人は似てますね。

   

で、

ドイツ車はいいねということで意見は一致して、

  

じゃあ、

イタリア車は?

と投げかけると、

イタリア人でもイタリア車は買わない、と。

故障が多いんですって。

    

なぜ、

日本でFIATに乗ってる人がいるのか、

全く理解できない。

とおっしゃる。

  

そもそもFIATって何の略か知ってますかと、

聞くので、

そういやあ、知りませんねえ

と答えると。

  

Fix It Again, Tony

  

アントニオがそう言うんだから、

間違いないんでしょうね。

  

   

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2021年1月 2日 (土)

イタリア人とワカサギ

  

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今夜は今年初のイタリアンナイトということで、

ナポリ人も招待しての夕食。

先日、ワカサギ釣り師の友人からいただいたワカサギを唐揚げにして、

レモンと塩でさっぱりといただいたわけですけど、

  

それが、それが、

意外なというか、

想定外にというか、

このワカサギを見て、

    

いやあ、これは僕のために作ってくれたんですか、

感動です。

大好きなんですよ。

   

と、

何やら異常に大興奮。

   

いやいや、

ワカサギの唐揚げが、

イタリアで食べられてるとも知らないし、

偶然ですよ。

   

と言っても

興奮冷めず、

  

これを食べだすと、

止まりませんと言って、

涙を流しそうになって、

箸を止めませんでした。

      

もちろん、

メインディシュは大好物のラムで、

昼間になみかた本店で買い求めた物でした。

   

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この分厚くて、ジューシーで、肉肉しいお肉は、

イタリアでは激レアもので、

1人で4本はぺろりと平らげました。

他にもジンギスカンを300グラムほど胃袋に収納しましたから、

よほど、ここのラムを気に入ってるようです。

      

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ナポリにいるボスに、

早速報告ということで、

Happy New Year

と、しばし雑談したのですが、

いつナポリに来るんだと聞かれて、

今年行くよ、

と答えました。 

    

いやあ、

粉物と言い、

ますます食の好みが一致して、

もっともっと本場でイタリア料理を食べてみたくなりました。

   

早く、

コロナに収束して欲しいものです。

   

   

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2021年1月 1日 (金)

元旦

 

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明けましておめでとうございます。

今年もご支援よろしくお願いします。

  

昨年は暖冬で、

雪もなく、

らしくない元旦でした。

しかも、

新型コロナウイルスで生活が一変して

らしくない一年でした。

     

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そういう意味では、

今年は、雪も降って、

らしい元旦です。

いつもどおりの

らしい1年であって欲しいと思います。

  

らしくないといえば、

コロナ禍における日本人の行動も、

最初は自粛で感染拡大が抑えられてたものの、

後半は、

年末に向けて

日本人らしさはどこへやら、

感染が拡大し続けています。

    

今年はオリンピックが開催できるか、どうか、

4月頃には最終決定するものと考えられますが、

このままだと、

ワクチンも間に合わず、

東京オリンピックは中止になるでしょうね。

    

一部の人たちにとっては、

オリンピックだけじゃなく、この国の経済、それに人の命がコロナによって奪われること、

他人事のようです。

 

こんな年こそ、

日本人らしく、

全体のことを考えて、

行動したいと思います。

 

  

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