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2020年1月29日 (水)

シャープの有機ELテレビ

     

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(写真と本文は全く関係ありません) 

  

1月25日の日経新聞電子版から一部抜粋:

 

シャープ、有機ELテレビに参入  LGからパネル調達

 

シャープは今春にも国内で有機ELテレビに参入する。有機ELパネルは韓国のLGディスプレイから調達する。シャープは国内外での高精細の「8K」対応の液晶テレビを軸に高付加価値化を進めているが、コンテンツの少ない8Kの普及にはまだ時間がかかる見込み。国内では人気の高い有機ELを商品群に加え、需要の取りこぼしを防ぐ狙いだ。

有機ELテレビで4K放送の受信機を内蔵した55型と65型の2モデルを投入する。価格は55型の実勢価格で30万円台と、競合他社の商品と同水準にする予定だ。シャープの4K対応の液晶テレビに比べると2倍近い価格水準となる。

 

・・・・・・

 

何年前だか、当時のシャープ片山社長の一言が忘れられません。

  

液晶の次は液晶 

 

まあね、

ご自身が液晶パネル事業の業績を伸ばして社長にまで上り詰めたものですから、液晶がかわいいのは良くわかります。

しかし、ビジネスに感情を持ち込み、

液晶にこだわり続けた結果が、シャープの凋落に繋がりました。

 

要するに、 

経営者の判断がシャープという技術力のある会社をダメにしたということです。

  

実は、

シャープには大型有機ELパネルを生産する技術力があります。

堺工場では第10世代の液晶パネルのラインがあります。

TFTに用いるIGZOの技術もあります。

ないのは大型有機ELの蒸着ラインだけです。

これも我々が有機エレクトロニクス研究所で開発し、三菱重工で試作したリニアソースを用いれば、すぐにでも実現可能です。

有機ELは我々のWhite OLED技術をそのまま使えます。

  

すなわち、

LGディスプレイよりも、より良いものを、より安く製造しようと思えばできるわけです。

しかし、 

液晶の次は液晶、 

と有機ELに投資せず、周回遅れとなったわけですね。

  

しかも、

残念なことに親会社のホンハイは研究開発に対してお金を使いません。

 

ですから、

実力があるのにそれが発揮できない状態ということです。

このままだと今ある技術も陳腐化して、

単なるテレビセットメーカーに成り下がり、

Made in Chinaのテレビに対抗できずに、

テレビ事業から撤退ということになるでしょう。

   

なんだか、

客が来ない地方のデパートを見ているようで辛いです。

      

シャープにはパネルからテレビセットまで、

純粋にMade in Japanの大型有機ELテレビを実現してほしいと心から願っています。

  

  

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