« 2014年10月 | トップページ | 2015年1月 »

2014年12月

2014年12月21日 (日)

仮設

   
 
Photo
 
 
先週、火曜日のこと。
 
夜、お客さんとの懇親会の最中、自宅から電話。
娘がお風呂に入っている時に、急にお湯がでなくなった、と。
 
またか。
 
実は、ひと月ほど前にも、朝、シャワーを浴びていると急にお湯が冷たくなった。
ボイラーの故障ね。
 
こういうのは、1年前にもあって、その時は室外機のコンセントを抜いて、一度、リセットしてやると治ったので、ひと月前にもそうやって難を逃れた。
実は、その日の朝、またまた湯が出なくなったので、リセットしたばっかりだった。
その時に、うちの家内にリセット方法を教えていたので、それを試したんだけど、ダメとのこと。
 
おいおい、本格的な故障かい。
 
 
何を隠そう、
そろそろやばいと思い、昼間に、うちを建てたハウスメーカーのアフターサービス担当に電話して、下請けの業者さんとも点検の話がついていた。
 
ただ、この時期、混み合ってて、行けるのは土曜日とのこと。
しかし、こちらとしては事情が急変していて、すぐにでも来て欲しい。
 
で、
再度、電話して、風呂にも入れないので困っているのです、このままでは加齢臭で臭くなってしまいます、と半泣きでお願いすると、金曜日の午後になんとか来れるとのこと。
 
まあね、1日でも早く修繕して欲しいわけですよ。
 
で、
金曜日、
業者さん、来られました。
点検されました。
オフィスにいた私と電話で話しました。
 
曰く、
 
修理すると10万円以上かかります。
きっと来年も別の部分が故障するでしょう。
通常、ボイラーは8年から10年が寿命です。
おたくのは13年です。
よく、もちました。
 
、と。
 
 
私、
 
はいはい、わかりました。
では、大至急、新品と交換してください。
 
 
業者さん、
 
うちは修繕だけです。
交換はできません。
 
 
私、
 
しばいたろか。
 
と、言いそうになって、
グッとこらえて、
わかりました、
といい、
再度、
ハウスメーカーの担当へ電話。
 
 
担当曰く、
 
新品との交換なら、
当社リフォームセンターが担当になりますので、そちらから電話させます。
 
 
私、
 
しばいたろか。
 
と、言いそうになって、
グッとこらえて、
わかりました、
といい、
電話を待った。
 
 
で、
リフォームセンターから電話あり、
まず見積もりをファックスします。
しかし、取り付けは週末を挟みますので、今、発注をいただいても25日頃でしょう。
、と。
 
 
私、
 
しばいたろか。
 
と、言いそうになって、
グッとこらえて、
わかりました、
といい、
電話を切った。
 
 
あかん、
ハウスメーカーはあてにならんと、私も家内も怒り。
こうなったら、 
自力で知り合いのツテを通じて、ノーリツの石油給湯器を扱ってる業者さんを探して工事してもらう、と金曜日の段階。
 
私、  
まず米沢市内の電気屋さんに、
社長が知り合いなので、メール。
以前、給湯器を扱ってると言っておられたので。
 
並行して、
facebook友達の山形市の知り合いにもメール。
米沢の子会社にすぐに対応させるとのこと。
 
一方、
家内は秘書さんと話をして、出入りの業者さんを紹介してもらう。
 
それに加えて、このネット時代に、ネットを活用しない手はないと、家内が最新機種の価格調査および取り付け業者を探した。
 
で、
土曜日の段階で、
見積もりでました。
 
まずハウスメーカー、350000円。
電気屋さん、ノーリツ扱ってません。
FBつながり、284040円。
秘書さんつながり、328320円。  
 
いづれも設置は25日。
 
で、
本日、日曜日、
実は、ネットで山形市の業者さんが給湯器の機種と工事費込みの値段なんかを詳しくホームページに掲載していて、それによると、同じ給湯器が、取り付け工事費込みで230000円。
 
なんだか、胡散臭いんだけど、金曜日に、とりあえず電話して機種を告げると、パチパチと算盤をはじいて(?)、23万円です、と。
 
で、
いつ工事できますか、
と試しに聞いてみると、
25日頃、とのこと。
 
で、
試しに、
今、風呂に入れなくて困ってるんですけど、
と告げると、
 
じゃあ、
仮設の給湯器を取り付けるので、新品が来るまで使ってください、
と。
 
おいおい、話がうますぎるで、
と思いつつ、
こちらとしては藁をも掴む心境なので、
 
いつ、現地の下見に来て見積もりいただけますか?と聞くと、
日曜日に行きます、と。
 
で、
きょう、
約束通りに業者さん、
拙宅においでいただき、現地を下見、
給湯器を点検して、
よく13年ももちましたね、
 
と同じことを言われた。
 
で、
約束通りに、
仮設の給湯器を設置。
 
配管の一部も交換が必要だということで、
見積もりも、
工事費込みで25万円。
 
ダントツで安い。
 
業者さん曰く、
うちは値段は積み上げです。
 
仕入れ値があって、そこに一定の利益と工事費を加えます。
他者は引き算で、定価からどれだけ引けるか、なんです。
だから、うちが一番安いです、と。
 
なるほどなるほど。
 
いろいろ話をすると、今の時期はやっぱり忙しくて、土日はありませんよ、とのこと。
 
 
で、
学んだ教訓。
 
その1)ハウスメーカー経由は遅くて値段が高い。
 
その理由、通常、家を建てたらとりあえず不具合はハウスメーカーのアフターサービス担当に連絡するので、固定客とみなされてる。下請けにとっても固定客なので、余裕かまして対応遅い。
 
その2)人的コネクションを最大限生かして同時進行で解決に当たるべし。
 
連絡して、もっとも早く対応するところが信頼性が一番高い。そういう意味ではFBつながり業者さんが対応良く、下見にもすぐ来てくれて、見積もりもネット以外では最安値。FB友達を信頼すべし。
 
その3)ネットを活用せよ。
 
少なくとも、製品単体の最安値がわかります。ということは、ハウスメーカーがそれだけピンハネし、業者さんがどれだけ儲かるか、わかります。だから、見積もりが妥当かどうか、判断できるわけです。だいたい、カタログの定価ほどいい加減なもんはありませんからね。
 
その4)業者さんへ
 
給湯器のようなインフラに関わる設備を扱うのであれば、代替機くらいは常備して欲しい。少なくとも、ハウスメーカーはピンハネして値段が高いんだから、サービスの一環として当然のごとく代替機を備えるべきでしょう。
 
 
 
 
そんなわけで、久々に自宅の風呂にゆっくりはいってくつろいだ今夕なのです。
 
最後に、
 
業者さんをご紹介いただきました皆様、ありがとうございました。
また、お風呂をいただきましたご近所の鹿野家の皆様に深く感謝いたします。
心まで暖まりました。
 
 
 
 

ご支援のクリックを↓

                   

 

 

2014年12月 7日 (日)

ジャンプ

   
 
先週、ボストンから帰ってきて夕刻に娘を迎えに行くべく、愛車に乗ろうとしたら、バッテリーがあがってた。 
まあね、この寒い冬に一週間近く車に乗らなかったので、少々調子が悪かっても仕方がないんだけど、買って3年目でエンジンがかからないのはこれが初めて。
とりあえず、家内のプリウスを使って高校まで行った。
 
帰ってすぐに、
山形市のディーラーの担当に連絡。
近所の「くるまや」さんに連絡してくれて夜なのに10分でうちに来てくれた。
 
お決まりの、
ボンネットを開けてケーブルでバッテリーを繋いでジャンプスタート、
かと思いきや、
取り出したのが「ジャンプスターター」。
接続して一発でエンジン始動。
 
何ですかそれ?
と聞くと、
 
今はこんなのがあるんですよ、
と。  
 
 
 
欲しい。
 
 
 
で、
金曜日、万が一の時のためと、市内のカー用品店へ。
 
最初、Yハット。
ここはそんなに大きくないので、品揃えも少ないかなと思いつつ、店内を探したけど、やっぱりなかった。
 
ここにきた俺がバカだったとあきらめて、
Aバックスへ。
このお店は大きくて品揃えも多そうで、実際お客さんも多いので、「ジャンプスターター」があるかなと探したけど、
 
 
 
ない。
 
 
 
そこで、店員さんに聞きました。
ジャンプスターターありますか?
 
すると、男性店員さん曰く、
万が一のために何万円もするスターターを買う人はいませんね。
バッテリー交換の方が安いですよ。
 
ワタシ、
ネットで8千円ほどですけど。
 
店員さん、
ああそうですか。うちには置いてないですね。
ここに来た俺がバカだった。
 
 
で、
金曜日中にネットで注文。
今朝、届いたのがこれ。
 
 
11
 
 
黒いボックス部分の大きさはiPhone6Plus程度。
小さい。
 
 
で、
いきなり使用する機会がやってきた。
 
除雪機に。
 
何を隠そう、昨日から米沢は大雪。
カーポートの前など、雪掃除をしないといけない。
そこで、エンジンをかけようとすると、これがまたまたバッテリー上がり。
まあね、半年以上もほっとくわけですからバッテリーも上がります。
チョイチョイこういうことがあるので、いままでは除雪機を買ったお店に電話して、わざわざ来てもらってジャンプスタート。
 
けど、
今回は違う。
 
超最新新品小型ジャンプスターターがある。
で、
お試しに接続してみると、
これが一発スタート。
 
なんだかにやけてしまった。
 
30分ほど雪をぶっ飛ばして今年の初仕事は無事終了。
いやあ、準備のよさに我ながら嬉しくなってしまった。
 
たまたまですけど。
 
 
11_2
 
 
最後に、
除雪機を所定の位置に停車して、
めでたしめでたし。
 
 
ちなみにバッテリーの交換費用は工賃込みで4マン5千円。
ジャンプスターターは7980円
こっちの方が安いし、エコだと思うんですけどね。
 
カー用品店さん、もうちょっと考えてくださいよ。
 
 
 
 

ご支援のクリックを↓

                   

 

 

2014年12月 6日 (土)

エジソン

 
 
11
 
 
きのう、喫茶店コリンズでお昼を食べてたらオーナーでゴルフの上手なホソカワさんがカウンター越しに、こないだ先生をテレビでお見かけしましたよ、と言われた。
 
ちょうどボストンに出張に行ってる時に、「水曜日のダウンタウン」に出演していたのだ。
 
何を隠そう、 
この番組、ディレクターの方から不出演依頼を2ヶ月ほど前にいただいてて、電話で出演依頼をするので断ってほしい、と。
まあね、今まで出演依頼は多く受けてきたけど、不出演依頼は初めて。
 
なんでも、バラエティ番組で、二人の発明家が競い合うらしくて、お笑い系なので本当の発明家じゃないほうがいいということで、断ってほしいとのこと。
 
そこで、電話で出演依頼に対して断っている声を録音された。
 
 
で、
帰国してから録画を再生。
 
 
11_2
 
 
浪速のエジソン、 
私以外に3人登場。
若林さんの緩まないネジ。
有名ですね。  
 
 
けど、
他の二人、
存じ上げません。
 
 
11_3
 
 
真のエジソンって?
 
 
11_4
 
 
発明対決って?
 
 
11_5
 
 
電話で答えた通り、ワタシ、棄権。
若林さんも。
声すら結局放送されなかった。
 
 
で、
のこりのお二人が「水上移動装置」で対決。
25メートルプールを横断。
 
 
くだらない。
あまりにもくだらなさすぎる。 
 
 
出演してたら、怒ってたね。
断ってよかった。
 
 
けど、
「大学教授すき焼き大食い競争」なら出演してもいいかなと思う。
 
どこの番組か、出演依頼していただけませんか?
 
 
 
 

ご支援のクリックを↓

                   

 

2014年12月 4日 (木)

映画

  
 
11ua
 
 
朝4時にホテルをタクシーで出発してボストンのローガン空港へ。
レストランがなんと4:30からオープンしたので、そこで卵二個とトーストの朝食。
海外初めての学生には卵の焼き方の注文の仕方を教えてあげた。
 
6時40分発の飛行機でニューアークへ。
ここはニューヨークの第三の空港で、最近よく乗り継ぎに使う。
 
で、
10時30分発のUA79便で成田着が翌日(きょうですけど)の14:30到着。
長い長いフライトです。
 
 
で、
感想。
 
UA(ユナイテッドエアラインのことね)は映画が古すぎる。
というか、ヒット作がない。
いかにも映画購入代金を絞ってるというか、せこい、というか、予算が少ないんでしょうか。
 
とにかく、観たい映画がないんですよ。
こないだの台湾出張はANAだったけど、最近の映画も多くて、もちろん邦画も多くて、「るろうに剣心パート2」観てしまいました。
パート3、はやく観たいです。
 
で、UA。
 
今回の12時間ほどのフライトも、結局は赤ワインをぐびぐび飲んで睡魔をおいでおいでして、夢うつつの中、見たことある映画を繰り返し観た。
UAのせいで、「アナ雪」なんて、これで7回は観たぞ。
セリフ覚えてきたかも。
 
「Hairspray」も、5回くらい観たか。
まあね、この楽しい映画は音楽を楽しめるから何回でも観られるけどね。
 
何を隠そう、
映画だけじゃなくて、
食事もイマイチで、
スチュワーデスさんなんて、全く期待できなくて(別に何にも期待してないけど)、
UAのサービスは年々劣化してるなあと実感した今回のフライト。
 
 
ANAにUAを買収していただけないかなあと思う。
 
 
 
 
 

ご賛同のクリックを↓

                   

 

2014年12月 3日 (水)

学会発表

 
 
今回の学会では学生二人がポスター発表。
ポスター発表というのは研究成果をまとめたポスターの前で聴衆に対して一対一で説明して議論する形式で、
ある意味、口頭発表よりも疲れます。
 
 
で、
このMRS学会。
とにかく、ポスターの会場がでかくて発表件数が多い。
一晩に数百件かな。
 
  
11
 
 
うちの学生も二人並んで有機ELの発表。
 
 
11_2
 
 
心配なので、うしろで聞いてると、
それがなんと、結構、やるんだなあ。
 
 
11_3
 
 
ちゃんと英語で説明している。
カマタ(写真上)もイノマタ(写真下)も。 
 
 
11_4
 
 
ちなみに、イノマタはジャグラーです。
 
 
11_5
 
 
で、
山形大学からは他の研究室の学生さんも発表。
たとえば、某M研究室の女子。  
キャパシターの研究をしておられて、
見かけ以上にしっかりと発表しておられたので感心。
 
 
11_7
 
 
しかし、その指導教員のM准教授は、ポスターの貼り逃げ。
 
 
11_6
 
 
感心できないなあ。
 
 
それはさておき、
こんな感じで学生さんたちは英語でのプレゼンテーションを初めて経験して、自分たちの研究成果を世に問い、英語での発表というハードルの高いイベントを経験し、研究者として育つというわけです。
 
それに、
教授など教員にとっても研究室のアクティビティを世界に知らしめることで、その存在感を示し、しかも議論しにきた人たちと共同研究に発展したりと、学会発表というのは研究活動を行う上で、不可欠でかつ最も重要なイベントでもあるわけです。
実際に、これまでポスター会場で知り合った人たちと共同研究に発展し、共著で論文を出したことも数多くあります。
 
 
だから、
研究の世界でトップをひた走る、君臨する、リードするには「戦略的」に学会発表を行う必要があって、自分の所属する複数の学会での研究発表を常に念頭に置いて研究を推進しなければなりません。
 
自分自身も助手や助教授の頃には、高分子学会、応用物理学会 、そしてMRSなどの国際学会での発表は、発表申し込みの締め切りなどを手帳に書き込んで年間のスケジュールを立てました。
そして、学生の尻を叩き、成果を出し続けました。
 
そのような「戦略的」な学会発表のおかげで、今があると言っても大げさじゃなくて、助教や准教授の人たちには、ぜひとも積極的に学会発表するという姿勢が欲しいところです。
 
 
なんで、
こんなことをここで書いてるかというと、いまの若手の研究者は、「成果が出たら発表する」という、なんとも後ろ向きな態度をとる人が多くて、 これじゃあ世界をリードできない、と心配になるわけです。
 
また、
学生も学会発表に間に合わせる為に必死で実験する、という積極的な態度が必要で、とくに将来的に大学に残ろうという人たちには、その点を強く意識して欲しいと思います。
 
どこで、だれが、あなた方の発表を見ているかわかりません。
それがどれだけ大きなチャンスに繋がるかわかりません。
 
 
そんなことを考えつつ、成長しつつある学生の姿を見てうれしく思うきょうこのごろなのです。
 
 

ご支援のクリックを↓

               

 

 
 

2014年12月 2日 (火)

英語

    
 
Mrs201411
 
 
アメリカのMaterials Research Societyでは、 Fall Meetingはボストンで、Spring Meetingはサンフランシスコで開催されていて、ボストンやサンフランシスコには大学の助手になって以来、26年間、まあ実際には助手になって数年後から毎年来てます。
 
で、
今回は笹部助教と大学院生二人で参加。
学生君たちは月曜の夜にポスター発表を行います。
 
もちろん、発表は英語で行うわけですけど、日本で生まれ育った二人、とくに写真左端のイノマタは、飛行機に乗るのが二回目という超外国初心者なわけで、そんなのがいきなり外国人相手に英語で発表するのはハードルが高いです。
 
 
じつは、自分自身、大学の教員になって26年、
大学での教育というのは、学生たちが社会に出る一歩手前なわけで、中高よりもより実践的でならないと考えていて、特に大学院生は外国での研究発表を積極的に行わせるようにしてきました。
 
まあ、
教員によって考え方は様々で、すべての研究室で外国発表させてもらえるわけじゃなし、うちも今でこそ研究費がそこそこあって、毎回学生を連れて行けるけど、昔なんて学生を外国で発表させるための助成金なんかを申請してまで連れて行きました。
 
で、
これまでの経験から、一度、外国を体験すると、自分の英語力のなさ、根性のなさ、を思い知ると同時に、自分たちの研究レベルの高さ、も実感できて、研究者として自信を持ち、英語力にダメだしされて、一皮むけるわけです。
 
何を隠そう、
自分自身が日本で中学校から英語を習い、大学の学部を卒業して、英会話がまったくできない状況でアメリカに留学して、もがき苦しんで「城戸式英会話習得法」を編み出して、いまや英語の発表などなんの抵抗もなくこなせるようになった身としては、いまの文部科学省の進める英語教育はちょっとおかしいんじゃないかと思うわけです。
 
そんな経験者として、かつ教育者として、一言申しあげると、
小学校での英語の授業はやめていただきたい。
だいたい、英語を必要とする日本人は全体の1割ほでしかいなくて、きっと私の住む米沢では1割もいませんしね。
 
英語の授業をさらに低学年化して3年や4年から教えると言う話もあるようだけど、
それは絶対やめていただきたい。
小学校から英会話を教えると英語ペラペラになるというのは単なる幻想です。
 
それに、
英語を教えるということは、いったい何の授業を削減するというのでしょうか。
ただでさえ、学力レベルが下がり、一般常識さえも知らない若者が増えているというのにね。
特に、家庭でのしつけ、教育がなされなくなった現状で、ある意味、家庭で教えていた常識的なことを学校で教えなければならなくなってるわけで、英語どころではありません。 
 
 
しかも、
今の小学校にまともな英語をしゃべれる教員はいません。
教育学部を出て、留学経験もなくそのまま中学校や高校の英語の教諭になった人たちがほとんどで、自分自身中学、高校時代を振り返ると、ネイティブのような発音をする英語の先生は一人もいませんでしたし、いまの、山形県の小、中、高校にもいません。
 
そんな英語をまともに話せない先生に英語を教えられて、英語を話せるようになるわけがないのです。
逆に、英語嫌いを増やすということになるでしょうね。
 
 
そこで、文部科学省に提案。
もし、真剣に英会話ができる日本人を増やしたいなら、
 
・予算を増やして全国の小、中、高校にALT(外国語指導助手)を常駐させる。
・しかも、暇つぶしに日本に旅行に来てる外国人じゃなくて、なんらかの教育課程を経た専門知識を持つ外国人英語教員。
・英語の授業は放課後。
・英語の授業は選択科目とする。
 
まず、真剣に本物の英語を身につけるには、ネイティブと毎日接するくらいの環境にする必要があります。将来必要であろうと思う子供たちが自主的に、真剣に継続的に、集中して英会話を学べる環境を提供することです。
 
それに、ネイティブといっても必ずしもアメリカ人やカナダ人である必要はなくて、たとえばフィリピンでは公用語が英語で、それなりの教育を受けた人たちはネイティブのように英語を話します。
 
そんな国から日本にたくさん来てもらうことによって、英語だけじゃなく、お互いの文化も理解し合えて、アジアの発展にもつながると思うわけです。
 
とにかく、
いまの英語教育じゃあ、教育現場の労多くして実を結ばず、日本人は永遠に「英語しゃべれない民族」のレッテルを貼られ続けることでしょう。
 
文部科学大臣だけじゃなく、文科省の官僚の方々、そして国会議員の方々には真剣に議論してもらいたいと思う今日この頃なのです。
 
ボストンより。
 
 
 
 
 

ご賛同のクリックを↓

                   

 

 

2014年12月 1日 (月)

ノーベル化学賞

    
 
Img_2544
 
 
いやあ、お久しぶりです。
「毎日更新」がこのバカブログの売りだったんですけど、だいぶ、間が空いてしまいました。
 
スマン、スマン。
 
 
実は、今、ボストンに来てます。
アメリカのボストンです。
Materials Research SocietyのFall Meetingで、何を隠そう、これまで20回は来てるボストンです。
 
そんなわけで、日頃の雑用から解き放たれ、こうやってのんびりとブログをアップしてるわけなんでけど、最近嬉しかったことをお話しします。
 
 
約3週間前になるんですけど、城戸淳二塾を開催してもらってる地元のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)でもある米沢興譲館高校に白川英樹先生に講演に来ていただきました。
 
白川先生は導電性高分子の生みの親で、世界で初めてポリアセチレンのフィルム化に成功して導電性高分子の分野を切り拓かれ、マクダイアミッド先生、ヒーガー先生らとノーベル化学賞を2000年に受賞されてます。
 
今回の講演内容は
「私の歩んだ道〜導電性高分子の発見〜セレンディピティを知ってますか」
と題するもので、まさしく演題どおりの興味深いご講演でした。
 
なぜ白川先生においでいただけたかというと、
もちろん、随分前から存じ上げているんですけど、いまでも年に2回は日本学術振興会の「ひらめきときめきサイエンス」の委員会でお目にかかります。
そこで、お忙しいところ、なんとかお願いして、おいでいただけたということです。
 
 
で、 
その「ひらとき」。
 
このイベントがスタートして10年。
何を隠そう、城戸研究室は初回からいままでずっと続けてる由緒正しい「ひらとき」研究室。
中学生が対象なんで、第一回目に参加した生徒はすでに23歳くらいに成長してることになる。
 
 
その「ひらとき卒業生」の一人、イトウ君。
今は高校3年生。
 
先週、初めてメールをくれました。
山形大学工学部機能高分子工学科に推薦入試で合格しました、
と。
 
 
うれしいじゃないですか。
涙、チョチョ切れるじゃないですか。
「ひらとき」で、中学の時に有機EL研究のおもしろさに目覚めてくれて、高校受験を頑張って、その高校でも勉強頑張って、山形大学に来てくれる。
 
こんなモチベーションの高い若者がいるかぎり、この国は大丈夫だと思う。
それに、私の教育者としての夢である
 
「山形からノーベル賞受賞者をこの手で生み出す」
 
ことがまんざら夢じゃないと思うわけです。
 
 
日本学術振興会には「ひらとき」の予算を増やしていただき、全国でもっともっと実施する大学研究室を増やして、イトウ君のような未来のノーベル賞受賞者を数多く生み出していただきたいと切に願います。
 
量より質、
イノベーターを数多く生み出す。
 
これが少子化に対するひとつの対策になるわけですからね。
 
 
 

合格お祝いのクリックを↓

               

 

 
 
 
 

« 2014年10月 | トップページ | 2015年1月 »