山形の明るい話題と暗い話題
まず明るい方から:
日経新聞から:
三菱重工系が有機ELパネル、初の量産 照明用、年間6万枚
三菱重工業などが出資する有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)照明会社、ルミオテック(山形県米沢市)は10日、照明用の有機ELパネルを世界で初めて量産すると発表した。2011年1月から年間6万枚を生産し、照明器具メーカーに売り込む。
商業施設などの壁や天井、柱などに取り付けるデザイン照明用の光源としての需要を開拓する。有機ELは発光ダイオード(LED)に続く省エネ照明として期待されており、先駆けて量産し普及を狙う。
米沢市にある同社の施設内で大きさの異なる有機ELパネル5機種を量産する。それぞれ黄色っぽい「電球色」と、白っぽい「昼白色」の2タイプをそろえた。税抜き価格は145ミリメートル角の正方形で3万円。LED照明などに比べると高価だが、今年2月に始めたサンプル出荷に対しては価格を半分に抑えた。すでに照明器具メーカーの開発用サンプルとして累計1000枚を受注した。
ルミオテックは三菱重工業が51%を出資するほか、ロームや凸版印刷などが株主。照明用有機ELパネルの事業性を検証する会社として08年5月に発足した。今後の売れ行きなどを踏まえて、11年度内に事業会社に移るかどうか判断する。
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何を隠そう、きょうも東京日帰り出張で、ファインテックジャパンのセミナープログラム委員会に出席して業界の人達とお仕事。
この委員会の面白いところは、シャープとかソニーとかの大手ディスプレイメーカーや装置メーカーのキーパーソンが出席されていて、プログラム作成の合間に交わされる会話に裏話が満載で、その情報が貴重なのでいまだに委員を続けている。
そこで声を掛けられたり、メールでいただいたのがルミオテック照明用パネルの量産開始おめでとうございます、というお祝いの言葉。
うちに戻ってネットで見たら出てました。
もちろん株主として知ってましたし、白色有機EL発明者としてうれしいし、世界初の準量産にこぎ着けたということに対して自分自身を褒めてやりたいと思う。
でも、「ルミオテックは三菱重工業が51%を出資するほか、ロームや凸版印刷などが株主。」というのは、気に入らないなあ。
発明者、創始者が「など」ってないやろ。
で暗い方:
米沢に戻って企業の方々と共同研究の打ち合わせをしたときのこと。
そこで話題に出たのが山形県の事業化推進センター(旧有機エレ研)の有機ELパネル。
開所時には所長が、「ものをつくってなんぼ」とおっしゃたのに、いまだにパネル一枚出て来ない。
しかもパネル作製の大型装置がいまだに立ち上がっておらず、今年中は無理で、きっと今年度中も無理でしょうなんて噂も流れている。
じゃあ、山形県民が投じた今年度分の予算二億数千万円は泡となって消えてしまうじゃないか、と考えると一県民として憤慨した。
きっと年度末を迎えると山形県議会でこの問題が取り上げられて、誰かが責任を取らないといけないんだろうなあ。
たのまれれば、喜んでお手伝いさせていただくんですが・・・。
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