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2009年7月31日 (金)

誰のため

 
 
午前中に出張から戻り、昼から来客を迎えた。
 
午後一で某新聞社の記者さんが来られて有機エレクトロニクスバレーについての取材。
文系の方なので、有機ELとか太陽電池とか、トランジスタとか、無機との違いをまずやさしく説明した。
 
大学の新設する「有機エレクトロニクス研究センター(仮称)」の話になって、管理人にとってどういう意味があるのか聞かれたので、こう答えた。 
 
一研究者としては、何の意味もありません。
なぜなら、いまでも広いスペースがあります。これ以上、スペースは必要ありません。
 
けど、一大学人として、これはすばらしいことだと思います。
他大学で、売りというものがありますか?
ここには有機エレクトロニクスという世界に誇れる売りがあるのです。
それを強化することは山形大がこの分野では旧帝大にも勝るだけじゃなく、世界と勝負が出来るからです。
そのために、組織の一員として協力は惜しみません。
 
 
有機エレ研の第二フェーズにも触れられたので、こう答えた。
 
第二フェーズの予算が付こうが付こまいが、一大学教授としては興味はありません。
なぜなら、有機エレ研がなかろうと、大学での研究はこれまで通り続けられますし、なにも不自由はないのです。
約7年間に当時の高橋知事から頼まれたから引き受けただけです。
 
けど、一米沢市民、山形県民として、継続すべきだと思います。
山形の工業は今度その出荷額が下がり続けることがあっても上がることはないでしょう。
働く場もなく、若者は首都圏に流出し山形は過疎化します。
 
山形を愛する一県民としてそれをだまって見過ごすわけにはいきません。
自分一人で出来ることは限られてます。でも、精一杯のことはやりたいと思います。
 
と答えた。
さらに付け加えて、
 
山形県庁の職員の方々は、一公務員として、有機エレ研の存続には興味がありません。
なくなろうとも、定年までぬくぬくと勤められるからです。
 
しかし、山形県民として、私と同様その将来を案ずるなら必死になって知事を説得し、予算を獲得してプロジェクトを継続するでしょう。
 
その必死さが見えないと言うことは、あまりにも公務員的な側面が強くて、山形を愛する気持ちが希薄なんでしょうね、と言った。
 
 
大阪生まれの管理人の方が自然豊かなこの土地のことを思っているなんて、なんだか皮肉だなあと自分で発言しながら思った。
 
どこまで、記事になるんだろうか。
 
 
 
 
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