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2008年10月16日 (木)

無機ELと有機EL

 
 
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職業柄いろんな人からメールをいただく。
 
一番多いのが、「お付き合いしてください、10万円差しあげます。」とか、「おめでとうございます。あなたが選ばれました。」とか、ホントだったらとてもウレシイ内容のスパムメールなんだけど、真面目なメールもたくさん送られてくる。
 
教えてください的な真面目な質問メールも時々あって、そういう時はできるだけ真面目にお答えすることを心掛けている。
先日もELに関して質問をいただいたんだけど、たぶんおなじような疑問を抱えておられる人が多そうなので、このブログ上で質問をご披露し、お答えさせていただきたい。
 
 
 
まずは、質問内容から。
  
 
・・・・・・
 
城戸淳二先生
 
はじめまして、私は東京都○○○市で自営をしております○○と申します。
  
お忙しいところ誠に申し訳ありませんが、ご教授いただければ幸いです。
 
先生が研究されているのは、有機ELですが、無機ELを光源とする商材の販売を検討しております。(無機ELと有機ELの簡単な違いぐらいは、認識しております)
 
しかし、調べてみると蛍光灯に変わる光源として、白色有機EL新しい光源として
市場に出現しそうなことが分かりました。
(Lumiotec株式会社も設立されていました)
 
質問ですが、
 
1.照明用有機ELが市場に出現すれば、明るさで劣る無機ELは淘汰されてします
 でしょうか?
 
2.無機ELは、現在A3サイズで販売価格4万円前後(寿命約6000時間)です
 が、有機ELは、もっと安価になるのでしょうか?

3.有機ELは将来有望ですが、無機ELはどうでしょうか?
 
お会いしたこともなく、誠に失礼とは存じますが、何卒よろしくお願い致します。
 
                         東京都○○○市 ○○ ○
 
・・・・・・
 
 
 
ここでいう無機ELとは分散型無機ELですね。
発光原理などを説明しても意味がないので、特徴を比較すると以下のとおり。
 
 
分散型無機EL
・面状発光
・フレキシブル
・安価
・低い輝度(数百cd/m2)
・低い効率
・比較的短い寿命(数千時間)
 
有機EL
・面状発光
・将来フレキシブル
・高価
・高い輝度(数千cd/m2)
・高い効率
・比較的長い寿命
 
 
と、特徴が全然違う。
 
無機分散型ELはモノを照らすというよりも、ぼんやり光らせる電飾や光るポスターなどに向いているんだけど、交流駆動なので大判を発光させる時にはインバーターも大きくなりそのスペースの確保、それとインバーターからでるノイズが問題になることがある。
 
一方、有機ELは高輝度、高効率、長寿命なので照明にも使用することができ、その他の応用も考えると市場の大きさは圧倒的にこちらの方が大きくなると考えられる。
 
 
 
で、Q&A。
 
 
Q1.照明用有機ELが市場に出現すれば、明るさで劣る無機ELは淘汰されてします
 でしょうか?
 
A1.もともと分散型無機ELは照明には使えません。電飾、イルミネーションのたぐいです。
   市場が違います。
 
 
Q2.無機ELは、現在A3サイズで販売価格4万円前後(寿命約6000時間)ですが、有機ELは、もっと安価になるのでしょうか?
 
A2.この4万円というのはたぶん電源込みですね。パネルだけで無機EL4万円は高すぎです。パネルだけだとA3サイズで原価1000〜2000円でしょう。
この値段では有機ELは現在生産できません。将来はわかりませんが。
ですから単に値段だけど比較すると無機ELの方が圧倒的に安いですね。
  
  
Q3.有機ELは将来有望ですが、無機ELはどうでしょうか?
 
A1.分散型無機ELは今のままニッチで終わるでしょう。間違いなく。
 
    
  
 
以上、参考になりましたでしょうか。
 
 
 
 
 
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