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2008年5月26日 (月)

ソニーと出光の青色発光素子

 
 
先週出張してる間の新聞をまとめ読みしたら、5月20日の日経産業新聞に「発光効率高い青色、ソニー・出光、世界最高水準」の見出しで記事が掲載されていた。
 
 
なんでも、内部量子効率が28.5%の高効率青色素子を共同で開発したとのこと。
 
ただ、それだけ。
 
 
有機EL素子の効率と言うのは、実用化に際しては量子効率ではなく、視感効率あるいは電力効率といわれる効率が重要で、消費電力もこれで決まる。
それに、ご存知のとおり連続駆動寿命が重要だ。
さらに、付け加えさせていただくと、青色でも純青なのかスカイブルーなのか、青緑なのか、色度も考慮しなくてはならない。
 
 
だから、内部量子効率だけ高くても、どれだけ素子としてのトータル性能が高いのか、まったく判断できないのだ。
 
プレスリリースの資料から記者さんが重要ポイントを見落としたんじゃないかと、出光興産のサイトに行くと詳細が公開されていた。
 
 
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出光興産のサイトから引用:
 
 
出光興産株式会社(以下、出光)とソニー株式会社(同、ソニー)は、次世代テレビとして注目される有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ用材料の共同開発の成果として、NTSC標準を超える深い青色色度をもつ有機EL素子において世界最高レベルの発光効率を達成しました。出光の材料技術とソニーのデバイス技術の融合により、25%が限界と言われている蛍光型発光材料を用いて、素子の内部発光効率(内部量子収率※1)を28.5%まで高めることに成功しました。これにより、有機ELディスプレイの低消費電力化を実現することが可能です。両社は今後も共同開発を積極的に推進し、有機ELディスプレイのさらなる高性能化を目指してまいります。
 
出光とソニーは、2005年11月29日に有機ELディスプレイ用材料の共同開発を発表し、発光材料から周辺輸送層に至るまで、有機ELテレビを実現する高性能な有機EL材料の開発を進め、順次ソニー製品へ展開してまいりました。今回の世界最高レベルの青色発光素子についての成果も、今後、製品への導入を目指して両社で検証を進めてまいります。
 
本成果は、出光が開発した蛍光型青色発光材料およびキャリア注入輸送材料とソニーが開発したデバイス構造の融合によって達成されたもので、さらにソニー独自のスーパートップエミッション構造を導入することにより、NTSC標準(CIE(x,y)=(0.14,0.08))を超える深い青色色度(CIE(x,y)=(0.137,0.065))を28.5%という高い内部発光効率で実現したものです。
 
この技術は、RGB3原色の中で現在最も消費電力の大きい青色素子の駆動電流を大きく低減する事が可能な技術であり、有機ELディスプレイの低消費電力化を実現し、今後の中大型有機ELテレビ実用化への貢献が期待できる成果です。
本
成果については、2008年5月18日より米国ロサンゼルスで開催しています「SID2008(Society for Information Display)」にて発表する予定です。
 
 
方    式:蛍光型青色有機EL
内部量子効率:28.5%
輝度半減時間(寿命):3万時間以上
  (初期輝度200cd/m2、環境温度50度)
電流輝度効率:3.9cd/A
色    度:x=0.137, y=0.065
 
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そういえば、この発表、先週のSIDでありましたワ。
 
色純度の高い青色で、寿命も長いし、自慢できる青色素子です。
 
ハイ。
 
 
 
それから、
 
出光と言えば、SIDでお目にかかった出光の偉いさんに、管理人の姪(メイ)がこの4月からお世話になってることに対してお礼を言うとしたら、すでにご存知で、それどころか入社の前からバレてたらしい。
 
いや〜、学生がお世話になるばかりか、姪までお世話になるとは、夢にも思わなんだ。
 
 
マリコ、がんばりや。
 
 
 
 
 
 
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