Lumiotec誕生!
きょうは昼から品川で開かれた新会社設立の共同記者会見に出席した。
この新しい会社は、Lumiotec(ルミオテック)と言って、照明用の高輝度高効率白色有機ELパネルを製造販売する会社で、50名を越えるテレビや新聞のマスコミ関係者の方々を前にして、出資者の一人としてヒナ壇に並んでフラッシュを浴びた。
記者会見でのヒナ壇からの景色なんてなかなか見ることができないので、記念に写真を撮ろうかと思ったんだけど、そんな不謹慎なことはできないだろうと少しばかり良心が働いて撮り損ねた。
(写真は日経BP Tech-Onから拝借しました)
会場で配られた資料の内容は以下のとおり。
三菱重工のサイトでも見られる。
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2008年5月28日
三菱重工業株式会社
ローム株式会社
凸版印刷株式会社
三井物産株式会社
城戸淳二
照明用有機ELパネルの事業性検証会社を設立
三菱重工業、ローム、凸版印刷、三井物産他合弁で
三菱重工業株式会社、ローム株式会社、凸版印刷株式会社、三井物産株式会社他は5月28日、照明用の有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)パネルの事業性検証会社「Lumiotec株式会社」を、合弁で設立した。新会社は2009年春からサンプルパネルの販売を開始する計画。その後、事業性を見極めた上で、本格的な量産・販売体制を構築していく。
同社は、各親会社が保有する技術や資源の結集を図って、有機EL照明の事業化を実現していく推進母体として設立した。具体的には、有機ELパネルの更なる性能向上のための開発を加速させるとともに、サンプルパネルの販売を通して、既存光源の代替だけでなく、幅広い用途への応用や、新しい需要開拓の可能性を追求していく。当面の主業務は事業性の検証となるが、照明用有機EL専業会社の設立は、同社が世界で初めて。
同社の資本金及び資本準備金は14億円。三菱重工が51%を出資し、残りをローム(34.0%)、凸版印刷(9.9%)、三井物産(5.0%)、城戸淳二(0.1%)の各社・個人が出資した。社長は三菱重工から重永久夫(機械・鉄構事業本部副事業本部長)が就任した。本社所在地は山形県米沢市で、山形県の支援も受ける予定。当面は従業員20人体制で運営していく。
有機ELパネルは、白熱球・蛍光管などの従来型光源や、LED(発光ダイオード)にはない優れた特長を有し、次世代の照明用光源として期待されている。具体的には
①面発光で、極薄・軽量であるため、これまでにない照明デザインや演出を生み出し、住宅やオフィス、店舗、航空機や車両などの乗り物で、新たな居住空間を創出する。
②紫外線を含まず均一でムラのない柔らかい光は、肌や目にやさしいばかりでなく、演色性も高いため、美術館や商品ケース、化粧台などで、安全かつ付加価値の高い照明を実現する。
③水銀など有害物を含まないことに加え、将来は蛍光管の電力効率を上回って、省エネルギー化による二酸化炭素(CO2)の削減効果が期待できる、など。
今回の合弁会社設立は、これまでトレードオフの関係にあるとされてきた、高輝度化と長寿命化を両立させる素子構造の開発や、材料の利用効率を格段に高める高速で大型の製造装置(大型リニア蒸発源式インライン成膜装置)の実現に目処がついたことを受けたもので、今後、照明用有機ELパネルの事業化を強力に推し進めていく。
新会社の概要
社 名 :Lumiotec株式会社
事業内容 :照明用有機ELパネルのサンプルパネル製造・販売とパネル事業の事業性評価
資本金及び資本準備金 :14億円(資本金7億円、資本準備金7億円)
出資者及び出資比率 :三菱重工業(51.0%)、ローム(34.0%)、凸版印刷(9.9%)、三井物産(5.0%)、城戸淳二(0.1%)
代表取締役社長 :重永久夫(三菱重工業株式会社 機械・鉄構事業本部副事業本部長)
本社所在地 :山形県米沢市八幡原
従業員数 :20人
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この会社の設立でお世話になりました関係者の皆様、どうも有り難うございました。
ご心配もおかけしました。すいませんでした。
それと、
照明用白色有機Eパネルの実用化は、多くの人達の汗と涙の結晶なので、この場で御礼申し上げます。
まず、城戸研で15年前に白色有機EL素子を世界で初めて作った本川健一君、二番目に作ってScience誌に論文が掲載された木村昌人君、その他の卒業生、現役学生のみんな、ポスドクや共同研究員の皆様、スバラシイ研究環境を与えていただいた山形大学工学部、サポート体制バッチシの工学部事務の皆様、感謝、感謝です。
白色パネルの実用化技術は、有機エレクトロニクス研究所の研究員や技術員およびスタッフの皆さんの努力の賜物です。
世界初の有機EL照明器具はここで産声を上げました。
心から感謝致します。
研究開発の支援は、山形県庁、山形県産業技術振興機構にいただきました。
特に、提案させていただいた有機エレクトロニクスバレー構想を受け入れ、スタートさせていただいた高橋前山形県知事、そして引き続きご支援いただいております斎藤現山形県知事に、御礼申し上げます。
最後になりますが、経済産業省、NEDOのプロジェクトによる支援がなければ、ここまでこれませんでした。
心の底から御礼申し上げます。
引き続き、ご支援のほどよろしくお願い致します。
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ということで、今回の新社設立はとても多くの人達の努力、貢献、御支援がなければ有り得なかった。
こんなに注目される研究分野で仕事ができることを有り難いと思う今日この頃である。
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