なんで山形
高分子学会から届きました
授賞式の写真。
とても著名な先生方と一緒にいただいて、
たいへん光栄なことです。
平成元年というキリのいい年に山形、米沢に助手として着任して以来、
34年、浮気もせず山形大一筋でした。
よく聞かれますね、
なんで他大学に異動しなかったんですか?って。
実は、数回くらい、旧帝大からお誘いいただきました。
大抵の場合、地方大の教員は簡単に旧帝大に釣られていきますけど、
私の場合、辞退させていただきました。
それは、山形大学工学部の研究環境が素晴らしかったからです。
大きなスペースを使わせていただき、
研究費は十分だし、
学生さんたちは素直で熱心だし、
自宅も近くて通勤時間が10分だし、
研究するのにこれ以上ない環境だったからです。
大学を移ると、
研究室は規定の広さに狭くなり、
一から研究室を立ち上げないといけないし、
そんな研究が遅れるようなことはしたくなかったし、
すなわち、
研究者にとっては、研究環境第一なんですよ。
大学の肩書きなんて、所詮はアジアの島国の大学なんて、世界に出ればどこも一緒と思われてます。
個人の研究能力だけが評価されますから。
そんなわけで、
山形大学工学部の研究環境を超えるようなオファーがなかったから、
他大学に異動しなかった、とも言えます。
アメリカの大学では、給料からスペース、スタッフの数まで交渉で決まり、大学を移ります。
まるで、プロ野球選手です。
けど、日本の場合は、昔から肩書をエサに、地方大学から優秀な若手を旧帝大が一本釣りするという構図です。
もし、
山形大学が、
大きなスペースを利用するのに料金が発生して、それを維持するために外部資金を稼がないといけないなんて本末転倒なことになったり、
電力料金が高いので、夜は7時に消灯してください、とか、
キャンパス内の自家用車の駐車料金が月に1万円で、しかも自腹で払うとか、
遠方から来られたお客さんと会食するにも自腹で支払え、とか、
そんな3流地方大学だったら、なんの未練もなく異動してましたね。
山形大学工学部の研究環境だけは、
日本一、世界一であり続け、
研究に打ち込みたい若手が集まるような、来たがるような大学であってほしいと願っています。
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