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2022年1月20日 (木)

山形東

   

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先日、工学部で実施された山形東高校の研修会での講演に対して、感想文をまとめたものをいただきました。

     

まあ、

こういう感想文は、よくいただきます。

なので、このバカブログで取り上げることはあまりありません。

今回なぜ、

紹介するかというと、単に感想だけじゃなく、

質問をいただいて、しかもこういう質問は高校生が一般的に持ってるかもしれないので、

それに答えたいからです。

      

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ということで、

一つ目。

これは門馬先生のご講演の中でこういう話をされたのでしょう。

   

質問1

理学部から工学部に転向するとロケットの研究はできるが、ブラックホールの研究はできないというお話があった。理学部を出て工学部の教授を務めておられる方や、その逆も世の中に数多くおられるが、そういった方々は大学在学中に「やっぱり違うな」と感じてそうしておられるのか、理学部でも工学部でもできる研究をしているからそうしているのか、どうなのだろうと思った。

答え1

理学部は英語で言うと、Faculty of Science。

一方、工学部は、Faculty of Engineering です。

ですから、理学部には純粋に科学を極めたい研究者が集まってますし、

工学部では素材、電気電子、機械など、工業に直結している研究を行いたい研究者が集まってます。

そう言う意味では研究設備も、理学と工学部では、それぞれ適した研究環境であると言えます。

それと、大きく違うのは学生でしょう。理学部には基礎研究を学びたい学生が集まるし、工学部は実用化を目指した研究開発に関わりたい学生が多く集まります。大学での研究は、学生が戦力ですので、やはり目指すところが異なると、研究は捗らないでしょう。

ただ、各大学では教員の定員みたいなものがあって、たとえば博士号取得した新進気鋭の研究者が、すぐに大学の助教のポジションが見つかるとは限りません。そう言う場合には、とりあえず的に学部問わずに職を得ると言うこともあるでしょう。

と言うことで、

理学部と工学部で行き来する研究者はいますし、工学部の中でも化学系学科から機械系学科へ異動したり、私のように材料の専門家が半導体デバイスの研究を行ったりしますね。ただ、研究テーマというのは研究者が、所属学部の、その学科の教育の一環としてもやるわけですから、自由度は高いですけど、大枠があると考えていただいて結構です。

  

質問2

有機ELの仕組み

答え2

有機ELのすべてを読んでください。

  

質問3

大学では、私たちのような探究活動をするのか。

答え3

しません。

  

質問4

城戸淳二教授は一体どんな勉強をしていたのか。

答え4

高校の時はしてませんでした。

けど、浪人の時は一日16時間勉強しました。

畳の上で座って勉強したので、達磨大師のようになるかと思いました。

    

質問5

同じような質問をしている人もいたのだが、研究をしていく中で答えや結果が出なくていいと言われるが、そのことについてすんなりと受け入れられず、「結果を出さないと行けないのではないか、ならこのテーマはだめなんじゃなだろうか」といった焦りや不安が出てきてしまうのだが、そのことについてどう思われているか知りたい。 

答え5

研究していく中で、答えや結果が出なくていいわけがありません。

研究には目標がありますね。それを未登頂の4000メートル級の登山に例えます。

未登頂なので、まず山頂までのルートを考えます。山麓から最も直線的な、しかし危険が伴うルート。

少し迂回するけど、危険が若干少ないルート。かなり大回しするけど、時間をかければ到達できるルート、などなど。

ですから、経験豊富で頭の切れる研究者ほど、最適ルートを見つけるのが早いと言えるかもしれません。

で、

結果が出ない時は、その理由がわかるまで、追求します、攻めます。そして、ダメと明らかになれば、ルート変更です。

ダメとわかってもやり続けるのは、無理に山頂アタックして遭難するようなものです。

ルート変更しても、やるだけやって、ダメなら、その山は諦めるしかありません。

この時に重要なのは、諦めるときはきっぱり諦めて、次の山を探すということです。

大抵の場合は、登りたい山は候補がいくつかあって、次の山の頭頂に向かって動き出すわけですね。

焦りや不安というのは、ないわけではないですが、それらは準備をしておくことでかなり軽減できます。

そういうことができるか、できないかが切れる研究者と切れない研究者の壁なんでしょうけど。

   

で、

私が特に気になったコメントというか、感想がこれです。

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コメント

今の堕落した自分にとってはとても難しいことではあるが、夢を叶える以上やるしかないと思った。自分は好奇心もないケツを叩かれてもなかなか努力しないタイプだと自覚していたためどうしたものかと考えていたが、城戸教授が仰っていた、「外堀を埋める」というのは自分にあっていると思ったので、実践する。他人に、特に自分より立場が上の人から煽られても、不貞腐れるのでは無く、「クッソ〜いまに見てろよ〜」などと思い返すために努力するなどの、心の余裕、強さを持つ訓練もしたい。見返すために努力をする。怒りを力に変えるというのは、とても大事だと思った。

 

返事

いやあ、いいですねえ、この生徒。

なかなかいない逸材です。

自分自身の長所、欠点をよく知っていて、今はダメダメですけど、

とうとう目覚めましたか。

近い将来、がんばってプチ成功体験して、その後、大きく飛躍するでしょう。

一言で言うと、山形を代表するというか、日本を背負って立つ人材に育つ可能性すら感じます。

時間見つけて、また工学部に遊びに来てください。

焼肉でも食べに行きましょう。

   

   

と言うことで、

さすが山形一のエリート高校、

人材豊富でした。  

  

   

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