ナポリのように
写真:ナポリにて(2010年)
私はコース料理というのをあまり好みません。
なぜなら、好きでもない料理が提供されるかもしれないからです。
ですから、
テーブルを予約する際も、
大抵は料理の内容は席についてから、
食べたいものを注文します。
けど、
この店は別です。
コース料理で、
いい意味で驚きたいのです。
La Scarpetta
イタリア語で小さな靴、
お皿に残ったソースをパンでぬぐって食べることもそう呼びます。
というのも、
むかし、貧しい人が子供の靴を持って少しの小麦粉を買いに行ったから、
貧しい人はお皿のソースも拭って食べるからでしょう。
だから、正式なディナーの席で、スカルペッタしてはいけません。
そんな、
お皿のソースも残したくないようなレストラン、
それが
La Scarpetta
です。
で、
昨夜はナポリ人と一緒にイタリアンディナー。
一皿目はタコとポテト。
ナポリ人にとっては定番の一皿です。
特にクリスマスはお肉を口にしないので海鮮類。
この料理は、今の季節とてもポピュラーです。
ちなみに、
ナポリ人が選んだワインはもちろんイタリアン、
しかもナポリ人御用達の地元産。
赤ワインといえば、メルローとかカベルネ・ソーヴィニヨンになれている日本人にとっては
アリアーニコは珍しいかも知れません。
こんなワインを提供できるお店はなかなか無いですね。
で、
二皿目がフリット、
キノコと柿。
季節感満点で、
柿のフリットにはナポリ人も驚き、
喜んでました。
ちなみに、イタリアでも柿を
Kaki と呼びます。
で、
メインとも言えるパスタは
これも珍しい焼きパスタ。
私も人生初めての料理。
クリーミーながら一切生クリームを使わずにチーズで仕上げるあたりが
本格的です。
ちなみに、
イタリアではクリーム味というのはありません。
生クリームを使うパスタは邪道です。
もちろん、カルボナーラも生クリームなしですからね。
で、
肉料理ですが、
今回はイノシシ。
これはやばいですね。
ナポリ人には猫にマタタビのような食材です。
嬉しすぎて、
クンクン匂いを嗅ぎだして、
よだれを垂らしてました。
で、
最後はイタリアンデザート3種の盛り合わせと
エスプレッソ。
いやあ、
それにしても、
ナポリ人とナポリにいるように
ナポリの味を堪能できて大満足。
久々に私に流れているナポリ人の血が騒ぎました。
東京の
落合務シェフや片岡護シェフのお店にも行ったことがありますが、
La Scarpettaほどの本物感を感じませんでしたから、
この店、
ひょっとしたら日本一かも知れません。
米沢に住んでてよかったと心の底から思った夜でした。
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