有機EL照明
きょうは午前中にある調査会社の方がオフィスに来られて、有機EL照明についてヒアリングをされました。
まず、
現状の課題は何かと聞かれたので、
それは単純に
コスト
です。
と答えました。
効率、寿命、輝度、演色性、
どれを取っても実用レベルです。
ただ、
パネルの値段が高いことです。
で、
なぜ高いのですかと聞かれたので、
製造装置がダメだからです。
基板サイズが小さすぎます。
30センチ角の基板でいくら量産しても、コストは下がりません。
しかし、1メートル角にすれば今の1/10にはなるでしょう。
1.5メートル角だと、LEDと勝負できます。
で、
なぜメーカーはそうしないのかと聞かれて、
それは、
有機EL照明を手がけるメーカーの経営者がヘタレだからです。
そのクラスの大型量産装置だと、ザクっと100億の投資です。
それをやる勇気がないからです。
卵と鶏で、
装置が小さいからパネルの値段が高い、だから普及しない。
大型投資をしてコストを下げれば、普及する。
このままだと、
中国で一気に有機EL照明は開花するでしょう。
なぜなら国策で有機EL照明にお金が投入されるからです。
欧米や日本の企業は、
小さいとこからコツコツと市場を切り開くとか言って、
まず高級自動車のテールランプなんかに有機ELを使用する戦略を立ててますけど、
そんなことじゃあ、
一気に中国勢に市場を奪われます。
ディスプレイメーカーだけじゃないんですね。
経営者がダメダメなのは。
そんなダメ経営者シリーズ、
ディスプレイの部はまだ終わってませんが、
照明の部が続きますので、
お楽しみに。