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2017年1月 9日 (月)

パデュー大学

 
 
 
第一生命保険のアンケート調査によると、男児の夢の第2位が学者、博士だそうです。
ということは、ノーベル賞というのは夢の夢でしょうか。
 
 
 
 
 
 
昨年の11月下旬、インディアナ州のパデュー大学を訪問しました。
 
典型的な中西部の小さな町ウェストラファイエットにある大学で、
そこは東や西の海岸部の大都市とは違い、遊ぶ場所も少なくて、学生たちは勉学に励むしかないようなところです。
その環境は、米沢の山形大学工学部に似てますね。
 
 
 
 
 
 
そこに、うちのリーディング大学院プログラム博士課程のワタナベ君が留学しています。
未来の博士です。
4月から行ったので、約半年経ってるでしょうか。
食べ物が合うか、他の学生とコミュニケーションが取れてるかどうか、少し心配でしたが元気そうで安心しました。
 
 
 

      
     
   
ボストンでの学会の帰りに学生たちと立ち寄ったのですが、実は立ち寄るという気軽なもんじゃなくて、シカゴからタクシーで片道2時間半はかかったでしょうか、 結構不便な場所でした。

    
 
ご存知かもしれませんが、この大学には現役の日本人ノーベル賞受賞者がおられます。
根岸英一先生です。 

        
 
 
 
 
 
あいにく、ご本人はご不在で挨拶できなかったんですが、さすがにノーベル賞受賞者のいる大学です。研究棟内はアカデミックな匂いが充満しています。      
 
 
 
 
 
 
たとえば、
スタバの出店がありましたが、Catalyst Cafeと名付けられ、その周りには多くの学生たちが、もくもくと宿題とか、課題に取り組んでいるのです。 
 
 
       

    
       

      
 
 
こういう雰囲気が大学として理想的だと思っていて、私がセンター長を務める山形大学有機材料システムフロンティアセンターの2階にはとっても広いラウンジがあるのですが、まだまだこのような雰囲気にはなってないのが実情です。   
 
 
実は、
パデュー大学には根岸先生以前にもノーベル化学賞を受賞した先生がおられました。
それはH. C. Brown教授で、もうお亡くなりになられましたが、根岸先生はBrown先生の研究室で博士研究員として研究され、すばらしい業績を残されて、いまはBrown研究室のあとを継いでおられるのです。
 
Brown先生としては教育者としても弟子がノーベル賞を受賞して感無量でしょうね。
 
 
 

        
        

      
    
     
そのBrown先生、
私とも関係があるのをご存知ですか?
実は私の恩師の恩師なのです。
 
いまはニューヨーク大学の工学部となりましたが、私が入学した当時はPolytechnic Institute of New Yorkと言って、その前はPolytechnic Institute of Brooklyn(通称Brooklyn Poly) という名称でした。
 
そこでたいへんお世話になった博士論文の指導教授であり恩師であるYoshi Okamoto教授は、それは昔々、70数十年前にアメリカに渡られ、パデュー大学のBrown教授のもとで博士号を取得されたのです。 
Brown-Okamotoの式を発表されました。
 
 
その後に、MITでの博士研究員を経て、New York大学(NYU)へ、そしてBrooklyn Polyへと移籍され、最近Brooklyn PolyがNYUの工学部として併合され、NYUの籍となられたわけです。
 
 
ということで、
私がニューヨークにいたころ、 Okamoto先生からBrown先生のエピソード、当時のパデューでの生活のこと、何度も何度も聞かされ、パデュー大学を行ったことのない生まれ故郷というか科学者としてのルーツのように感じていて、いつかは訪ねてみたいと思っていました。
 
 
     

 

 

 

 

だから、

 

ワタナベ君がお世話になっている先生を表敬訪問して、ディスカッションして、大学や研究室を見学するというよりは、当時からあまり変わってないだろうキャンパスや建屋などを、見て、触り、匂いを嗅いで、敬愛するOkamoto先生の足跡の一部、すなわち自分自身の科学者としてのルーツを感じるために行ったのです。

 

そんなパデュー大学に自分の学生が留学していることに対する不思議さというか、なにかしらご縁のようなものを感じざるを得なくて、パデューを選んでくれたワタナベ君にも感謝したいと思いました。

 

 

いつも研究室の学生に言うことがあります。

あなた方は、ノーベル賞受賞者の、直系の弟子の弟子の弟子です。

おまけですが、あなた方の師匠(私です)の博士論文の副査の一人はH. Morawetz教授で、その先生の先生をたどっていくと、ケクレにまでたどり着きます。

ベンゼン環ですよ。

おもしろいAcademic Genealogyですね。

それを継いでくれる科学者を育てたいと思っています。

 

だから、

私の夢は、いつの日にかこの手でノーベル賞受賞者を生み出すことなのです。

 

 

 

 
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