天狗寄席
先週、土曜日の事。
朝から、中学生20名近くが研究室にやってきた。
米沢とか、遠くは仙台から。
なにかというと、
ひらめきときめきサイエンス。
はい、学振のイベントです。
確か、始まって以来、連続7回の実施です。
日本記録です。
今回の生徒たちは特に元気。
目をキラキラ輝かせながら、元気に実験し、クッキータイムでも質問もたくさん出た。
その中でも強調したい事、一つ。
ふらりと散歩に出て、気がついたらエベレストの頂上にいた、ということは絶対にありません。
エベレストの頂上を目指すからこそ、そこに立てるのです。
研究者も一緒です。
超一流になって、世界を変える発明をしたいと思わないとできません。
単に研究者になりたいと思うだけなら、なにも成し遂げられないでしょう。
国際会議の壇上でスティーブジョッブスのように招待講演出来るようになりたい、とかノーベル賞受賞者になりたい、とか、高い目標を持って頑張らないと、そうなれません。
この中から、未来のトーマスエジソンや、松下幸之助が生まれる事を期待してます。
元気な中学生と出会えてとても楽しい一日だった。
四中生が一人もいなかったのは、ちょっと寂しかったけど。
(写真)笹部助教が食べたお寿司@神田
今週は、木、金と東京出張。
木曜日。
各種プロジェクトの報告会。
自分自身で発表すると言うより、研究員やプーさんとか笹部助教が担当してくれる。
あるプロジェクトでは有機ELの理論上限をはるかに超える効率が出ていて、これはこれはスゴいことになったと皆喜んだ。
特許出願後、来年には発表します。
金曜日。
テニュアトラック助教の外部審査委員会。
有機エレクトロニクスでは増原助教や横山助教が成果発表。
審査委員の方々から鋭い質問がとぶ。
そのやりとりを後ろで見ていて、おもしろいおもしろいと喜び楽しんだ。
大学教授というのは研究者であり、教育者。
だから、研究成果だけじゃなく、教育者としての能力も審査対象。
だから、配属された学生の教育がとても大事。
けど、「教育」の意味が人によって違う。
講義をする事、知識を与える事が教育だとはき違えている教師、教授がとても多い。
単に講義するだけなら、単なる予備校講師と変わらない。
大学教授というのは学生に研究のおもしろさを教え、研究に対するモチベーションを与えるのが最重要。
引きこもった学生を、しょうがない、で済ますのか、言う事聞かない学生に単に腹を立てて、無視するのか、あるいは、フェースtoフェースで熱く研究の魅力を語るのか、いっしょに酒飲んでぶっちゃけ話を朝までするのか、
ここで教育者としての価値が決まる。
こんな話がネット上にありました。
教育ってこういう事なんです。
・・・・・・
その先生が五年生の担任になった時、
一人、服装が不潔でだらしなく、どうしても好きになれない少年がいた。
中間記録に先生は少年の悪いところばかりを記入するようになっていた。
ある時、少年の一年生からの記録が目に留まった。
「朗らかで、友達が好きで、人にも親切。 勉強もよくでき、将来が楽しみ」
とある。間違いだ。他の子の記録に違いない。先生はそう思った。
二年生になると、 「母親が病気で世話をしなければならず、時々遅刻する」
と書かれていた。
三年生では
「母親の病気が悪くなり、疲れていて、教室で居眠りする」
後半の記録には
「母親が死亡。希望を失い、悲しんでいる」
とあり、四年生になると
「父は生きる意欲を失い、アルコール依存症となり、子どもに暴力をふるう」
先生の胸に激しい痛みが走った。ダメと決めつけていた子が突然、
深い悲しみを生き抜いている生身の人間として自分の前に立ち現れてきたのだ。
先生にとって目を開かれた瞬間であった。
放課後、先生は少年に声をかけた。
「先生は夕方まで教室で仕事をするから、あなたも勉強していかない?分からないところは教えてあげるから」
少年は初めて笑顔を見せた。
それから毎日、少年は教室の自分の机で予習復習を熱心に続けた。
授業で少年が初めて手をあげた時、先生に大きな喜びがわき起こった。
少年は自信を持ち始めていた。
クリスマスの午後だった。少年が小さな包みを先生の胸に押しつけてきた。
あとで開けてみると、香水の瓶だった。
亡くなったお母さんが使っていたものに違いない。
先生はその一滴をつけ、夕暮れに少年の家を訪ねた。
雑然とした部屋で独り本を読んでいた少年は、気がつくと飛んできて、先生の胸に顔を埋めて叫んだ。
「ああ、お母さんの匂い! きょうはすてきなクリスマスだ」
六年生では先生は少年の担任ではなくなった。
卒業の時、先生に少年から一枚のカードが届いた。
「先生は僕のお母さんのようです。
そして、いままで出会った中で一番すばらしい先生でした」
それから六年。またカードが届いた。
「明日は高校の卒業式です。僕は五年生で先生に担当してもらって、とても幸せでした。おかげで奨学金をもらって医学部に進学することができます」
十年を経て、またカードがきた。
そこには先生と出会えたことへの感謝と父親に叩かれた体験があるから患者の痛みが分かる医者になれると記され、こう締めくくられていた。
「僕はよく五年生の時の先生を思い出します。あのままだめになってしまう僕を救ってくださった先生を、 神様のように感じます。大人になり、医者になった僕にとって最高の先生は、五年生の時に担任してくださった先生です」
そして一年。届いたカードは結婚式の招待状だった。
「母の席に座ってください」
と一行、書き添えられていた。
・・・・・・
出典 http://www.chichi.co.jp/enwoikasu.html
教育職のみなさん、頑張りましょう。
私も頑張ります。
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いやあ、またまたブログお休みでご心配おかけしました。
まあ、みなさん慣れましたか。
で、その理由は次のうちのどれでしょう?
1 嫁ハンが帰って来なかったのでショックで寝込んだ。
2 嫁ハンが帰って来たのでショックで寝込んだ。
3 外国に出かけていた。
4 怠慢。
理由は明日明らかにするとして、
きょうは超緊急のお知らせ。
先日、お知らせした坂本桂一+城戸淳二の本、刷り上がってきました。
11/16に店頭に並ぶとの事。
本の中身は、こちらへ↓
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まあ、出版に関してはご存知だからいいとして、
緊急のお知らせは、「出版記念講演会」です。
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12月19日の夜19:00〜21:00まで。
東京のPHP研究所本社(半蔵門駅徒歩30秒)にて。
参加費がたったの3500円で、しかも新刊本がおまけでついてくる。
いやあ、太っ腹やねえ。
でも、定員たったの50名!
ということで、
早い者勝ちです。
申し込みはいますぐ!
タイトル:
学者になるか、起業家になるか
内容:
理科系の人材は研究だけでなく、ビジネスにも強い! 白色有機ELの発明者と、IT企業のパイオニアが分析する「創造力」の育て方とは?
著者:
坂本桂一&城戸淳二
評判:
メチャおもろい
皆さん、ぜひ!!!
特に城戸研卒業生、絶対買うように!!!
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朝ご飯を作り出して三日目、
一昨日の朝。
あれを作りました。
フレンチトーストです。
クレイマー、クレイマー状態と言う事で、
まわりの皆さん、やじうま、のおすすめ。
娘が、「パパ、おいしい!」
そやろそやろ、パパはなあ、昔、鷺宮のジョナサンズでコックをやっていたんだぞう。
いやあ、主婦っていいなあ。
で、短期間父子家庭でよかったこと。
それは、娘との会話が増えた事。
もともと、会話は十分だけど、それがもっと増えた。
学校の事、
部活の事、
友達の事、
いやあ、今どきの中学生も大変だなあ娘よ、と思った。
特に、学校の先生の評判を聞くのはおもしろい。
誰がどう、とかはここでは書かないけど、いろんな先生がいるのだ。
まあ、聖人君子みたいな先生ばかりだとつまらないし、社会に出ればいろんな人と付き合わないといけない。
だから、中学、高校と、先生とか友達とか、いろんな人に会いましょうね。
よく頑張りました、でクリック↓
きょうもまた朝ご飯作りで一日が始まった。
きのうの食材を有効利用しつつ、目先を変える。
う〜ん、オレは主婦になれるで。
でも、こうやって買い物に行ったり、剣道の送り迎えをしたり、食事を作ったりして、娘の為に尽くしていると、なんだかほんのりと幸せを感じる。
う〜ん、主婦ってなかなか悪くないで。
で、午前中、
南原小学校の5年生50名さまが美人の先生に引率されて見学に見えられた。
有機エレクトロニクス研究センター見学者最年少記録なのだ。
40分のつもりで有機ELの話を始めたら、あまりにも熱心に目をキラキラさせながら耳を傾けてくれたので約1時間ほどしゃべりまくった。
すまん、すまん。
で、質問タイム。
聡明そうな男の子が、
「ピレンの構造に似た有機EL材料ですが、構造だけで表されて名前はないんですか?」
管理人、のけぞる。
「あの〜、ピレン知ってるんですか?」
お手伝いに来ていたうちの大学3年生を指差して、
「うちの学生でもまだピレンなんて知りませんよ。あのね、有機分子は亀の甲らのような構造式で表すこともあれば、長〜い正式名称もあります。そして、略称なんかもあるんですよ。」
いやあ、小学生からこんな質問受けるとは驚いた。
次から次へと質問の嵐で、引率の先生も時間オーバーでたじたじ。
最後の質問ということで、さっきの少年が、
「先生、ホール輸送層と発光層の材料が同じ場合があるようですけど、なぜですか?」
ひえ〜、
「あのね、有機分子は人間と一緒で中には多芸多才の分子君がいます。だから、一人二役務めることもあるんですよ。」
う〜ん、小学生をナメすぎた答えか。
それにしても、今どきの小学生は見くびると痛い目に会いそうだ。
きっと、ピレンの彼、明日からうちの研究室にきてもやっていける。
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