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2007年10月

2007年10月31日 (水)

プラスチックエレクトロニクス会議2日目


 
きのうは、ブログをアップしたあと、ビアフェストへ。
 
たまたま、住友化学のOさん、Kさん、それに日立製作所のAさんが会場におられたので、いっしょにテーブルを囲んだ。
  
まず、住友化学が買収したケンブリッジディスプレイテクノロジー(CDT)社の話で盛り上がった。340億円も使って、潰れかけのベンチャーを買収する心は何なのか。
Oさんにもわからないようだ。
 
ただ一つ言えることは、もし、他社がCDTを買収したら、住友化学のポリマー有機EL事業の大きな支障となるので、買収するしかチョイスがなかった、ということ。
それと、住友化学自体は業績が好調なので、儲けを税金で取られるぐらいなら、CDTの買収に使っちまえ、的な発想があったのかも知れない。

この買収の結果、間違いなく言えるのは、今後、住化は毎年最低30億円はポリマーELのR&Dに費やさないといけなくなったということ。
だから、実用化まで10年かかるとすると、今後300億円以上の支出だな。
これだけあれば、低分子有機ELの工場がいくつか建つのになあ。

もったいない。

日立製作所と言えば、もちろん子会社の日立ディスプレイズでの有機ELビジネスだ。最近は、展示会でなにも公開せず、なんのニュースもない。
Aさんは有機トランジスタの担当で、直接有機ELには関係ないので、詳細はご存知ないのだけど、最近ちょっとおかしいよな。

たぶん、日立としてのベストソルーションは、この際、ディスプレイビジネスからキッパリと手を引き、液晶子会社のIPSアルファ社(日立、東芝、松下の合弁)は、松下に売却することだと思う。
なぜなら、松下電器産業では、事業面ではプラズマに注力しているけれども、その次として有機ELディスプレイの研究を水面下で着々と進めている。しかし、TFT基板を自社で製造していないので、このままでは他社から調達しないといけない。
 
薄型テレビから手を引いた方が良い日立、これから有機ELに投資しなければならない松下。だから、この際、松下がIPSアルファ社を100%子会社にすれば、すべてが丸く収まる。
いずれにしろ、日立は液晶やプラズマを含め薄型テレビ事業を今後どう展開するのか、決断する時が刻々と近づいている。
 
(写真)ブッフェスタイルのビアフェスト。こんな料理です。
Photo
 
 
(写真)となりの日立のAさんのお皿をパチリ。「心の欲望」に支配され切っているようで、阿蘇山大噴火的な量である。どおりで、ポッチャリしておられるのだ。納得、納得。
A
 
 
(写真)いかにもドイツ的なバンド。日本人にとっては騒音以外の何ものでもなかった。ゲルマン民族は違うで。
Photo_2
 
 
会議2日目は、昨日につづき、有機EL関連の発表を聞いた。
気になったのは、装置メーカーであるアプライドマテリアルズ社の発表。
ここは、有機ELを製造するために一番重要な真空蒸着機を開発している。すでに、基板サイズが30cm程度の小型の装置はドイツのフラウンフォーファー研究所に設置されているのだけど、基板サイズが1m角を超える大型機もすでに開発に取り掛かっている。
これには、あのドイツの160億円プロジェクトの予算を使っているのだけど、この最新鋭の量産機をなんと2009年には市場に投入する計画だ。
 
 
Photo_3
 
 
日本では、三菱重工と有機エレクトロニクス研究所が共同で、量産装置をNEDOの予算で開発しているけど、いかんせん予算が少なくて1m角量産機の開発の目処は立っていない。

だから、ドイツで2009年に1m角を予定どおり売り出すとすると、日本は負けだ。
有機EL産業のキモである製造装置を外国企業に牛耳られることになる。
それに、こんな装置を使われたんじゃあ、パネルメーカーもコストでは太刀打ちできない。装置も、パネルも外国勢に市場を持っていかれるな。
 
さらに悪いことには、ドイツ勢はさらに二つのプロジェクトを開始すべく政府に提案している。
行けるとなると、選択と集中して予算を付ける外国は、こういう面ですごく強いと思う。ばらまき予算の日本のプロジェクトとは大違いだ。

有機ELの技術開発という研究者としての立場だけを考えると、日本を捨ててドイツに移住し、こっちで研究した方がよっぽど楽しそうだ。

うらやましい。
 
夜は、ドイツのB社の人達と情報交換しながらの食事。ホテル内のドイツレストランでのお肉料理とワインを楽しんだ。
ふつうは、ドイツといえば白が有名だけど、珍しい赤があると言うことで、赤を勧めてくれた。アフターテイストがスッキリしていておいしかった。
 
日本の今後が心配だけど、ワインのおかげで今夜も心地よく眠れそうだ。
 
 
(写真)豚です。見た目ほどコッテリしてなくておいしかった。
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(写真)気心知れた人達なので写真を撮らしてもらいました。
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Photo_5
 
  
 
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2007年10月30日 (火)

プラスチックエレクトロニクス会議

 
 
いまは、ドイツ時間10月29日月曜日の午後7時である。
日本では、30日火曜日の深夜3時のはずだ。
どおりで、眠い。
 
プラスチックエレクトロニクス会議の一日目が終わろうとしている。
朝から、有機太陽電池とか、フレキシブルディスプレイとか、いろいろ基調講演があって、続く有機照明セッションでの自分の招待講演も無事終わった。
3回は笑いをとったので、比較的満足な講演と言えよう。
 
前にも書いたけど、
ドイツでは国が160億円もの予算を付けて有機EL照明の開発を推進していて、日本にとっては一番の競合相手なので、フランクフルトの会議は、まさしく敵地のまっただ中で開かれている会議に乗り込むのとおんなじなのだ。第二次世界大戦中に、ワシントンDCに竹槍で乗り込むようなものか。
会議の参加者も少なくとも半分はドイツ人かもしれない。
 
そんな中で、有機EL照明の開発では、ちょっとオーバーかも知れないけど、山形の研究が世界のトップを走っているので、きょうの講演もずいぶん注目された、ように思う。
けど、日本でも大型予算を付けないと、いつか追い越され、見向きもされなくなるかも知れないぞ。
財務省の藤井主計官、よろしくお願いします。
 
 
実は、
昨夜はブログを更新してから、日本から来られたKM社の人達といっしょにホテルのレストランで食事をした。というか、ビールを飲んだ。
一同、本場のソーセージでビールを飲もうと画策していたようだけど、そのレストランにはソーセージがなくて残念、残念、だった。東京で刺し身を置いてない和食レストランみたいなものか。
けど、ダック料理でビールを3杯、いや4杯だったかな、いただいてほどよく気持ちよくなった。
料理の写真は恥ずかしいから撮らなかった。
 
きょうの昼食は、ドイツのO社の人達3人と一緒にホテル内の昨夜と同じレストランへ。ビュッフェスタイルで、適当にお肉や野菜をいただく。
食後のコーヒーには、小さめのケーキ2個を日ごろからよく働く自分へのご褒美としてつけた。
 
O社は世界三大照明メーカーの一つなので、有機EL照明に関して情報交換したのだ。いつから実用化する予定なのか聞いたけど、それは秘密だそうだ。
まあ、聞いててもここでは書けないけどネ。
実は、その中の一人は今朝の基調講演のスピーカーでO社の偉いさんで、もう一人は、以前、城戸研究室へ数ヶ月滞在したことがある若手研究者。日本の缶コーヒーが好きな変なドイツ人なのだ。
米沢を懐かしがっていた。
 
実は、夕食はこれからなんだけれども、学会主催のビアフェストに招待されている。想像するに、ビールが飲み放題で、ソーセージが食べ放題なんだろうか。
岡田斗司夫著「いつまでもデブと思うなよ」に書いてあったけど、「体の要求」に従うのはいいけど、「心の欲望」に支配されて飲食するとデブになるらしい。
 
実際、ここのところ、ストレスフルな生活を送っていて、「心の欲望」に身をまかせているので、少しだけどおデブさんになってきた。
 
今夜もちょっと心配だ。
  
  
(写真)向かって左が松下電工の研究のトップ、菰田(こもだ)さん。狐田(きつねだ)さんじゃないから注意。食生活が管理人城戸と似ていて「心の欲望」に身を任せるタイプか。向かって右は卒業生の渡部君。4月からドイツのBASF社に勤めていて、ドイツに住んでいる。有機EL材料を研究しているのだ。
3
  
  
(写真)EUのOLLA(オーラと発音する)プロジェクトの展示ブース。オーラといっても「オーラの泉」とは、一切関係ない。有機EL照明のプロジェクトなのだ。
Photo
 
 
(写真)OLLAブースでの展示品。ちょっと、しょぼい。
Photo_3
 
 
(写真)ドレスデンのフラウンフォーファー研究所のブース。ここも、確かOLLAに参加している。少し大きめの白色パネルがあるけど、ちょっと暗い。我々のNEDOプロジェクトの勝ちだ。
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会議は明日もつづくのだ。
 
 
 
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2007年10月29日 (月)

「夢の扉」のご感想


 
実は、いま、ドイツ時間で10月28日(日曜日)の午後6時なのだ。
フランクフルトにきている。
日曜の朝、早起きして7時42分発の「つばさ」でいつものとおり、東京経由で成田空港へ。
いつものとおり、ANAでフランクフルトへ11時間半のフライト。
 
午後4時半にホテルにチェックイン。
ふ〜〜〜。
 
明日から開催されるプラスチックエレクトロニクス会議に出席するのだ。
これは、有機半導体や導電性高分子などを使った発光素子や太陽電池、トランジスタ、バッテリーなどの電子デバイスを扱う国際会議だ。
さっそく、明日、月曜日の「有機照明」のセッションで招待講演を行うことになっている。
 
いい加減な性格なので、いつものとおり講演の準備がぜんぜんできていないので、機内でマックを使って、ワインでも飲みながらkeynote(マックのパワポね)で仕事しようとしたら、なんと座席のコンセントから電気がうまく供給されない。
アダプターを使っても充電されないのだ。
 
想定外やで。
 
こまった、こまった、とスチュワーデスさんを呼ぶと、バッテリーパックをもって来てくれた。しかし、MacBookには対応していない。
 
これは、想定内や。
 
困った顔をしていると、スチュワーデスさんが、管理人以上に、ものすごく困った顔をして、申し訳なさそうにしている。
紳士は女性を困らせないものなので、いいです、いいです、と言って、バッテリーの続く限り仕事をして中断した。
 
だから、ホテルにチェックインしても、いつものようにマナ板の上の鯉のような感じでリラックスできず(どんなんや)、疲れている身体にムチ打ってまずお仕事。
 
最後の最後まで講演の準備をしてないバチがあたったのか。
 
きょうのフライトは、夕食もイマイチだったし、総合評価は70点の「可」やな。
がんばれよ、ANA。
 
ところで、
日曜の6時ということは、まだTBSの「夢の扉」が始まっていないけど、それはドイツの話で、日本時間はすでに深夜の2時だ。
とっくの昔に放送は終わっている。 

実は、さっきメールをチェックしたら、見知らぬ人からメールが届いてた。
 
 
名無しのゴンベエさまより
- - - - - - - -
NEXT DOOR見ました
技術ももちろんですが、日本の将来や平和のことなどなど・・
内面の暖かさ、強さがとても感じられ感動しました。。
お体に気をつけてがんばってください!!
- - - - - - - -
 
 
ありがとうございます。
自分の目でまだ見ぬ番組ゆえ、編集後どうなったのか、まったくわからないのですが、お楽しみいただけたようで、うれしいです。
 
金曜に帰国したら、即効でディーガを再生いたします。

他にも、サザエさんや日本シリーズを見ずに「夢の扉」ご覧いただいた方、ご意見、ご感想、ご苦情、ございましたら、管理人城戸までメールください。
kid@mint.ocn.ne.jp
 
いいご意見は、プロデューサーに転送しますし、悪いご意見はもみ消します。
 
よろしくお願いします。
 
 
 
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2007年10月28日 (日)

メールの出し方

  
 
インターネットが普及して、いまやネットに接続できないと孤島にでもいるように感じるきょうこの頃だ。
仕事柄、毎日多くのメールを受け取ったり出したりするけど、メールの出し方を知らない「こまったちゃん」が多いのに驚く。
 
まず、一番目の「こまったちゃん」は、メールを出したらすぐに返事がもらえると勘違いしている人。
どういうわけか、大学教授に多いのだ、こういうタイプ。
特に、年下あるいは格下の教員にメールを出して、返事がすぐに来ないと、けしからん、と怒る。
だから、管理人城戸はいつも怒られてばっか。
 
二番目の「こまったちゃん」は、長いメールを送る人。
とにかく、要点だけを簡素にまとめることが大切だ。
長さで言うと、10行ぐらいかな。
内容にもよるけどね。
 
スクロールしなければ読み終わらない長文は厳禁。
少なくとも管理人城戸は、最初の20行しか読まないので、あとは無駄になりますからね。
もちろん、これはビジネスメールの場合で、パーソナルなメールは何ページでもOKだけど。
 
三番目の「こまったちゃん」は、一度しか出さない人。
メールは溜まり、ヘタすると翌日には画面から消え、スクロールして探さなければならなくなる。
だから、メールを送って返事が来ないからと言って、ずっと待つのは魚のいない釣り堀で釣りをするようなもの。
永遠に返事は来ませんよ。
一度、大量のメールの山に隠れてしまったメールは、探し出すのも一苦労なので、結局は忘れ去られてしまうのです。
 
だから、重要なメールは、また送る。
 
送るタイミングも重要で、毎日送るのは失礼。ちょうどいいのは、3日後ね。
それでも返事がこなかったら、また3日後に送る。
返事が欲しかったらとにかくそれを続けること。
根気が重要。
 
管理人城戸の場合、一度目のメールはスルーパス、二度目に最初の10行読んで、三度目に返事する。
だから、一度しか来ないメールは「重要」とは見なさない。
 
四番目の「こまったちゃん」は、メールを再送する時に、「メール送ったから返事欲しい」、とだけ書く人。特に、添付書類がある場合は、それも一緒に再送しなければならない。
さもなければ最初のメールを探す必要があり、それが面倒くさくて返事を出さない場合もある。
だから、添付書類やその他もろもろすべてを再送するのだ。
それが親切って言うもの。
 
お気をつけください。
 
 
けど、なんと言ってもメールの対応が遅いのを人の責任にする管理人城戸が一番の「こまったちゃん」かも知れない。
 
すまん、すまん。
 
 
 
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2007年10月27日 (土)

吉崎誠のこと

 
 
うちの卒業生に吉崎誠というのがいる。
 
彼は、鹿児島出身だけど、高校生の時に管理人城戸がテレビで有機ELについて語ってるのを見て、「山形大に進学して城戸研で有機ELを研究し、ソニーに就職して有機ELテレビを作る」、ことを決心した。
鹿児島のような南の地の果てから山形のような北の地の果てみたいなところに行くのだから、その決心は半端じゃない。

反対する両親に土下座して頼んだそうだ。

学部4年の春、研究室配属の時、オフィスにやってきた。
「ボクは、城戸研で有機ELを研究するために山形にきました。城戸研に入れなければここに来た意味がありません。ぜひ、入れてください。」

なかなか元気だ。

聞くと、高校の時はボクシング部に所属し、鹿児島のチャンピオンにもなったことがある。顔が理系っぽくなくて、ガッツ石松にちょっと似ているのはそのためだ。
おもしろそうなので、吉崎を入れた。

修士に進学し、有機EL材料の研究をして、持ち前の根性で立派な修士論文を書いて卒業した。
希望どおり、今ではソニーに就職して、厚木の研究所で有機ELテレビの開発に従事している。

人生っておもしろい。
たまたま見たテレビで人生が変わるんだから。


その吉崎が、昨年、亀田兄弟を強い強いと絶賛していたのを思い出して、メールを出した。


城戸→吉崎
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吉崎、

おまえが強いてゆうてた亀田大がまけたぞ。
おまえも切腹や。

城戸
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吉崎→城戸
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城戸先生、

吉崎です。お疲れ様です。
先週末は研修のため、職場を離れておりまして、
本日メール拝見しました。

あんなにひどいとは。。。すいません。
だいきが切腹したら僕もします。

あの試合は最低でした。
プロレス技はもちろんですが、サミング(目潰し行為)が多々有りました。
絶対にやっちゃいけない行為です。
あんなに卑怯なことするとは思いませんでした。
がっかりです。

でも、やはりあの年齢にしては強いと思います。
18歳の子供が12ラウンド戦い抜いたということじたいがすごいことで、
普通じゃありません。12ラウンドも殴り合うってほんとに辛いんです。

ただ、強いけど前々からまだ世界に通用するレベルではないと思ってました。
徳山と比べれば、その差は歴然です。
「強い」けど「うまい」とは思いません。

もっと経験を積んで、新人王→日本タイトル→東洋太平洋タイトル→世界に挑戦
という階段をしっかり上がればいい選手になると思ってました。

でもまず、あの品の無い言動をなおして、内藤選手のように紳士的な態度で、
相手をうやまうような姿勢を身につけてくれないと、リングに上がって欲しくないです。
本当に「強いボクサー」は例外なく紳士的で優しいです。
亀田家族のせいで、ボクサーがみんな野蛮な人種だと
世間に誤解される事が何よりいやです。
城戸先生は僕を見ているのでそんな誤解はしないと思いますが。


PS.
いつも先生のブログのご飯がおいしそうでたまりません。
懐かしくて米沢に帰って食べたくなります!!!特にらぁじゃ!

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明日、午後6:30からTBS系の「夢の扉」と言う番組にシテで出演する。
吉崎のように人生が変わる高校生が一人でもでてくれば本望だ。
 
 
 
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2007年10月26日 (金)

相良人形

 
きょうは、珍しく一日中大学にいた。
午前中は、県庁の人達とバレー構想について打ち合せ。
 
お昼は、粉屋小太郎でおそば。
「秋味天ざる」1.5人前をいただく。これは、「天ざる」なんだけど、天ぷらがアケビとかナスビとかキノコなどの秋らしい野菜。
季節感が満点でおいしいのだ。
連れは、カレー南蛮だ。
これも、好物なんだけど、きょうはザル系の胃液が午前中からすでに分泌していたので、ザルでとおした。
 
(写真)秋味天ざる
 Photo
 
(写真)カレー南蛮
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(写真)小太郎で米沢の相良人形を発見
 Photo_3
 
午後は、画像学会の電子ペーパー部会のメンバー10数名の方々が見学に来られた。
部会長は、電子ペーパーで有名な千葉大学の北村先生だ。それに、東海大の面谷先生もおられる。元大阪大学教授で山形大特任教授の横山先生が、おみやげに「御福餅」をもってきてくださった。こちらも創業二百年以上の老舗だ。
先生には、このバカブログをご愛読いただいており、「赤福餅」を残念がっている管理人城戸のためにわざわざもって来てくださった。
 
うれし過ぎる。
  
 
Photo_6
 
 
電子ペーパーに関しては、
昨日のこのサイトでのFPDインターナショナルの記事中、e-Inkやブリジストンの電子ペーパーを「黒が黒じゃない」とか「白が白くない」、とか好き勝手に書きまくっていたのをみなさんご存知だった。
 
ちょっと、バツが悪かった。
けど、正直ベースで、そう思ったからしょうがないな。
 
有機ELの現状をお話して、研究室見学後、小野川温泉で懇親会。
場所は、「壽宝園」だ。
ビールに始まり、地酒に移行、「雪むかえ」はおすすめだ。
味はもちろん、この名前が大好きだ。
 
いやー、楽しいひとときだった。
 
 
実は、みなさんがお風呂にはいっておられる間に一仕事と思って、マックを広げると自動的に無線LANに接続した。
 
どこにもそんな張り紙がなくて、PHSで接続しようと思ってたのでビックリした。
 
しかも、無料だ。
 
こんな田舎の温泉旅館(失礼!)で無線高速インターネットなんて。
スゴイ、スゴイ。
たぶん、小野川温泉でもここだけじゃないのかな。
 
 
(写真)ここにも相良人形
 Photo_4
 
Photo_5
 
 
相良人形というのは、米沢の伝統工芸。
このふくよかさ、あったかくて、癒し系のお人形が大好きで、外国に行く時のおみやげはこれなんです。

皆様も、ぜひ、米沢にお越しの際は相良人形をお忘れなく。
米沢駅2階の土産物屋、上杉神社横の上杉城趾苑で手に入ります。
 
城戸の一押しです。
 
  
 
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2007年10月25日 (木)

FPDインターナショナル

 
 
FPDとは、Flat Panel Display(平面表示装置)の略である。
だから、FPDインターナショナルは、無理に日本語に直すと国際平面表示装置展示会である。
会場の横浜パシフィコまで行ってきたので様子を報告したい。
 
まず、のぞいたのがセイコーエプソンのブース。
8インチの有機ELが4台展示してある。
「黒」を強調するだけあって、黒が真っ黒である。一般大衆には、意味がわからないかも知れないが、液晶やプラズマは黒が黒じゃない。
真っ暗な部屋で、液晶テレビやプラズマテレビをつけて何も映らない状態、すなわち真っ黒を表示させても、ぼんやり薄暗く光っているのがわかるはず。
だから、暗い映像で階調表現がうまくだせず、ベタッと黒くなったりする。
エプソンの有機ELは、展示の仕方や映す映像も工夫して黒を美しく見せてある。
 
完璧な黒や。
 
これと比較すると、パイオニアのプラズマの「KURO」は、「HAIIRO」に変更しなければならない。
 
 
(写真)これこそ「黒」や
Photo
 
 
(写真)お見事な映像
Photo_2
  
 
(写真)お見事、お見事
Photo_24
 
 
(写真)黒がエエなあ。それに、このキラキラ感。
Photo_25
 
 
材料は、低分子で真空蒸着で成膜。インクジェットは、しばらくおあずけ。
RGBの三原色は、白色有機ELとカラーフィルターで実現している。これは、以前から管理人城戸が提案している方式。大型化に向いてるし、生産時の歩留まりが他の方式に比べて遥かに高い。特に、タンデム型マルチフォトン構造にすると、寿命はさらに4〜5倍は向上するうえ、有機EL成膜時の歩留まりは100%近くにまで上げられる。 
  
車のインパネも有機ELを使ってある。
beautiful、の一言。
車載用は寿命20万時間は確保しないといけないけど、マルチフォトン構造だったら大丈夫だ。
 
エプソンには、受注生産じゃなく、自社製品に組み込んで大量生産して欲しいと思う。
深瀬、「売れなかったら腹切る」、とか何とか言って、なんとかしろよ。
   
  
 (写真)ホテルのバーとか高級料亭にいかがでしょう
Photo_3
 
 
(写真)有機ELインパネ
Photo_18
 
 
 
サムスンのブースは圧巻だ。
製品がずらっと並ぶ上に、意欲的な試作品も展示。
厚さが、たった0.37mmのモジュールや、写真フィルムよりも薄いパネルがある。
曲げられるものまで試作している。
  
ヒョエ〜やな。
  
 
(写真)量産されてる小型パネル
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(写真)auの携帯電話
Photo_22
 
 
(写真)ガラスも薄いと曲がります
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(写真)有機ELは写真フィルムより薄くできます。液晶にできるか?
Photo_5
 
 
(写真)タイリングでちょっとお遊び
Photo_6
 
 
  
次は、台湾のCMELだ。
液晶メーカーのCMOから独立した、有機EL専業メーカーだ。
25インチの有機ELを液晶と比較。圧倒的な画質の高さと消費電力の低さをアピール。(しかし、比較対象の液晶が粗悪品過ぎるで。)
   
小型は、量産中とかで近々国内の市場に投入されるらしい。
Auやソフトバンクはすでに秋冬モデルを発表したし、ドコモは根性なしやし。
たぶん、どこかの音楽プレイヤーか、ワンセグテレビだろう。
  
 
(写真)ただいま小型を生産中です
Cmel
 
 
(写真)左が有機EL、右が液晶。画質と消費電力を比べてください。お姉さんもビックリ!
Cmel_2
 
 
 
台湾では、有機ELメーカーのプレイヤーが入れ替わっている。
これまで、ライトディスプレイやユニビジョンが小型パッシブ型で市場を牽引したが、アクティブ型を量産できない上、パッシブ型の価格が下がって利益がでず、いまや沈没状態。
  
これからは、アクティブが量産できるCMELとかToppolyの時代だろう。
  
韓国では、LGフィリップスLCDが、アクティブ型有機ELの量産体制に入った。こちらも、CMELと同程度の技術力を有するようだ。年末から年明けにかけて、市場に投入される見込み。
  
これから、国内市場に有機ELを搭載した製品が続々と搭載されようとしている。
  
 
 
(写真)小型をただいま生産中
Lg
  
 
 
ここで、ちょっと、休憩。
 
 
 
フジキンと言う会社のブースで、場違いな水槽を発見。
中には、なんとチョウザメの子供が数匹(数尾?)。
実は、本来、バルブやマスフローメーターの会社だけど、社長の趣味(?)でチョウザメの養殖をつくばで行っていて、生のキャビアなんかを都内の超一流ホテルに卸しているらしい。
おもしろい社長のおもしろい会社だ。
 
 
(写真)チョウザメ君
Photo_8
 
 
(写真)三橋本部長
Photo_9
 
 
このブースでは、キャビアクッキーをもらった。
キャビアクッキーやで。
  
ちょっと、うれしかった。
  
卒業生の米華(こめはな)がいるかなと思ったけど、いなかった。
どこかで、油でも売っているのか。
   
 
(写真)クッキーの箱 
Photo_19
 
 
(写真)黒い点々がキャビア。口の中でサクッとしたら、ほのかなキャビアの香りが(しなかった)。
Photo_20
 

バルブやマスフローメター、キャビアのご用命は「フジキン」まで。(これで、クッキー分は宣伝したな)
 

 
 
さて、有機EL。
 
 
東芝が、相変わらずしょぼいデモ。
社長が有機ELテレビを作るって言ったんだから、もうちょっと真面目にやって欲しい。
  
じゃないと、社長が「オオカミ中年」って呼ばれるよ。
  
丸い液晶なんて作ってる場合じゃないぞ。
おもしろいけどね。
  
それと、車のインパネがまさしくエプソンと同じコンセプトだったけど、液晶を使ったこちらのデモ品は、オモチャ。
高級感まるでなし。
トヨタは採用しないな。
 
 
(写真)小型有機ELのデモ。これだけ。
 Photo_23
 
  
(写真)液晶インパネ。実物を見たら黒がまったく沈んでなくて、安っぽい。
Photo_10 
 

(写真)丸い液晶メーター。かわいい。
Photo_21
 
 
日立に至っては、この展示会でも影も形もなし。
消えたで。
ひょっとして有機EL事業はお取り潰しか。
   
  
日本精機やデンソーといった車載用ディスプレイを製造しているメーカーは、どちらも小型のパッシブ型を展示。
日本精機製はすでにアメ車に搭載済みで、実績がある。
一方のデンソーは、トヨタが品質にこだわるので、まだ実績がない。
しかし、「そろそろ出るでえ」と言う噂も聞こえてくる。
ここは、有機ELより先に無機ELを量産しているが、市場が拡大せず今やお荷物事業と化している。
誰かが上の方で、「もう、辞めヤッ」て言わないと、ズルズル引きずるね。
  
 
(写真)デンソーの透明無機EL
Photo_11
 
 
(写真)デンソーの有機EL
Photo_12
 
 
(写真)日本精機の有機EL
Photo_13
 
 
日本精機には皆川さんという色白でポッチャリしてちょっと長州小力似の色男がいて、きょうは会えるかなと思ったけど、おられなかった。
どこかで、デートか。
  
他にも、材料メーカーでは出光興産、住友化学、装置メーカーではトッキ、長州産業、アルバック、日立造船など。
  
最後に、有機EL工場をまるごと提案している大胆な会社が三菱重工。
そりゃあ、橋梁とか発電所とか、飛行機、人工衛星、人造人間なんでも作れるからって、有機EL工場丸ごととはね。しかも、耐震設計でどんな地震がきても大丈夫とか。
 
けど、ここだけの話、重工の蒸着源はいわゆるリニア蒸着源で、すでに実用レベル。
すでに、30cmと小さめの基板だが、インラインの実験機で流して有機EL特性がキチンと出ている。
他の蒸着機メーカーが、単に蒸着源や蒸着機を提案しているだけであるのに対し、パネルを実際に作り込んでる三菱重工は信頼性が圧倒的に高い。
まあ、実際に蒸着機を完成させ、パネルを作り込んでるのは有機エレクトロニクス研究所だけどね。
 
 
(写真)重工の有機ELプラント
Photo_14
 
 
有機EL以外に興味があったのが電子ペーパー。
いわゆる反射型のディスプレイで、有機ELのように光らないけど、消費電力が非常に低くて、将来は新聞紙やポスターに使われると期待されてる。
 
アメリカのe-Ink社がその草分け。
モノクロのパネルはすでにソニーの電子ブックに採用されている。
今回は、モノクロ以外にカラーの試作品も。
数年前から、追っかけてるけど、画質に関してはいまいち進展がない。
モノクロは、白がまだ白くないし、黒も黒じゃない。薄い灰色と濃い灰色だ。
専門的にはコントラスト比が低い。
カラーディスプレイも発色性が低くて、実用レベル以下。
  
う〜ん。
  
唸るな。
このままじゃあ、普及しない。
 
 
(写真)白黒です。けど、白と黒じゃない。
Eink
 
 
(写真)カラーです。けど、くすんでる。
Eink_2
 
 
一方、国内勢のブリジストンの電子ペーパーも最近よく報道される。
結構大きいA3サイズの電子ペーパーを試作している。
精細度等は十分だが、e-Inkと同じく、コントラスト比が低い。
新聞紙と同程度というが、正直、これじゃまだ使えない。
せめて白をキチッと白くするか、黒をキチッと黒くすれば見られると思う。
  
エリアカラーの値札が展示してあったけど、これなら使えそう。
でも、カラー化できなければ、これら電子ペーパーはニッチ市場で終わるな。
 
 
(写真)新聞と値札 
Photo_15
 
 
(写真)カラーパネル。e-Inkよりは画質良好、でも、実用レベル以下。
Photo_16
  
 
 
省エネ、省資源と言う面では、理想なんだから、本来、国が率先して予算を付け開発すべき技術と思う。
  
  
以上、まとめると、有機ELがテイクオフ!、
という感じがヒシヒシと伝わってきた。来場者も、液晶やプラズマには見向きもせず、皆、有機ELが目当てである。
これからは、低価格品(安物)が液晶、高価格品(高級品)が有機ELと棲み分けて薄型ディスプレイの市場が拡大するのは間違いない。
  
  
ただし、現状のままでは量産で韓国や台湾製に先を越され、液晶と同じように、日本は技術開発して、韓台が利益をむさぼる構図になるだろう。
  
東芝や日立などの有機EL技術を有する大手メーカーの奮起と、日本すなわち経済産業省がビジョンを持って支援しなければ、有機ELでの技術立国日本の復活はむずかしい。
  
 
いずれにしろ、有機ELがいよいよ来ましたよ!
 

 
(写真)アイサプライの増田さん。もっとも信頼性の高い調査会社です。管理人城戸のいうことが信じられない人は、ぜひ増田さんに確かめてください。
Photo_17
 
 
 
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2007年10月24日 (水)

赤福餅

 
 
小学生のころ、大晦日はいつも奈良の薬師寺に行って除夜の鐘をついていた。
亡き父が、はらみつの会という薬師寺の後援会の会長を引き受けていたので、兄と一緒に連れて行かれたのだ。
当時、高田好胤(たかだこういん)という立派な管長さんがいて、父とは親しくしていただいていた。
 
小学校4年の時であっただろうか、お寺に到着して居間に案内され、休憩していると、好胤さんが赤福餅を手に部屋に入ってこられた。
関西にいると、おみやげでいただくことが多く、きっとこの時もどなたかが持参されたのだろう。
 
「おいしいよ、手ェだし」
 
と言われたので、手を差し出すと、手のひらにボトッと一つ落とされた。
アンコがべたっとついて、ちょっと気持ち悪かったけど、上品な舌触りのアンコとお餅の絶妙な組み合わせが、とてもおいしかった。
 
それと、好胤さんの目がとても澄んでいて、自分の目を通して腹の中まで見透かされてるような気がしたのを今でも覚えている。
 
だから、テレビで赤福餅を見るたびに、当時のことを思い出し、ゴクリと唾を飲み込むのである。
 
どなたか、冷凍物でも、賞味期限切れでもいいから、送っていただけないだろうか。
 
 


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2007年10月23日 (火)

上海のカミカゼタクシー

 
  
もう帰国した。
  
きのう、後藤社長から、ホテルから浦東国際空港まで、混んでたら1時間半かかると言われたので、朝6時に起床した。
午前10時15分発だから、2時間前にチェックインするとして、8時15分には空港に着きたい。
だから、6時50分に、ホテルを出発した。
 
タクシーのドアを閉めて、クロノグラフをポチッと押した。 
  
実は、上海のタクシーは、今や日本では見かけなくなったカミカゼタクシーなのだ。
おんぼろのフォルクスワーゲンで、とにかく、飛ばす。割り込む。突っ込む。
 
F1上海グランプリや。
  
こっちは、睡眠不足で眠いけど、前のトラックに突っ込まないか、横の車と接触しないか、と心配で一瞬たりとも目をつむれない。
ウトウト寝てる場合じゃない。
 
そこまで、飛ばさんでもええでエ。
と、言いたいけど悲しいかな中国語が話せない。
恥ずかしながら、シャオチェ、ピージョ、ウォーアイニン、しか言えないのだ。
 
空港ターミナルビルに無事到着で、「ふ〜っ」ため息をついて、ポチッと押すと、たったの46分しか経過してない。
 
お前はチャンピオンや。
 
おかげで、楽勝でチェックインを済ませた。
台湾にもたまにスゴイのがいるけど、上海のタクシーは世界一やな。
 
 

そう言えば、後藤社長は上海ガニを突っつきながら、自分の奥さんのことを美人だと言って自慢していた。
   
おもしろい人だ。
 
 
 
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2007年10月22日 (月)

上海ガニ

 
 
「International Symposium on Polymers for Advanced Technologies」に参加している。
高分子という材料分野の中でも、先端技術に生かされている機能性高分子を扱う国際会議だ。二年に一度、開催されており、今回が第9回目。
 
 
(写真)会場は立派なホテル
Photo_26
 
 
名誉チェアマンは、早稲田大学の土田英俊教授だ。
管理人城戸が、学部の研究で御指導いただき、アメリカへの道を開いてくれた恩人だ。
だから、早稲田に向かって足を向けて寝ることはない。
 
基調講演4人のうち、3人は知ってる人達だ。
最初が、ノーベル賞受賞したLehn教授。フランスの会議でも一緒だった。
もう一人が、早稲田大学の西出宏之教授、高分子学会の会長であり、管理人城戸が、土田研究室に所属していた時に直接御指導したいだいた恩人だ。
 
最後が、アメリカ代表で、リチャード・グロス教授。
何を隠そう、大学院のクラスメイトだ。
当時は、お互い大学院生でペイペイだった。
けど、彼は今やアメリカを代表するグリーンケミストリーの大家だ。
ずいぶん前に、若手大統領賞も受賞した。
管理人城戸がいまだに下っ端アホ教授なのとは大違いだな。
 
 
(写真)リチャード、お前はスゴイ
Photo_28
 
 
基調講演のあとの昼食は、元城戸研ポスドクで、いまは北京大学助教授の肖(しょう)さんと、同僚と、そして城戸のアメリカでの恩師Yoshi Okamoto教授と。
 
だから、この会議は恩師が勢ぞろいなのだ。
頭が上がらない。
 
 
(写真)昼間ッからビッグディナー
 Photo_6
 
 
(写真)中国ではいつもお魚さんは何かをくわえて登場する
Photo_11
 
 
(写真)定番の小籠包
Photo_15
 
 
(写真)北京大の肖さん
Photo_19
  
 
(写真)恩師Okamoto教授と
Photo_22
 
 
招待講演を軽くこなして、夕食は例の後藤社長と。
上海以外にも中国に後藤電子の工場がある。
たまたま、上海におられた。

ラッキー。

ちょうど季節とかで、上海ガニを食べに。
正直、本場の上海ガニは初体験。
あの、オレンジ色の麻薬を口に入れた瞬間、天に召されるかと思った。

恐るべし、上海ガニ。

他にも、野菜がうまい。
究極の野菜やな。こんなに、野菜が美味しいと思ったのは初めて。
ここは、毒野菜とは無縁の世界。
 
 
(写真)上海一のお店です
Photo_30
 
 
(写真)はいるとデッカイ金魚鉢。中国ではよく見かける。
Photo_31
 
 
(写真)前菜はすべて絶品
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(写真)やば過ぎるで
Photo_33
 
 
120%満足の一日であった。
 
 
 
上海ガニを食べたい人は、ポチッ↓
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生物と無生物のあいだ

 
 
福岡伸一教授の「生物と無生物のあいだ」をずいぶん前に読んだ。
なんで、今ごろ感想文書くかって言うと、いまだに売れ続けてるからだ。
それと、先週、テレビで本人を拝見した。
ちょっと、オタクっぽい人だ。
科学者としてはそれが普通だけど…。
  
  
Photo_8
 
  
帯には「読み始めたら止まらない。極上の科学ミステリー。生命とは何か?」とある。
「生命とは何か?」、これがアイキャッチした。
なかなか、やるじゃないか、編集者。

野口英世博士の真実、米国での評価の低さから始まり、DNAの二重らせんでノーベル賞を受賞したワトソンやクリックの素顔、その他もろもろ分子生物学者の裏側などを赤裸々に描いている。
けど、科学者ってどんな人達か知ってる人には新鮮味がないかも。
 
中盤から後半は、著者自身の研究の紹介、米国滞在記である。
マウスのノックアウト実験における失敗談など、興味深い。
 
しかし、帯にある私の知りたかった「生命とは何か?」の問いに対しては、納得できる回答はまったくない。
生命とは、自己複製するシステムである。
代謝の持続的変化による動的平衡にある流れである、と結論づける。
単なる物理的な現象なのである。
 
なぜ、この地球に生命が存在するのか?
地球上の生命活動なんて、広大な宇宙にとっては誤差範囲内のできごとである。
生命とは一体何なのか?
 
そこが知りたい。
 
たしかに福岡氏の文章力は高い。
読み物としても面白い。

けど、タイトルが内容を表しておらず、ちょっと期待が外れた一冊。
 
  
  
城戸のおすすめ度:☆☆☆★★


---------------------------------------------
レーティング
☆☆☆☆☆ 昼食を抜いてでも買ってください。
☆☆☆☆★ おすすめします。
☆☆☆★★ 平均的な本。暇つぶしにどうぞ。
☆☆★★★ ちょっと後悔するかもよ。
☆★★★★ 買ってはいけない。
★★★★★ 近づいてはいけない。

 
 
 
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2007年10月21日 (日)

ソロバン大会

 
 
何を隠そう、今、上海にいる。
 
きょうの朝は早起きして旅館を出て、直接米沢駅へ。
8:36発の「つばさ」で東京経由で成田に向かい、上海に飛んだのだ。
 
いつも食べものの話で恐縮だけど、
ANAの機内食は、あいかわらず良かった。
お肉が柔らかくて、ちゃんと牛肉の味がしたし、押し寿司も押し寿司だ。
まあ、これは地上では普通なんだけど、空の上ではなかなかこうはいかない。
 
やるね、ANA。
  
 
Photo
 

約3時間のフライトの暇つぶしに、「ダイ・ハード 4.0」を観た。
ANAは結構新作をやってる。UAは3流映画ばっかりだけど。
この映画の感想は、一言で言うと、「お金を払って観たいと思わない」程度のでき。
やっぱり、このシリーズも第一作が一番面白かったと思う。
 
夕方6時にはホテルにチェックイン。
まずは、無事に到着したことを電話で妻に連絡した。
いつもなら、Skypeで、ほぼ無料電話なんだけど、ハンドセットを持ってくるのを忘れた。
旅の達人としたことが、なんてこった。
 
しかも、KDDIのプリペイドカードを使おうとしたら、上海じゃあ使えんじゃないか!(怒り)
結局はホテルのバカ高い電話を使った。
 
実は、きょうは米沢市のソロバン大会があって、娘が出場していたのだ。
気になって、結果を聞くと、3〜4年生の部で準優勝したとのこと。
立派なメダルをもらってきたらしい。
 
でかした春香!
 
優勝は4年生らしくて、その子が来年は5〜6年の部に移るので、来年は優勝を狙うと言ってる。
父親に似て根性があるなあ、こいつは。
 
どこかの偉人か変人が言った。「成功は成功を呼ぶ」って。
だから、ソロバンでも、カケッコでも、大食いでも、とにかく一番になるってことは大事だと思う。
 
来年の楽しみが一つ増えた。
 
 
 
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2007年10月20日 (土)

長井勝利先生

  
 
夕方、自宅から車で10分ほどの米沢の奥座敷と言われる小野川温泉の「壽宝園(じゅほうえん)」へ。
ここは高台にあって小野川温泉街が見晴らせ、しかも小川のせせらぎが心地よいので大好きだ。
他にも「河鹿荘(かじかそう)」がおすすめかな。
 
 
(写真)壽宝園からの眺め
Photo


今夜は、長井勝利先生の「高分子学会功績賞」受賞のお祝いなのだ。
長井先生は、山形大学工学部機能高分子工学科の教授で、管理人城戸が平成元年に助手として山形大にやってきた時の研究室の教授なのだ。
だから、元ボス。
大学教員になったばかりの右も左もわからない若造をあたたかく見守り、育ててくれた。
 
恩人ですな。
  
きょうは、功績賞受章を聞きつけた当時の学生が家族を連れてお祝いに駆けつけたのだ。
中には、16〜7年ぶりに会った卒業生もいる。
みんな、それ相応の年齢に達しているけれども、精神年齢は少年のように若い。
 
温泉で汗を流した後の一次会は、まずビールで乾杯。
脳細胞から肝細胞までよく冷えたビールがしみわたる。
 
うめー。
 
長井先生は奥様をご同伴。
奥様とは10年以上お目にかかってなかったが、当時とまったくお変わりない。
さすが、宝塚出身だ。
随分前だけど、得意の鮎の友釣りで20匹ほどゲットして、長井先生のご自宅に持ち込み、庭でバーベキューにして食べたことがある。
他にも思い出がいっぱいで、タイムスリップしたように当時の話で盛り上がった。
 
なつかしいなあ。
  
 
(写真)酔っぱらう前に集合写真
Photo_2


それにしても、今回は懐かしい面々が一堂に会した。昔はそこそこ、まあまあだった学生も今や企業では重要人物だ。
さすが山大高分子卒業、今も高分子を専門にして活躍している。

  
(写真)長井先生
Photo_3

 
長井先生から御挨拶をいただいた。
シロウトには分かりにくいけど、高分子微粒子の研究が認められたのだ。
先生には数年間、助教授になるまで研究室で御指導いただいた。
お酒がお好きで、当時の研究室では毎週のように飲み会があった。管理人が3年間で15キロも太ったのは、長井研での飲み会のせいなのだ。

それに、長井先生は飲み会での数々の武勇伝が有名だ。
来年の3月にご退官なので、元助手としては、あと半年、おとなしく過ごしていただくことを祈るばかりである。
 
 
(写真)今回の幹事、佐竹君
Photo_4
 
 
某ガラスメーカー勤務で、地元米沢出身の佐竹君。40を超えていまだ独身なので単身で参加。
会社が液晶ディスプレイ用のガラスでボロ儲けしているようで、年収は1000万を軽く超えるらしい。
きょうもフォルクスワーゲンのパサートワゴンに乗ってきた。
見せつけるために、ワックスまで塗ってきたようだ。
飲み過ぎるとからむクセがあるけど、いたって正直な男です。
嫁さん募集中なので、興味のある女性がいれば、管理人まで連絡ください。
 
 
(写真)幹事の同級生、小畑君の頭。
 Photo_5
 
 
元写真フィルム会社というか、元カメラ会社というか、今は正体不明のKM社に務める小畑君。
佐竹君とは当時から凸凹コンビだった。
彼も独身。
会社は、コア事業で他社に負け続けているので、年収は佐竹より低いが、下半身は佐竹より強い。
 
こちらも嫁さん募集中だが、女性としては、佐竹と小畑とどっちが魅力的なんだろうか。
 
連絡いただきたい。
 
昔話に花が咲き、今の活躍ぶりを頼もしく思い、 
心から楽しんだ一夜だった。
  
 
 
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2007年10月19日 (金)

出張なのだ

 
 
昨日から東京に来ていた。
 
午前中はM社で、月例の共同研究打ち合せ。
うちで非常に興味深い結果が出ているのを報告し、ディスカッションした。
ひょっとすると、ひょっとしてしまうのだ。
  
午後は、新宿の京王プラザホテルでリードエグジビションジャパンが開催するファインテックジャパン展のセミナープログラム委員会。
委員はほとんどが企業の社長さんとか取締役とか、ディスプレイ業界の重鎮ばかり。
 
それに、委員長は東北大教授で液晶研究で有名な内田龍男先生だ。研究者として超一流だし、紳士的でお話がうまい。
管理人が下品で、アホバカなのと大違いだ。
 
一般の人は知らないかも知れないが、ファインテックジャパンは、ディスプレイ関連企業が集る展示会で、併設で技術セミナーも開催される。
この種の展示会としては世界一の規模で、入場者数も5万人を超える。
昨年のセミナーも3日間で8700人を動員するほどの人気だ。
きっと、ボーナスがスゴイに違いない。
 
どおりで、みんないいスーツを着ている。
 
自分なりに分析すると、セミナー参加者がこんなに多い理由は、プログラム委員会組織がキチッとしていて、専門家が真剣にプログラムを考えて作るからだろう。
要するに、内容がいいのである。
それに、ファインテックのスタッフもサポート体制を万全に整え、できるだけ委員の負担を少なくしているのも大きい。
 
どこかとは大違いだ。
 
それと、いつも不思議に思うのは、社長以外はみんなイケメンで、女性は美人ばかりである、ということ。
興味深い集団である。
  
セミナー委員会後の懇親会を途中で抜け出して、フリーランスのコンサルタントのTさんと西新宿の寿司屋で情報交換。
おいしい刺し身とお寿司をつまみながら日本酒を適度にいただいた。
 
きもちいい。
夜はホテルで熟睡だ。
 
日が明けて、きょうは朝から東大本郷キャンパスで高分子学会有機EL研究会主催の有機EL講習会だ。
 
久々に母校を訪れた。・・・ごめんなさい、ウソです。
 
会場につくと、NZ社の柏木Kさんがおられた。
ニコニコしながら「先生、無視してませんよ」なんておっしゃる。
あれだけ、ブログでいじられながら、ずいぶん心が広い人だ。
奥様の御指導の賜物か。
 
研究会では運営委員長として、まずはご挨拶。
午後のセッションでは後半、座長を務めた。
 
 
(写真)最初の講演は、有機半導体分野の重鎮、九州大の筒井哲夫先生
  Photo
 
 
今回は、大阪大学の平本昌宏先生の有機太陽電池のお話に、目からウロコがポロポロ落ちた。最近、視力が落ちたと思っていたら、ウロコがついていたのだ。
 
なんと、
平本研では有機薄膜系の太陽電池の効率がとうとう5%を超えたのだ。
5パーセントやで。
聞いた時、オシッコちびりそうになった。
もうちょっとで実用化レベルだし、もちろん世界一や。
 
講習会後、午後6:00東京発の「つばさ」に乗った。
8:30には、愛妻と愛娘の待つ自宅に到着し、ちょっと遅めの夕食を家族ととった。
 
「つばさ」の中で生活したような一週間であった。
  
 
 
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テレビの進化:つづき

 
  
では、有機ELテレビは今後どのように進化するのであろうか。
 
まず、超薄型化である。
現在では、0.7ミリ程度のガラス基板を用い、その上に薄さが1ミクロン以下の有機ELを形成し、さらに封止のためのガラスを貼り付ける。
だから、有機ELパネルと言うのは、いまはトータルで1ミリから1.5ミリ程度になる。
 
携帯端末用には、基板に0.4ミリ程度のさらに薄いガラスを用いれば、トータルでも1ミリ以下に簡単にできる。
さらに、封止を「薄膜封止」と言って、2〜3ミクロンの酸化物や窒化物の膜で封止を行えば、封止ガラスを貼り付ける必要はない。
この場合、トータルでもパネルの厚みは0.5ミリ以下になる。
 
以上の技術は、現在でも応用可能なので、大型パネルであってもその強度を考えなければ、0.5ミリを切ることすら可能である。
 
 
さらなる薄型化には、基板に樹脂フィルムや金属フィルムを用いれば可能である。
実際に、パイオニアやソニーでは、0.2ミリの樹脂基板を用いた小型の有機ELディスプレイを試作している。
研究レベルとは言いながら、薄膜封止を用い、極限の薄さを達成しているのである。
 
樹脂の下敷きに映像が映っているのを想像していただきたい。
液晶がいかに画質を高めようとも、有機ELの行き着く先にはとうてい到達しないのである。
 
じゃあ、現実的に40インチを超える大型の有機ELフィルムテレビは、実現可能だろうか。
 
まず、テレビとして高画質な映像を大面積に映しだすには、各画素をオンーオフするためのスイッチングトランジスタを形成する必要がある。
残年ながら、樹脂の耐熱性はせいぜい400〜500度であるから、現在製品に用いられているプロセス温度が500度を超えるシリコントランジスタをその上に形成するのは困難である。
 
しかし、トランジスタでも「有機」トランジスタは室温で成膜できるので、樹脂基板上にでも形成できる。先のソニーの試作したフィルムディスプレイは、実は有機トランジスタ駆動の有機ELディスプレイなのである。
ただし、有機トランジスタの耐久性がまだ実用化レベルにはなく、さらなる研究開発が必要である。
 
最も現実的な方法は、基板を金属にすることである。たとえば、ステンレスホイルなどを用いると薄さと強度、耐熱性までも満足することができる。
したがって、0.2ミリのステンレスホイルを基板に用いれば、現在使用されているシリコン系のトランジスタが使用できるようになる。
 
ただし、基板がガラスや樹脂と異なり、不透明になるので、その上に形成する有機EL素子は、基板と反対側に光を取り出す構造とする。
いわゆるトップエミッション構造である。
トップエミッション構造は、すでにソニーの製品パネルで採用されている。
 
だから、現在でも0.2ミリの大型有機ELディスプレイを試作しようと思えばできるのである。
 
有機ELは今後5年以内に、畳2枚分程度の大型基板を用いる量産方法が確立され、コストはドラスティックに低下する。
よって、10年後には120インチのペラペラ壁貼り有機ELテレビが、20万円程度で販売されているであろう。
また、消費電力も現在の20インチの液晶テレビ並となり、究極の省エネテレビともなる。
 
 
10年後、ここまで、テレビの価格が下がれば、壁紙のように有機ELパネルを壁や天井に貼り付けて一面をディスプレイにすることも可能である。
 
だから、照明もかわる。
昼間は天井に青空が広がり、雲が流れる。
夕方には夕焼けが、そして寝るときには満点の星空が映し出される。
 
壁には、あたかも大きな窓があるように、風景が映し出される。
時にはハワイの海岸が、時には森林が。
ふるさとの風景が。
 
テレビやビデオ映像ばかりでなく、壁一面が電話のモニターとしても機能し、話し相手が等身大で映し出される。
あたかも、そこにいるようにね。
 
 
だから、有機ELの可能性は計り知れない。
これは、デバイスが全固体型であり、しかも下敷きのように薄くでき、しかも単純な製法で安くできるから実現できるのである。
 
だから、有機ELはまだまだ進化するのである。
日経の「うし」さん、わかりました?
 
 
 
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2007年10月18日 (木)

テレビの進化

 
 
ポストにはいっていた日経産業新聞と産経新聞をカバンに押し込み朝早く家を出た。
7:42発の「つばさ」で東京へ。
 
日経産業の22面にはペンネームで「うし」さんというかたの気になるコラムが。
「テレビ進化、近づく終着点」が目に入ったのだ。
 
要点は、以下のとおり。
1.ある家電メーカー関係者が語った「ポストテレビとなる商品をそろそろ探さなければならない」
2.厚さ2センチの液晶や3ミリの有機ELなど究極のテレビが出てきたからだ。
3.薄型化が終わると差別化ができなくなる。
4.液晶と有機EL、画質もシロウトには見分けがつかないところまで来た。
5.薄さが同じになれば、すべてのテレビで差がなくなる。
6.薄型化競争で韓国や台湾を振り切って日本メーカーが市場を席巻することは期待できない。
7.最終的にはコモディティー化して価格競争がいっそう激しくなる。
8.パソコン市場のように、日本メーカーが市場から一掃される。
9.薄型競争の行き行く先には日本のテレビメーカーに明るい未来はない。
10.だから、テレビの次の商品を探す。
 
「うし」という人がどんなバックグラウンドを持つ人か知らないが、技術というものがまったくわかってないな。
文系の記者さんですよね。
 
まず、半導体の歴史を考えて欲しい。
真空管→トランジスタ→IC→LSI
真空の管を固体のチップにすることによって、単に容積を小さくするだけじゃないプラスアルファの想像もつかない大きな効果が出るのである。
 
じゃあ、光源はどうか。
電球→蛍光灯→LED、有機EL
中にガスがはいった管から固体のチップや薄板に代わりつつある。
ここでも、全固体化することによるメリットは将来予想すらできない恩恵をもたらすであろう。
 
そこで、テレビである。
ブラウン管(真空)→プラズマ(ガス)→液晶(液体)→有機EL(固体)
と、半導体や光源とまったく同じ進化を遂げているのである。
ブラウン管は奥行きがあり、重たくて、36インチですら100キロ近くする。
大型化はこれが限界である。
 
そこで、同じような原理で動作するFEDが考案された。
極端に言えば、超小型テレビのようなものをガラスの上に作り込むのである。画質は高いが、コストも高い。
キャノンと東芝が大型テレビを製品化すると発表したものの、今や風前の灯である。
 
実用化されたのは、ご存知のようにプラズマ。
これは、超小型蛍光灯をガラス2枚を張り合わせてガスを封入して作り込んだもの。
蛍光灯もここまで小型化しちゃうと、効率がすごく低くなる。
だから、効率良く光る蛍光灯と原理が同じでも、そのメリットは生かせない。
さらに、蛍光灯と違ってテレビでは画像を形成するために各発光画素が点滅を繰り返すので、完全にオフ状態にはできない。すなわち、予備放電を行って、オフ時でもちょっとだけ点灯させる必要があるのである。
だから、真っ黒にならなくて、いわゆるコントラスト比が高くならないのである。
最近出たパイオニアの新機種をわざわざ「kuro」と命名したのは、この点が若干改善されたからである。
 
現在、薄型テレビ市場を席巻しようとしている液晶は、有機物質からできた特殊な液体をガラス2枚の間にはさみ、そこに電圧をかけることにより、光を透過したり、しなかったりさせる。いわゆる液晶素子と言うのは光のシャッターだ。
そのため、後ろから何らかの光源で全体を照らし、その「透かし絵」を観るのである。
だから、奥行き感がない。
 
いくら、片山社長がおっしゃるように、液晶が進化したとしても有機ELには原理的に追いつけないのである。
 
わかりやすく説明すると、有機ELは「吉永小百合」。液晶は「押切もえ」。
スッピンでもキレイか、化粧しまくって何とか見れる、の違いなのだ。
シャープはそのコンプレックスがあるから、アクオスのコマーシャルは吉永小百合な訳です。
 
皆さん、どうして吉永小百合が液晶の宣伝をしてるかわかりましたよね。
 
液晶は化粧美人「押切もえ」と覚えてください。
「うし」さん、わかった?
ご質問のある方は、管理人までメールください。
 
  
  
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2007年10月17日 (水)

auの秋モデルに有機EL続々登場

 
  
昨夜は東京泊まりだった。

ロケの後、つばさで東京に移動して、電機メーカーS社の幹部と会食したのだ。
大型有機ELのRGBパターニング方式および製造方法について議論した。
早ければ、3年後には40インチクラスが市場投入されるだろう。
 
楽しみだ。 

朝一番で、米沢にとんぼ返り。
今日も、テレビ番組のロケなのだ。
今回は、NHK。
またまた、有機EL照明の紹介だ。
放送日が決まったらこのサイトでお知らせしたい。
 
ところで、
昨日、auの携帯電話の秋モデルが発表された。
そのうち、なんと3機種(日立、ソニー、東芝)が有機ELをメインディスプレイに採用している。
INFOBAR2が有機ELであることは、以前、本サイトにて紹介したが、それ以外にも有機EL携帯が続々登場なのである。
秋冬モデルで、トータル4機種だからすごい。
 
たぶん、前回、デザイン携帯に採用した有機ELが好評なんだろう。
特に動画表示に優れる有機ELはワンセグテレビを見るのに最適だ。
それに、新しい物好きのユーザーとしては、最先端の技術が使用されてるモデルが使いたいのだ。

たぶん、
液晶=旧型、有機EL=最先端。
液晶=安物、有機EL=高級。
と消費者は認識しているようだ。
 
どうするドコモ!って感じかな。
 
ちなみに、パネルメーカーはサムスンSDIである。
ここは製造ラインを増強し、携帯用なら月産150万台は製造できる。
有機ELに関して、もっとも製造キャパシティの大きな会社だ。
このままだと、小型液晶の市場は独占されてしまうぞ。

東芝の端末なら子会社のTMDで有機ELパネルが製造できるし、日立にしても日立ディスプレイズにはすでに有機EL製造ラインは設置されてる。
ディスプレイ事業が赤字だからって、次の一手を打たないとジリ貧だ。
 
早く、国内にもサムスンSDIやソニーに続くパネルメーカーが出てきて欲しいものだ。
 
がんばれ日の丸有機EL。 
  
  
  
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2007年10月16日 (火)

10月28日「夢の扉」に出演

 
 
きょうは朝からテレビ番組のロケ。
これでロケ3回目だけど、今回がこの番組の最後。
3年前に出たTBS系の「夢の扉」続編だ。
 
ナビゲーターは、前回と同じく西山繭子さん。
一言で言えば、美人。

前回のロケでは、まだ幼稚園児だったうちの娘が「また来てね」と書いた手紙をこっそり渡していた。
親子揃って美人が好きなのだ。
 
前回は有機ELテレビの開発だったけど、今回は有機EL照明に焦点をあてる。
経済産業省、NEDO省エネ部の成果も全面的に紹介した。
幕張のCEATECのロケに始まり、米沢の有機エレクトロニクス研究所でフィナーレ。
 
前回のような涙をチョチョ切らせるエンディングはないけど、技術立国日本の復活を予期させる元気が出る内容に仕上がった。
に、違いない。
 
サザエさんの裏番組なので、サザエさんを観たい人もいるだろうけど、当日は、チョット我慢して「夢の扉」をぜひともご覧ください。日本シリーズがあっても、こっちだからね!
近所の人、親戚、友人、愛人、恋人、変人、宇宙人、とにかくいろんなひとに宣伝いただくようお願いします。
 
何としても、「この回が一番視聴率が低かった」、なんて恥ずかしい結果にならないようにしたいと思っております。
 
特に、管理人の研究室の現役学生、卒業生は、いつものように、番組が始まる前に風呂場で冷水で身体を清め(滝なら、なお良い)、大祓(おおはらえ)の詞(ことば)をとなえ、まっさらの下着を着て、正座して観るように。
 
決して、ジャージ姿で横になって観たり、ソファにだらしなく座ってポテトチップス食べながら、とか、鼻クソほじくりながら、とか、耳クソほじくりながら、とか、バチ当たりなことは決してしないように。
 
誰も見てないからって言っても、神様がチェックしてるからな。
ソニーの吉崎。

では、皆様、10月28日の日曜日、午後6:30にお会いしましょう。
 
 
 
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エプソンは低分子

 
 
きょうの日経産業新聞に、セイコーエプソンは「低分子」で製品化とでていました。
実は、昨日の時点で知ってましたけど、ちょっとお茶を濁してしまいました。
 
メンゴ。
 
あと、そろそろ出そうなのが、京セラの小型有機ELパネルの製品化の発表ですので皆さんお楽しみに。
今から言っときますけど、こちらはアモルファスシリコンTFTを用いて、「低分子」を蒸着で成膜するタイプです。
 
これまで、低温ポリシリコンTFTを用いたパネルの製品化の発表が相次いでおりますが、アモルファスを使うということで、玄人好みのプチブレークスルーということも憶えておいてください。
 
   
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2007年10月15日 (月)

低分子有機EL vs 高分子有機EL

 
 
セイコーエプソンのホームページに今回の発表について詳細が掲載された。
 
要点は以下のとおりである。
 
・ 輝度半減寿命50000時間以上と目処をつけた。
・ 小規模量産対応可能な開発製造ラインを稼働させた。
・ 10/24〜26に横浜パシフィコで開催されるFPDインターナショナルで展示する。
・ 開発した有機ELパネル

   画面サイズ 対角20.3cm 8インチ
   画素数   800x480
   輝 度   200cd/m2
   コントラスト比 100,000:1以上
 
 
実は、非常に重要なポイントが開示されていない。
使っている材料が、「低分子」なのか、「高分子」なのか、と言うこと。
昨日の当ブログの記事では、これまでのエプソンの研究開発状況および新聞記事という制限された情報の中からの推測で、インクジェットで「高分子を塗布する」と仮定した。

しかし、公式な発表において、低分子、高分子、そして製造方法を明らかにしないと言うことは、逆に「低分子を蒸着」で成膜する方法を採用した可能性が濃厚なのだ。
そうなると、昨日指摘した高分子有機ELにおける課題がいまだに解決できずに、「インクジェットで高分子」を断念したと言うことになる。
セイコーエプソンがインクジェットを捨てたとなると、得意技を封印して試合に臨む格闘家のようなもので、他社との違いが明確に示せないので、「低分子」とは積極的に公表できないのだ。
特に、ソニーの「製品化」発表の後ではね。
 
また、エプソンが低分子系を選択したとなると、高分子を用いるディスプレイメーカーは、カシオと東芝松下(TMD)だけになり、住友化学の高分子材料を使用してパネル製造する会社が極めて限定されてしまう。
実際に、TMDでは、低分子の蒸着ラインが稼働していて、高分子は研究レベルだし。
低分子有機ELを量産する会社がほとんどで、高分子がカシオ1社じゃあ、この勝負は試合が始まる前に決着がついたようなものだ。

救いとしては、大日本印刷や凸版印刷が高分子を印刷法で成膜するパネル製造技術を磨いているので、一日も早く低分子よりも低コストで量産できる方法を確立されることが生き残る唯一の道だ。

だから、実際に、エプソンが高分子から低分子への方向転換したのであれば、これは高分子陣営にとっては極めて大きな打撃である。
だから、それは発表できないのである。
  
  
FPDインターナショナルで説明員に聞こう。
 
 
  
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2007年10月14日 (日)

エプソンの有機EL

 
 
日経新聞の1面に「セイコーエプソンが有機ELに参入」と、でていた。
 
長野県富士見町の事業所内に専用製造ラインを建設、年内にも「受注生産」を始めるという。生産規模は年間数千枚。まず、8インチの業務用モニターを生産する。最大21インチまで生産できる、らしい。
有機ELの製品寿命はこれまで約3万時間が限界とされてきたが、同社は材料や構造の見直しで2倍近い5万時間以上を可能にした、とのこと。
 
セイコーエプソンでは、10年以上前から高分子材料をインクジェット印刷で成膜する技術を開発していた。これまで、2インチの小型から40インチの大型ディスプレーを試作して発表していた。また、昨年は住友化学と共同でレーザープリンターなどのプリントヘッドを有機ELで試作していたが、事業化を正式に発表したことはなかった。
 
昨年解散した有機EL専業メーカーのサンヨーコダックディスプレイ(SKD)は、当時サンヨーエプソンイメージングデバイス(現在のエプソンイメージングデバイス)から低温ポリシリコンTFT基板を調達していたので、エプソンはTFT基板に関しては、すでに量産技術を有している。
 
問題は、有機ELの特性および成膜技術で、特にエプソンが注力している高分子(ポリマー)タイプは、すでに有機ELの事業化をすすめているソニーや東北パイオニアなどが用いる低分子とは異なる。
高分子タイプは、寿命(輝度半減時間)が低分子に比べて短かったので、それがようやく5万時間程度に伸びたということなのか。
 
しかし、5万時間というのも、一般的に研究室で用いられる2ミリ角の素子の寿命なのか、あるいは実際のディスプレイパネルでの寿命なのか。点灯率30%での寿命なのか。発光色は何色で、初期輝度はいくらか、などの発表がないので、真の実力のほどがわからない。
 
ちなみに、低分子を用いた素子では、研究室レベルではマルチフォトン素子構造で、発光色にもよるが、輝度1000カンデラでは寿命数十万時間を達成している。
 
コスト面でも、高分子有機ELの量産は、赤、緑、青のサブピクセルの形成にインクジェットが用いられようとしているが、インクジェットのスピード、ノズルのつまり、タクトタイムの短縮、塗布膜のベーキング時間の短縮、など課題は多く、量産技術が確立したとは言えない状況で、低分子系よりも低いとは言えないのである。
 
また、生産量にしても年間数千枚は、量産とは呼べずサンプル出荷レベル。
事業としては成り立たない。
今後、ディスプレイ事業が不振のセイコーエプソンが、どこまで本気で有機ELに投資できるのだろうか。
 
一方、隣国では、サムスンSDIやLGフィリップスLCDなどの大手が本格的な量産を開始する。NIKKEI NETによると、サムスンSDIは天安事業場(忠清南道天安市)に4775億ウォン(610億円)を投じて量産ラインを建設した。生産能力は月150万枚(2インチ換算)で、来年は同300万枚と2倍に引き上げる計画。
 
 
とにかく、今回のエプソンの発表は、日経の1面を飾るほどのニュースではなさそうである。
 
 
 
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豚まんを電子レンジで温める方法

 
  
先日、「豚まんを電子レンジで温めたら皮が固かった」、と書いたら豚まんの温める方法に関して早速メールをいただいた。
 
最初は、妹。
あの京都に嫁いだ38才の元気が取り柄の妹である。
 
- - - - - - - - - -
豚まんを電子レンジで暖めるときは、豚まんを水にくぐらせてから、ラップしてチンしたら、ふんわり上手くいくけどなあ…
- - - - - - - - - -
 
実に単純な描写である。
ホントにうまくできそうか、はなはだ不安が残る。
 
次は、東京に住む友人の吉川(きっかわ)である。
早稲田大学スカーゼスキークラブの同期生である。
ブログを始めて1ヶ月以上経つのに、いまごろ見たと言ってメールをよこしてきたのだ。
この情報化社会について行けるのかコイツは。
 
- - - - - - - - - -
それはそうと、551の豚まん。
電子レンジで蒸し器と同じように蒸す方法を伝授します。
1.リードクッキングタオル(厚手のやつ)1枚にどっぷり水を含ませます。
2.それで豚まんを包み、さらにその上からサランラップ等で包みます。
3.あとは、電子レンジに入れ、適当に加熱したら終わり。
原理は蒸し器と同じなので、蒸し器で暖めたものとまったく同じになります。
是非、お試しを。
- - - - - - - - - -
 
こいつは、早稲田大学を一応卒業しているのだけど、商学部なので科学的な思考ができないらしい。
工学部の教授に対して、「電子レンジが蒸し器と同じ原理で動作する」、と言い切るところがコワイ。
 
もう少し、学生時代に勉強を教えてやればよかった。
ちょっと、麻雀をやり過ぎたんだな、彼の場合。
 
でも、使用する材料まで商標名付きで指定し、手順を詳細に説明しているところは、吉川らしい。
なんだかうまくいきそうな気がするナ。
 
豚まん好きの読者の皆さん、ぜひお試しください。
 
 
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2007年10月13日 (土)

小学生がまた来た

 
 
きょうは、米沢市立北部小学校4年生21人とその保護者が研究室にやってきた。
小学校の学年行事だ。
妻の友人が担当なので、たのまれた。
 
内容は前回と同じく、光と電気に関する実験。
最後は、城戸とジャンケンで勝ち残った二人に有機EL素子を贈呈。
かなりの喜びようだ。
こっちもうれしくなる。
 
もらえなかった子供たちは、とても悔しがった。
それが人生なのだよ。
大きくなって、ウチの研究室に来たらイヤって言うくらい素子を作らしてあげるからね。
 
終了後、お手伝いのボランティア学生たちを昼食に連れて行く。
リクエストで「いろり」の焼き肉だ。
昼からお腹一杯になってしまった。
 
ダイエットはどうなってるんだ。
  
  
  
プーさん、説明中
 Photo
 
フルーツ電池でブザーを鳴らす
Photo_2
 
痛そうなグレープフルーツ
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太陽電池でブザーを鳴らす。太陽光は偉大だ。
Photo_4
 
手動でブザーを鳴らす。
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液晶テレビの原理を説明。光ってなんだろう。
Photo_6
 
ホタルの光を再現
Photo_7
 
有機ELと人工ホタル。未知との遭遇に小学生は感動。
El
 
 
 
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2007年10月12日 (金)

青森の有機EL

  
 
きょうは、午後から化学メーカーU社の方々が総勢8名で御来室。
有機ELの現状、課題および将来性についてお話した。
研究室見学後、有機エレクトロニクス研究所へ。
研究所では、施設見学および研究所のミッションなどを説明した。
 
山形有機エレクトロニクスバレー構想で、今、直面している課題は、第1フェーズ終了後の予算の確保だ。
あと2年半で第1フェーズが終わる。
第1フェーズ7年間の予算43億円は、県の財団の基金を取り崩したが、第2フェーズ5年分はない。第3フェーズ5年分なんて影も形もない。
だから、県が新たに予算を確保する必要があるのだ。
 
ここは、齋藤知事の腕の見せ所だな。
 
有機ELと言えば、 
日経産業新聞に、青森の有機ELが紹介されていた。
知らない人も多いかも知れないが、昨年、六ケ所村に「東北デバイス」という有機EL専業メーカーの工場ができたのだ。
会社設立前に、親会社から研究員の方が城戸研究室で研修して基礎を作られた。
だから、竣工式に呼んでいただき、その時に青森県の三村知事とお目にかかった。
 
三村知事は、宮崎県知事のように腰が低くて、宮崎県知事のようにユーモアもあり、宮崎県知事以上にエネルギーが一杯の元気印の人だ。
東北デバイスの立地もトップセールスで成功させたに違いない。
それに、青森県庁では県職員の人達も誠実で、情熱的で、企業誘致にとても熱心だ。
そして、何よりも地元の人達が心から喜んでおられる姿を拝見して、有機EL関係者として、とてもうれしかった。
青森県では、県庁、県民、村民、大間のクロマグロ、ホタテ貝、みんなで東北デバイスを支援しているのだ。
 
 
うらやましい。
 
 
ところで、
肝心の記事の内容は、というと、白色有機ELパネルのことだ。
東北デバイスでは、昨年から白色の有機ELパネルを製造しているらしい、のだ。
「らしい」というのは、国内で販売しておらず、誰も実物を見たことがないからだ。
もちろん私も見たことない。
 
幻の白色パネルやね。
 
記事によると、対角2.8インチの白色パネルを欧米のメーカー向けに出荷を始めたらしい。年末には月2〜3万枚程度のペースで出荷する予定だ。
現在の出荷枚数はわからないので、ひょっとしたら、サンプル出荷程度かも知れない。
来年から4インチ以上も製品化するらしくて、小型テレビやカーナビなどの需要を開拓するらしい。
 
「らしい」、ばかりで申し訳ない。
 
ただ、液晶バックライトの単価、有機ELの製造原価から想像すると、利益率は極めて低くて、月産2〜3万枚程度では、事業としては成り立っていないだろう。
 
相馬社長、がんばれ!
 
ところで、「山形の白色有機EL」と「青森の白色有機EL」の違いが、わかりますか?
ネコでもわかるように簡単に言うと、有機ELって、薄い有機膜を2枚の電極で挟んだサンドイッチみたいなもの。
ハムサンドとか、タマゴサンドみたいなネ。はさむ具によって発光する色がかわる。
だから、白色有機ELは、言ってみればミックスサンド。
赤とか、緑とか、青のような発光色の異なる材料を電極で挟む。
これが、普通の一般的な構造で、青森の白色はこのタイプ。
明るさで言うと、1000カンデラ(cd/m2)程度の用途に使えます。
たとえば、インジケーターとかモノクロ液晶のバックライトとか。
 
山形の白色は、サンドイッチで言えば、クラブサンドあるいはクラブハウスサンド。要するに、サンドイッチが重ねられたような構造をしてる。
だから、普通のサンドより、ずっと高い明るさで使える。3000カンデラとか5000カンデラとか。
だから、照明器具に使える。
 
実用化への技術的なハードルは、もちろんクラブサンド構造の方が高い。
でも、市場規模は圧倒的に照明市場が大きい。
将来的には、有機EL照明の市場規模は国内だけでも5000億円以上が予想される。
 
だから、山形では時間をかけてでも有機EL照明を実現するのだ。
 
けど、せっかく市場が出来ても、山形県にその産業を集積できるかどうかは、フェーズ2、フェーズ3の予算をいかに確保して、技術を集積するかにかかっている。
 
だから、県のトップである齋藤知事への県民の期待は大きいのだ。
 
がんばれ、齋藤知事!
 
  
(写真)コイズミ照明と有機エレ研で共同開発した有機EL照明器具
 Koizumi
 
 
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2007年10月11日 (木)

すもう大会

  
 
今朝はなんと5時半起きである。
昨夜は、新歓コンパで午前様だから、かなり眠い。
実は、小学校に6時集合で、すもう大会の準備なのだ。
娘の通う愛宕小学校には、屋根付きの立派な土俵があり、毎年この時期にすもう大会があるのだ。
 
今年はPTAの保体部の役員で、イベントがあるとテント張りや飾り付けで呼び出される。子供たちのためだから、出来るだけのことはしたいと思っている。
 
1時間弱で、飾り付けは終了し帰宅したら妻も娘も起きていた。
ニンジンリンゴジュースを飲み、所長を務める有機エレクトロニクス研究所へ。
今日も、テレビ番組のロケなのだ。

我々の開発している有機EL照明を紹介してくれる。
ドイツでは、国が160億円もの予算を付けて、有機EL照明の実用化を推進しているのに、日本の予算はその10分の1程度。
この国には戦略もビジョンもないのだ、なんて過激なことを発言しているんだけど、その部分が使われるかどうかは不明。
 
プロデューサーやロケのスタッフとオルガンで遅い昼食。
ハンバーグをいただいた。
この店は、ご主人は愛想がいいんだけれども、若い店員の人は、あまり笑顔がない。
 
惜しいなあ。
 
午後は、自宅でロケ。
娘を交えての撮影だが、娘が緊張してか、照れてか、表情が硬い。
叔父さんが能楽師だからといって、能面のような顔をすることはないんだから。
この部分は使えないな。

夕食の食材を買いにサティ通りのヨークベニマルへ。
元秘書のTさんとバッタリ。
真剣に商品を吟味されている目は、主婦の目だった。
元気そうだった。
  
夕食後、ボクシングの内藤vs亀田戦を見た。
大阪出身だから、同郷ということで初期の頃は亀田兄弟を応援していたが、一家揃って余りにも品がないので、興味を失った。
逆に、内藤選手の雑草のような生き方は好きなので、応援している。
試合は予想どおり、そして期待どおり、チャンピオン内藤選手が、タイトルを防衛した。
亀田選手はまずボクシングのルールをちゃんと覚えてね。
 
内藤選手、おめでとう。
 
 
 
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2007年10月10日 (水)

3年新歓コンパ

 
 
機能高分子工学科では3年の後期から研究室配属になる。
今年は城戸研希望者12名が配属された。
成功への階段を一歩登った若者たちだ。
 
なかなか活きがいい。
 

  
全体写真(飲む前)
Photo
 
 
全体写真(まだ静かな頃)
Photo_2
 
 
乾杯!
1
 
 
説教する元山
1_2
 
 
3年生たち
4
 
 
ここにも3年生
3
 
 
二人のドクター
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うるさい千葉
Photo_4
 
 
ここにも千葉
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放浪中の裸の大将
Photo_6
 
 
だからさ〜、もうちょっとやさしくしてくんない、ハルカちゃん?
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やべ〜、見つかったよ
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今年の幹事はエビスが好き
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ドクタールアン
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3年生、韓国からの留学生(卒業生の上田に似ている)
Photo_11
 
 
いつのまにか美女二人をゲットした中山准教授
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爆睡する鉄道マニア
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〆はやっぱり角屋のシュークリーム
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かぶりつき
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クリームがいっぱいで要注意、なんじゃこりゃあ〜
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研究員募集中!

  
  
有機エレクトロニクス研究所、および山形大学城戸研究室では、研究員および技術員を募集しています。
有機ELや有機半導体素子の研究開発にご興味がある方、年齢、性別は問いません。
専門は、物理、半導体、化学、機械、幅広く募集しています。
 
現在、会社にお勤めで、転職を考えておられる方、来年大学あるいは大学院を卒業される新卒の方、理系学部を卒業したけど、定職を持たない方、などなど、やる気がある方ならどなたでも応募ください。
 
研究所では、研究員、ポスドク、技術員を広く募集しております。
大学の研究室では、ポスドクを募集しております。
 
両組織とも、応募は、直接城戸までご連絡ください。
 
これから、ますます重要になる有機EL技術を体得してキャリアのステップアップをしませんか?
 

 
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有機EL講習会のお知らせ



有機ELを勉強したい方に講習会のお知らせです。
私ももちろん参加します!

---------------
                 
拝啓 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、本研究会では下記の行事を開催いたしますの
で、ご案内申し上げます。
参加ご希望で参加登録申込みがまだの方は、お早め
にお申込み下さい。
また、周りに興味をお持ちの方がおられれば、是非
お勧め下さいますようお願いいたします。
詳細および申込みは下記ホームページをご覧下さい。
多数のご参加をお待ちしております。
 
                   敬具
 
 
          記
 
講座名:2007年度有機EL講習会
日 時:平成19年10月19日(金) 10:00-17:00
会 場:東京大学 本郷キャンパス 小柴ホール
 (文京区本郷7-3-1 東京大学理学部1号館)
    http://www.s.u-tokyo.ac.jp/acc/map.html

ホームページ
http://www.spsj.or.jp/entry/annaidetail.asp?kaisaino=271

                   以上

***********************************************
社団法人高分子学会 有機EL研究会係
〒104-0042 東京都中央区入船3-10-9 新富町ビル6F
Tel 03-5540-3771  Fax 03-5540-3737
E-mail sugimoto@spsj.or.jp
***********************************************
 
 
 
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2007年10月 9日 (火)

有機ELヤマガタ

 
  
連休も明けて、きょうから通常業務に戻った。
午前中は、経済雑誌の記者の方から有機ELテレビの将来について電話インタビュー。
今年は、有機ELテレビにとっては記念すべき年だな。
 
その後、博士課程の学生と実験結果についてディスカッション。
まだまだ考え方が浅くて甘いことを指摘。
 
昼食は、大学前のジャズ喫茶「ブルーノート」でナポリタン。
いわゆる喫茶店のナポリタンで我々の年代には懐かしい味である。
パオパオじょうじさんの作るナポリタンと比べてどっちがオイシイかなあ。
 
他にも、ここのエビクリームスパゲティとカレーが大好きだ。
そう言えば、以前、学生にここがニューヨークのジャズクラブ「ブルーノート」の本店だと言ったら、マジで信じていた。
  
 Photo
 
 
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午後は、有機エレクトロニクス研究所で、「季報」報告会。
3ヶ月に一度、共同研究企業の保護者を招いての報告会だ。
有機ELパネルを薄くして、さらに低コスト化する技術が報告された。
いいニュースだ。
  
参加者に、例のNZ社のK氏がおられた。
9月27日のブログ記事「アジアユニオン」がお気に召さないのか、話しかけてきてくれない。
やっぱり、「栄養十分な黒豚ちゃん」なんて表現したのが間違いだった。
このまま、ブログを続けると友人を失い続けるのじゃないかとちょっと心配だ。
  
スマン、スマン。
  
報告会の後に、幹部会議があった。
そこで、先週のCEATECの報告や、交流広場「有機ELヤマガタ」の活動状況に関して報告があった。
これは、有機ELの普及を目的にした広報活動だ。
会費はタダ、有機エレ研のホームページから登録できる。
交流会主催のセミナーや研究会の参加費は原則タダ。
メルマガもタダで送られる。
世の中、タダより高いものはないのだけれど、「有機ELヤマガタ」は、ホントにタダだ。
  
有機ELの最新情報を知りたい方、この際是非ご登録を。
って言うか、登録しないと損ですからね。
  
 
  
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2007年10月 8日 (月)

蔵王のペンションと阿久津八幡宮

 
 
山形にきて18年、今まで地の利を生かして、それと仕事柄、ホテルとか、温泉とか、ずいぶん行ったけど、心から満足の行く宿は少ない。
旅館なら、最低一泊2万円以上出さないと食事が中途半端だし、ホテルでもはたして料金に見合うサービスを提供しているのか、疑問符が付くホテルばかりだ。

だから、ここのところ家族旅行ではペンションを利用することが多いのだ。
80年代だろうか、脱サラしてペンション経営を始めた人が多くて、特にスキーブームも相まって、スキー場には多くのペンション村が存在する。
しかし、ペンションのオーナーも、お客が来なくて疲れ切っているオーナーや、逆に人気があって少々鼻の高いオーナーなど、いろいろだ。施設も古過ぎたり、小さ過ぎたり、逆に大き過ぎてペンションの温もりがなかったりね。

けっこう、「当り」のペンションは少ない。

この近くでは、1時間くらいで行ける裏磐梯や蔵王にはペンション村があって、ときどき息抜きに行くのだけれど、今回も連休なので、急遽ネットで探して初めてのところにトライした。

蔵王坊平高原のペンション「ノエル」だ。
前日に「じゃらん」で、空いているところを探したら、二軒でてきて、その中の一軒だ。しかも、「口コミ情報」が一つもない。
ちょっと不安だったけど、他にチョイスはないし、とりあえず電話予約。

蔵王エコーラインを中腹辺りまで上ったところのペンション村の中にあった。
木々に囲まれた緑の中、ウッディな感じが、なかなかいい。
好みだな。

オープンは1980年だからけっこう古いのだけれども、館内はキレイで清潔だ。
インテリアのデザインも気に入った。
寝室も余裕があるし、トイレや洗面台も清潔でいい雰囲気だ。

食堂は、カラカサ様式の和建築。天井が高くて気持ちがいい。
テーブルの配置や間隔、窓からの景色、文句なし。
洋風の食事も、期待を裏切らず、なかなか凝っていてそこいらのレストラン顔負け。家庭料理の域を超えている。ボリュームも十分。

ワインセラーがあって、ワインリストが充実しているのがうれしかった。
妻と二人でフレンチ赤ワインを一本空けた。

ペンションにしては風呂は大きくて、6人は楽に入れる。それに、窓から見える風景は、森の中の風呂って感じで、最高だ。

そして、極め付けは気さくなオーナー。
ご夫婦と息子さんで切り盛りされていて、皆、明るくて元気だ。
息子さんの年齢から察すると、ご主人は54〜55だろうけど、47〜8にしか見えない。

お客さんも多かった。予約できたのがラッキーなくらいだ。
常連さんも多いようで、ここを気に入ってリピートするのだろう。

そこで、毎度ながら、点数をつけると、「総合点で98点」と、これまでの最高!
パチ、パチ、パチ(拍手)

ハッキリ言って、ここで満足できない人はペンションには泊まれません。
人に薦めて絶対文句の言われないペンションです。
蔵王方面にお越しの際はぜひぜひお試しください。
 
 
(写真)正面から。まわりにはドングリの木がいっぱい。
Photo_4
 
 
(写真)後ろから。見えるのは食堂部分。
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(写真)森の見える食堂。天井が高くて気持ちいい。
    カラカサ様式の建築で建てた時は大工さんが苦労したそうだ。
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(写真)夕食です。前菜。
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魚料理
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鶏料理
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(写真)朝食です。
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翌日、すなわち今日は、帰りに高畠の阿久津八幡宮に寄った。
第十五代応神天皇を御祭神として祀ってあり、歴史的建造物である三重塔が有名だ。
神社に仏教の三重塔とは、敬けんな仏教徒であり、神道を信ずるものとしては、その微妙なマッチングにハテナマークを付けるのだけれども、これは神社と仏教が融合した「神仏習合」による結果だ。
 
今も昔も、行政のやることは一般大衆には理解できないな。
 
拝殿にお参りした後、奥の院へ。
実は、奥の院への小さな標識があったので、気軽な気持ちで向かったんだけど、なんと、細くて急な山道を30分ほども登ったところにあった。
妻も娘も頑張って登った。
皆、汗だくである。
しかし、神が降臨するであろう岩坐(いわくら)が鎮座するその光景は、実に神々しい。

ここまで来てわかった。

まさしく、この山こそが神奈備(かんなび)であり、神を迎えるのである。
高畠というところが、「まほろばの里」と呼ばれ、縄文期からこの地が豊であった理由がよくわかる。
むかしから神々に守られた土地なのである。
そういえば、今朝も、小雨が降る中、宿を出たけど、八幡宮に着いたら雨が止み、帰ろうと車に乗ったら、急に雨が降り出した。
 
神様、ありがとう。
 
帰宅して、夕食後、娘と風呂にはいってバカ話をしていると、娘が湯につかりながらこう言った。
  
「パパ、奥の院おもしろかったね。」
 
この子も、何か感じたのであろうか。
 
 
 
二礼、二拍手、一礼して、ポチッ↓
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(写真)三重塔
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(写真)拝殿
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(写真)山の中腹にある奥の院
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2007年10月 7日 (日)

広島の「りな」さん

 
 
読者の皆さんはすでにご存知のように、このサイトではコメントを受け付けておりません。なぜなら、もしたくさんコメントをいただいた日にゃ、すべてに返事できませんし、もしどこかのアホが匿名で好き放題書き込んだら、それはそれで面倒ですしね。
 
だから、何かコメントあったら直接メールください。
kid@mint.ocn.ne.jp
 
ということで、きょうは、実際にいただいたメールを紹介させていただきます。
返事は実際のものに若干ですが加筆修正してありますので、ご了承ください。
 
 
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差出人:広島の「りな」さん
 
 
実は 昨日 このブログを発見しまして 早速 「お気に入り」にしました。で さっき 偶然に 奇跡的に 6000を 踏む事が出来ました。とっても嬉しくて メールしちゃいました。

来年 あたり 母子家庭になりそうな「広島の りな」からでした(笑)
 
 
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返事:管理人
 
 
メール有り難うございます。
これからもご愛読よろしくお願いします。
 
お目にかかったことない「りな」さんですが、創造力豊かで、かつスピチュアリストでもある私には、いただきました短いメールから、りなさんの正体、境遇が手に取るようにわかりました。
 
まず、お子さんがおられることと、メールの文体、から察しまして、年のころなら27〜28。子供さんは男の子で、3歳ですね。
 
次に、たいていの場合、名は体を表しますので、「りな」から、あなたは外見が「沢尻エリカ」で性格が「長澤まさみ」であることがわかります。
会ったこともない大学教授にメールする大胆不敵さから、若干「にしおかすみこ」的な面もありますね。
ひょっとしたら99%「にしおかすみこ」的かも知れません。
 
さらに、カウンターの6000を踏んづけるくらいで大喜びしている不幸なご様子、それから来年あたり母子家庭になりそうなこと、それを(笑)でごまかそうとしていること、広島というところは市民の2/3がヤクザ屋さんである、ということを考慮しますと、あなたの旦那さんは、年のころなら43〜44のゴロツキで、いつも家庭では暴力をふるい、りなさんの身体はアザだらけ、旦那の身体はイレズミだらけ、しかもトモ君(お子さんの名前)が、それを見て泣きじゃくっている、ところまで見えてきます。
 
今はつらいと思いますが、メゲずに頑張ってください。
7000も踏めたらきっといいことがあると思います。
 
では、お元気で。
 
 
 
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差出人:広島の「りな」さん
 
 
親愛なる 教授さま  
お返事 ありがとうございます。
まさか ご多忙の 教授からあるとは 思いませんで・・・驚きの瞬間でした。
ところで 米沢といえば 8年前に 年賀状のお年玉くじで ふるさと小包が 当たりまして すき焼き用 薄切り米沢牛500グラムを頂き とっても美味しかった事を 思い出しました。
高級なお肉って 切らずに 一枚で頂くのですね。。。つい最近まで 知らなかったです(苦笑)
もう一つ お肉ネタ・・・去年 近くのデパートで 「牛肉どまんなか」駅弁を 一つ買って 駅弁特集番組では 必ず上位って事は 知ってましたが 山形まで行く財力もないどころか 駅弁を 家族分買う財力もないので 一個を 分け合って頂きました。まるで 一杯のざるそば ですね(笑)評判通り 大変美味でございました。頑張って せめて もう一個買えば良かったと

後悔しきりでした。また 是非 食したいと思います。

これからも 毎日 更新して ほのぼのさせてください。

                                        広島の りなより 
 
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返事:管理人
 
 
今回は比較的長いメールを有り難うございます。
 
男という生き物は、たとえそれがトドのような女からであっても女性からメールをもらうと返事してしまうものです。
  
それから、私が多忙である、というのはウソです。雑用を引き受けたくないので、そう言ってごまかしているのです。原稿の遅れも、すべて多忙ということにすれば許してもらえるのです。
だから、気にせずメールください。
 
すき焼き用米沢牛大当たりのお話し、いいですね。
けど、ひょっとしたらそれで運を使い切ったのかも知れません。
というか、間違いなく使い切りましたね。
私など、毎年数百の年賀状をいただきますが、切手以外は当たったことはありません。だから、運はノーベル賞のため温存しております。
 
ところで、
米沢牛を飼ってる農家に友人がおりますので、米沢牛にまつわる裏話を教えてあげます。
なぜ、肉を薄く切ってあるかというと、それは牛からそのように薄く切り出す必要があるのです。
どうするかって言うと、まず牛に腹いっぱい草や穀物を食べさせます。すると、ぐうたらな牛はすぐに横になって寝てしまいます。まるで、「りな」さんの旦那さんのようですね。
 
熟睡したところを見計らって、飼い主はよく切れる包丁を持ってきて、お尻のところの皮をまずシャーと一枚はがします。
お肉が出てきたところで、その部分を1枚が1ミリになるくらいの薄さで5枚から10枚程度切り出します。
そして、牛が目を覚まさないうちに、最初に切り取った皮をペタッと貼り付けて絆創膏を貼っておきます。
すると、一週間もするとその部分は元に戻ります。
だから、この方法だと一頭の牛から無限大の牛肉が取れるのです。
 
コツは、牛に腹いっぱい食べさせること、寝つきが悪い時はビールを飲ませれば、熟睡するそうです。米沢牛でも松阪牛でも、ビールを飲ませるのはそのためです。
 
この話は、娘に教えてあげたらバカにされ、妻には完全に無視されましたが、「りな」さんは信じてくれますよね。
でも、この話しはあくまでも業界の秘密情報なので、あんまり人には言わないでください。
 
それと、もう一つお肉ネタ。
 
恥ずかしい話しですが、国立大学の教授の給料は県立の高校の先生より低くて、いわゆる最低賃金労働者なのです。
だから、私どもにとっても「牛肉どまん中」は高嶺の花なのです。
ですから、たまに出張があると、行く時に一個買い、昼食として半分食べます。
そして、帰りに残りの半分を夕食とします。
次の朝に、昆布巻きやら卵焼きで朝食をいただきます。
 
だから、「どまん中」一つで三度楽しむのです。
 
 
今後も、いろんな裏情報、裏技を紹介しますので、アクセスお願いします。
ポチッも忘れずにね。
 
では。
 
 
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差出人:広島の「りな」さん
 
 
こんにちは

いつか メールが紹介される事がありましたら

うれしく思います。

                 広島の りなより
 
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返事:管理人
 
 
お約束どおり、このように紹介させていただきました。
 
全国に250万人ほど、読者がおりますから、りなさんは明日から「ギャル曽根」なみの有名人です。
りなさんの旦那のケンヤも有名人ですよ。
もう、広島の街を歩けないでしょう。
トモ君も公園デビューしたらスターです。
 
たった、一通の無謀なメールで人生が変わりましたね。
この調子で、幸せの階段を上り詰めてください。

では。
 
 
 

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2007年10月 6日 (土)

今どきの若いヤツ

 
 
土曜日だけど、朝早く起きた。
 
7:42分発のつばさに乗って東京に行くためだ。
妻はまだ寝ていたので、いただき物の豚まん二ヶを、自分で電子レンジでチンして食べた。
 
ちょっと、皮が固くて、いつものようにフカフカしていない。
 
妻はいつも手間をかけて蒸してくれるのだ。
これが愛情か。
 
実は、きょうも幕張メッセで開催されているCEATECに行った。
先日のように東京駅から京葉線に乗ると、電車が来たばかりで座れた。
発車を待っていると、斜め前、隣の隣にピエロのような派手な服を着た平均体重を大幅に上回っている若い女性が突っ立ている。
年のころなら21〜2か。
隣の女性が、私の方に詰めてきた。
このピエロ女は、何も言わずに当然とばかりに、尻を割り込ませた。
 
お前は、礼儀知らずのトドか。
 
興味深いので観察していると、このピエロトド女はバッグから化粧品を取り出し、ツケまつ毛になにか黒いものを丁寧に塗りたくっている。
新浦安まで続いた。
人前で化粧をする女は最低やな。
 
こんなバカ女は今どき多いのだ。
 
暇つぶしが出来たので、あっという間に海浜幕張に着いた。
11時にプレスセンターへ。
実は、きょうはテレビ番組制作のロケなのだ。
 
打ち合せ後、ソニーのブースや有機エレクトロニクス研究所のブースで撮影。
撮影していると、ロケ現場に人が集ってきた。
 
ちょっと、照れ臭いけど、うれしい。
略して、照れうれしい。
 
撮影後、プロデューサーと東京駅までいっしょにタクシーで。
道中、いろいろ興味深い業界の話を聞いた。
その中でも気になったのが、今どきの若者のこと。
 
学生の学力低下と精神年齢の低下、精神のひ弱さを嘆いたら、業界でも同じとか。
新卒のアシスタントディレクター(AD)の能力が低下し、しかもひ弱で、すぐに辞めてしまう。特に、人間関係で耐えられなくなるそうだ。
昔なら、少なくとも3年あれば実力をつけてディレクターになったそうだけど、いまではとても無理とのこと。
有能な若いディレクターがなかなか育たないそうだ。
 
どの分野でも人材不足やな。
 
 
技術立国日本の将来は大丈夫か、と思いながら下りの「つばさ」に乗った。
 
 
 
 
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2007年10月 5日 (金)

馬馬虎虎会

 
 
きょうはちょっと寝過ごした。

リビングに行くと、妻が「おじいちゃんが死んだ」なんて、平気な顔をして言う。
あれっ、手術は成功したし、もし妻の父に何かあったら、こんなに平気でいられるのかと思い、しばし考えてわかった。NHKの朝ドラの米倉斉加年演ずるおじいちゃんが亡くなったのである。
 
ふ〜、朝からビビらすなよ。
 
朝食には、昨日のお客さんが持ってきてくれた「551蓬莱の豚まん」を二ヶ食べた。ここの豚まんは、タマネギの甘味が絶妙で、病みつきになるぐらいおいしくて私の大好物リストの上位にランクされている。
新大阪駅から新幹線に乗る時は、必ず買うのだ。
 
きのう、くれた人が、「最近、気のせいか具が少なくなって皮が厚くなったんですよね〜」、と話されていたが、今朝、食べてみたらホントにそうだった。気のせいじゃないですよ。
食べもの屋さんは、はやると質が低下するのだろうか。
 
寂しいことやね。
 
大学に着くと、投資会社Q社のIさんらが来られていた。
有機ELや有機太陽電池にご興味をお持ちで、この分野のことを聞きたいらしい。有機ELは、ディスプレイの市場が大きくなり、来年からは照明市場も生まれる。けど、太陽電池は時間がかかりますよ、とお話しした。
 
その後、山形有機エレクトロニクスバレー構想関係者と打ち合せ。
今年度、新たに採択されたNEDOプロジェクトがもうすぐスタートする。
約2年半でパネルの発光効率を20lm/Wから40lm/Wに向上させるチャレンジングなテーマだ。
 
気を引き締めるために、昼は「らあじゃ」でスープカレー。
最近オプションで加わった「空絶辛」の辛さも安定的に再現できるようになってきた。脳細胞から皮下脂肪まで活性化した。
 
よしよし。
 
 
(写真)本業は隣のアウトドアショップです。
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(写真)空絶辛スープ大盛り、まさに血の池地獄
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午後は、特任教授の横山先生と打ち合わせ。先生は、企業とのおつきあいが多く、いろんな技術を持つ会社をご存知で貴重な存在だ。
昨日も遅くまでお付き合いいただいた。

3時から、商社の方と城戸ベンチャーの打ち合せ。年内には立ち上げたい。
ちなみに、城戸ベンチャーは有機ELパネルの製造会社ではありません。
勘違いされる方がおられるので、念のため。

夕食は、馬馬虎虎会(まあまあふうふうかい)の会合に呼んでいただく。
馬馬虎虎とは中国語で、「まあまあ」、「ぼちぼち」の意味。
市内の羅医院の羅先生を中心に、会社の社長さん3名が加わった、チョイ悪オヤジの会である。
私はチョイ悪じゃないので、資格はないのだけれど、面白がってたまに呼ばれるのだ。

割烹「新柳(しんやなぎ)」で、コースの和食。
ここは、個人では来ないけど、宴会でたまに来る。
 
 
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二次会は、ラ・セーヌというカラオケスナックへ。
米沢市内では、学生がいたるところでバイトをしていて気を抜けない。
羽目をはずせないのだ。
ここも例外じゃない。

11時過ぎに帰宅。
明日は、朝7時42分発の「つばさ」で東京だ。
早く寝たい。
 
 
 
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2007年10月 4日 (木)

Dear Mr. Stringer



きょう、有機デバイスシンポジウムが米沢で開催された。
大勢の方々に、全国からご参集いただきホントに有り難かった。

内容も、有機ELの生みの親のTang教授、最先端の有機テレビのソニー、そして日本の有機半導体の本流、阪大名誉教授の横山正明先生の講演と、有機EL、有機半導体の歴史的背景から最先端まで、自画自賛ですが、非常に濃いシンポジウムだったと思います。

懇親会では、お酒もはいって皆リラックス。
まずは、山形大学の結城学長からご挨拶。
次に大場工学部長からのご挨拶。
その後は、無礼講。
オフレコの情報交換。
 
城戸研卒業生も多数参加、キャノンの伊藤、松下電産の高橋、住化の岩崎などなど。


高橋に、鎌をかけた。

師匠:松下電産でナニやってんねん。
弟子:言えません。
師匠:まさか、PDPはないやろ。
弟子:言えません。
師匠;やっぱし、有機ELしかないよな。
弟子:言えません。
師匠:お前は破門や。


伊藤にも鎌をかけた。

師匠:なにやってんねん。
弟子:材料の評価です。
師匠:妹尾(上司かつ城戸の早稲田の同期)は何で来ないんだ。
弟子:xxxxなんで。(企業秘密なんでさすがに公開できません)
師匠:そうか。頑張れよ。
弟子:はい、頑張ります。


岩崎はCDT買収で340億使ったことに対して、皆から責められていた。
 
 
弟子もピンキリである。


二次会で。
タン先生、S社のS部長、じゃなかった、ソニーの笹岡部長、横山先生、その他有志で居酒屋へ。

タンさん:ソニーのテレビはどうやったら買えるんだ?(もちろん英語で)
城戸  :笹岡さんにたのんだら?
笹岡さん:私もどういうルートで買えるのか知りませんよ。
城戸  :そしたら、CEOに頼むしかないな。
 
 
そこで、

Dear Mr. Stringer.

Congratulations on your success in the commercialization of OLED TV.
We discussed with your colleague, Sasaoka-san, about buying a set of the organic TV.
Prof. Ching Tang, Prof. Yokoyama, and I would like to buy one.
But, we worry that the TV will become so popular and we can not get one.

So, I would like to ask you a small favor.
Please provide us with your new OLED TV for free.
I promise that I will be extremely loyal to SONY, and "I will love SONY" for the rest of my life.

Please consider my loyalty to SONY and spare just three sets for us.
Thank you very very very very very very much in advance.
 
Sincerely yours,
 
 
A big fan of SONY, Kido.


 
(日本語訳、ちょっと加筆修正あり)
  
親愛なる ストリンガー様
 
この度の有機ELテレビの製品化、おめでとうございます。

笹岡部長と有機ELテレビの入手方法について話をさせていただきました。
ロチェスター大学のタン教授、大阪大学名誉教授の横山正明教授、そして私、城戸、が有機ELテレビを購入しようと考えております。
しかし、爆発的な人気が出て、売りきれ、手に入らないのではないかと危惧しております。

だから、お願いがございます。
厚かましいようですが、三人にタダでテレビをいただけないでしょうか。もし、いただけましたら、終生ソニーに対して忠誠を誓います。
「タダは、ちょっとね」と言う場合には、卒業生であり御社の従業員である黒瀧と吉崎の冬のボーナスから代金を引いていただいて結構です。本人たちからはすでに了解はとってあります。

これまでの御社に対する忠誠心を考慮いただき、なにとぞ御検討いただきたくお願い申し上げます。

ソニーを愛する一市民より、


 

  
タン教授講演中
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有機じゃなくて結城学長ご挨拶
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中締めで〜す
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二次会ではぶっちゃけ話
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2007年10月 3日 (水)

グローバルに活躍するということ

 
 
昨日、きょう、有機ELに関する問い合わせが相次いだ。
多くの「おめでとう」メールもいただいた。
テレビ局からのコメント依頼、番組制作会社からの問いあわせもひっきりなしで、さずがソニーの社会に与える影響は大きい。
 
そんな中、きょうは午後に客員教授の鈴木俊夫先生に大学で講演をしていただいた。
講演題目は、「グローバルに活躍するということ」である。鈴木先生は、京大をでて東レに就職され、現在米国のダウコーニング社にお勤めである。在米期間が13年というまさしく日米両国の社会を身をもって体験されてきた人である。さらに、会社では有機EL材料の研究開発に取り組まれていたエキスパートでもある。
 
米国の会社とは。出世するには。英語のマスターの仕方。などなど。盛りだくさん。
極めて実践的なお話をいただき、学生も目からウロコだったんじゃないかと思う。
質問もいつもより多かったなあ。
 
 
昼は、「粉屋小太郎」でお蕎麦を試していただき、夜は「吉亭」ですき焼き、と米沢のゴールデンコース。夜の部は、特任教授の横山正明先生にもジョインしていただき、ポリシランの話でおおいに盛り上がった。
 
横山先生も、ソニーのテレビを買われるらしい。
 
家に帰ると、明日のシンポジウムの招待講演者である米国ロチェスター大学のタン教授からホテルにチェックインしたとの電話があった。
 
明日の「有機デバイスシンポジウム」では、タン教授の話あり、ソニーの話あり、濃い内容で盛り上がりそうだ。
特にソニーはこのシンポジウムに会わせて、プレスリリースしてくれた(?)ので、注目度大である。
  
  
明日が楽しみだ。
 
 
 
 
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2007年10月 2日 (火)

液晶時代の終わりの始まり

 
 
行ってきました、CEATEC。
この目で見ました、
ソニーの有機ELテレビ。
 
液晶と比べてどうの、プラズマと比べてどうの、と言うより
「次元」が違いましたね。
こんなに美しく、こんなに自然で、こんなに臨場感のあるディスプレイはこれまで存在しませんでした。
3ミリの薄さより、その画質の高さに注目してください。
 
 
(写真)11インチの製品、肉がメチャうまそう。
 Photo
 
 
(写真)27インチの試作品
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もちろんシャープの片山社長ご自慢の亀山の液晶も見ました。
松下が社運を賭けるプラズマも見ました。
 
 
おもちゃですね。
   
 
 
今回のCEATECはそういう意味で、各社の展望がはっきり見えました。

シャープはとにかく、「日本の液晶」ということで、サムスンと協業するソニーとブランド面での差別化を図る。
画質面でも、薄型化でも確かに向上している。
しかし、生まれつきすべてが究極の有機ELにはかなわない。
 
 
(写真)ずらりと並んだアクオス
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対するソニーは、トリニトロンで培った絵作りのうまさでサムスンのパネルでシャープに対抗する。
そして、「技術のソニー復活」を印象づけるために有機ELテレビも売り出す。
 
一方、プラズマの松下は、技術的に見せるところがなく、単に大きさとパネルの枚数で圧倒する作戦。
ハイビジョンを声高に歌うが、すでに液晶では当たり前の技術。
大きさで液晶に負け、画質でも追いつかれ、今年がプラズマのピークであり、これから転落する気配がヒシヒシと感じられた。
ブースが中途半端に暗いし。
 
 
(写真)松下のプラズマ、これじゃヤマダ電機と変わらない
Photo_4
 
 
他のテレビメーカーでは、東芝が有機ELを参考出品するにとどまった。
社長が09年に有機ELテレビを商品化するといった割には、気合いがはいっていない。
まあ、ここはキャノンとSED事業で協業すると、ぶち上げたのに今はその影も形もないし。
社長の発言は、あまりあてにならないな。
 
 
(写真)参考出品のミュージックプレイヤー
Photo_5
 
 
日立に至っては、完全に有機ELが消えた。消滅だ。
また、プラズマも液晶も、技術的にも見るところがない。
事業としても中途半端。
「次世代薄型テレビ」と銘打って、わざわざ囲ったブースで展示したのは、単なる「薄型液晶」。薄いといっても単位が「センチメートル」のブ厚いもの。
こんなの、シャープがLEDバックライトを使って、すでに発表したじゃないか。
これが、日立の「次世代薄型テレビ」なのか…。
 
 
(写真)待たせたあげく、あれはないやろ。 
Photo_6
 
 
一方、パイオニアのブースでは、プラズマを上手に展示していた。
「KURO」ブランドのプラズマは、きょう見た松下、日立、パイオニアの三社の中では画質がもっともよかったと思う。
とにかく、ここはハイエンドでニッチのトップを狙うしかないでしょう。
 
 
(写真)パイオニアは結構頑張ってます。
Photo_7
 
 
有機EL関係では、au by KDDIで、INFOBAR 2を見た。
アクティブ型有機EL搭載だ。たぶんサムスンSDI製か。
ディスプレイ評論家のジョージ鈴木氏も絶賛。 

これはええで。
 
有機ELディスプレイの画質の高さもあるけど、そのデザイン、軽さ、いままで見た、使った携帯の中では最高に気に入った。

買うで!
 
  
(写真)キレイでかっこいい携帯電話です。
Au
 
 
TDKでは新聞発表されたパッシブ型のディスプレイを見た。
見た目では、先のアクティブ型に比べると若干見劣りするものの、価格が安ければ、大ヒットする可能性がある。
 
頑張って欲しい。
 
 
(写真)次はモックアップくらい作ってくださいね。
Tdk
  
  
京セラがとうとう有機ELを展示した。
ここは、アクティブ型は他社が低温ポリTFT用いるのに対して、Vthのシフトを補償する回路を使ったa-SiのTFTを使って製品化しようとしている会社だ。
完成度は高いが、反射防止フィルターを用いないため、コントラスト比が低く、画質も他社のディスプレーに若干劣る。
ここは、たぶん、将来も小型中心ですね。
 
 
(写真)早く京セラ製の携帯電話に搭載しましょう。ちょっと、遅れてますね。
Photo_9
 
 
有機ELの光源としての応用を検討しているのはローム。
ここは、パッシブ型の小型ディスプレイを生産しているが、今回はディスプレイの展示なし。
白色有機ELパネルを展示した。バックライトや照明用途への展開を計画中とか。
プロの目から見ると、まだまだ甘いところが見受けられるが、ロームのポテンシャルからすると、短期間でトップクラスに仲間入りすることは可能だろう。
  
  
(写真)有機照明仲間です。
Photo_8
 

最後に、山形県の有機エレクトロニクス研究所。
最高クラスの有機EL照明を展示。
世界一ですからね。
 
  
(写真)明るさは、蛍光灯と同じ。効率は、現状では電球以上、蛍光灯以下。
Photo_10
 
 
 
 
以上、ディスプレイ各社の実力、ビジョン、ポテンシャルがハッキリくっきり見えた今年のCEATECだった。
今後、数年かけて徐々に有機ELが増え、10年後の2017年には、ここで展示されるテレビのほとんどは有機ELになるでしょう。
 
 
液晶の時代の「終わり」が始まり、有機ELの時代が始まった。
 
 
 
 
 
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2007年10月 1日 (月)

実りの秋

 
きのう、田んぼの横を車で走りながら、娘とこんな会話を交わした。
 
 
私:ほら、見てみ、お米がいっぱいできてるで。
  米沢って、コメのサワって書くぐらいやから、
  昔から米はいっぱいとれたんや。

娘:ふ〜ん。

私:土地の名前って、そこの特徴、表してんねんで。

娘:ふ〜ん。

私:山がたくさんあるから、山形県や。

娘:ふ〜ん。

私:山がないから、山梨県や。

娘:ウッソ〜。富士山あるよ〜。
 
 
この子はバカじゃない。
 
 
 
Photo_3
 
 
 
お米と言えば、19年前のことを思い出す。

平成元年にニューヨークから米沢にやってきたのだ。
大阪弁をしゃべるけど、実は、バリバリのニューヨーカーなのだ。
英語もしゃべれるデ。

まあ、そんな自慢はさておいて、山形に来ることになって期待したのはご飯のおいしさだった。

ところが、

最初に大学生協で食べたご飯のまずさに驚いた。
なんじゃこりゃ、て感じ。(今は値段相応の味)
ブルックリンのチャイニーズ定食屋のご飯と変わらんじゃないか。
まあ、当時の生協はコストを安く上げるために、古米か古々米かを安く仕入れてたんだろうけど、米どころ山形の大学のご飯がこれじゃいかんって思いましたね。

それ以来、いつも、お米屋さんでは、おすすめの最上級のコメを買うんだけど、なかなかおいしいのに出会わなかった。
心の底から「うまいっ」て思ったのは、いまから10年ぐらい前かな。
今は東北パイオニアで働く卒業生の駒田君が、三重の実家から送ってきたといって、持ってきてくれたお米。親戚に農家がいるらしい。

しょせんは、三重の米(失礼!)と期待せずに炊いたところ、これがビックリギョーテン。
ピカピカで立ってるし、粘り気といい弾力といい、まさしく「銀シャリ」という表現がぴったり。

手を合わせて、有り難くいただいた。

二度目は、4年前に米沢の隣町の川西町の鈴木さんという農家からいただいたお米。
たぶん天日干しなんだろう。三重の米に負けないぐらいおいしい。
ピカピカで、おいし過ぎて、おかずがいらないくらいだ。
鈴木さんちでは、米以外にも野菜なんかも栽培されてて、野菜もとびきり美味しかったのを憶えてる。

川西の農家では、おいしいものを食べてるんだわ。
 
 
そこで、考えた。
米沢で売ってるお米が、三重や川西の農家の米に負ける理由は1〜6のどれなのか。

1. 米沢は米作に適さず、うまいコメが採れない。
2. 農家が手抜きで米作をしている。
3. 農家が農協用は手を抜き、自宅用は丹精込める。
4. 米沢で売られてるのは、米沢産じゃなくバチもんである。
5. 城戸が味覚異常である。
6. 城戸が悪い夢を見ている。

近所の農家の人とこの件に関して話をしたことはないので(ケンカ売ってんのとおんなじヤシ)、もし、このバカブログを読まれた米沢の農家あるは農協関係者がおられて、理由をご存知の方はぜひともご連絡いただきたい。

それから、自慢できるようなお米がありましたら、ぜひとも「これでも食らえ」とばかりに、一俵ほど自宅にお届けいただければ有り難いです。
 
 

お米といえば、実は米沢より隣町の高畠の方が有名である。
米に限らず、野菜や果物など、ずいぶん前から有機農法で栽培する農家が多いのだ。
食の安全が叫ばれるきょうこの頃、高畠の米や野菜は高値で取引されている。

だから、高畠では、行政ではなく民の意識がすごく高い。
高畠の時沢にあるレストラン「フルール・ドゥ・ソレイユ」の自家製の野菜をベースにした料理は絶品だヨ。
 
みんな、唸るね。
 
 
だから、考えた。
地方の産業活性化、地域格差の解消を農家の人達は福田内閣に期待するけど、まず自分たちで何が出きるかを考えるべきじゃないか。
 
行政に頼っても、まともなこと、してくれないですよ。
補助金もらって、ただそれだけでいいんですか?
 
江戸時代は、お殿様に任せておけばよかったんです。
米沢にはかつて上杉鷹山公や直江兼続公がいらして、なんでもやってくれた。
だから、日本人の遺伝子には、主と従の関係がしっかりと刻み込まれてしまった。

しかし、
今は、主が市役所、県庁であり、国では農林水産省である。
市役所、県庁といえば頼もしいかも知れないけど、それは単なる箱であり組織。実際には、担当課の課長や課長補佐がどれだけ頑張ってくれるかにかかっている。要するに、幼なじみのケンちゃんやタロウくんに米沢の将来をお任せするようなもの。
 
ちょっと、無理があるやろ。
 
国にしても同じこと、役人の無責任ぶりは、社保庁見ればわかるし、政治家の無能ぶりは、安倍内閣がさらけだした。
だから、国に頼ってはいけないの。
だから、人に頼ってはいけないの。
自ら発案し、企画して、仲間を集めて、地域を変える。
それに行政を巻き込むという、「現場起点の行政改革」しかないのです。
 
 
米沢に、鷹山公はもういない、のだから。
 
 
 
 

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間違いなく世界一の技術。
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占部さん、おめでとうございます!
笹岡さん、10月4日は乾杯です!
黒瀧、よくやりました!

  
 
ちょっと、涙目になってしまいました。
 
 
 
 
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