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2007年9月28日 (金)

TDKの有機EL

きょうの日経産業新聞の一面に、TDKが携帯電話のメインディスプレイ用の有機ELを開発し、08年度下期に量産する、と掲載されていた。

開発したのは、フルカラーで精細度はQVGA(320x240画素)、大きさが3.2インチの「パッシブ型」。輝度は200cd/m2で、寿命は携帯電話に十分な5000時間。量産までに、10000時間にさらに伸ばす計画。価格は、同サイズの液晶パネルよりも同等以下にできる、という。

サムスンSDIが量産している携帯メインディスプレイ用有機ELは、低温ポリシリコンTFT基板を用いた「アクティブ型」。消費電力や寿命、実装の容易さから携帯端末に適している。ただ、TFT基板の歩留まりが低くて値段が高く、現状では液晶の1.5倍程度とされる。

TDKは、これまでMP3プレーヤー、カーオーディオ用に有機ELディスプレイを生産しており、米DisplaySearch社によると、出荷金額ベースでは、5位の4.8%のシェア(出荷金額590万米ドル)を占めている。ちなみに、1位は、東北パイオニアの20.8%で2520万米ドル、2位は韓国サムスンSDIの20.4%で,出荷金額は2480万米ドル。3位の韓国LGエレクトロニクスは2430万米ドルで20.0%のシェア。4位は台湾RiTdisplayの19.4%で2350万米ドル。

面白いことに、メーカー別の出荷台数シェアを見ると、1位はRiTdisplay社で、510万台近くを出荷。2位は東北パイオニアで、ほぼ同数の約510万台を出荷。3位はサムスンSDI社の370万台で、4位はLGエレクトロニクス社の310万台。そして、5位はTDKの150万台。

出荷金額と出荷台数で、順位が入れ替わっているのは、結局価格の差。
台湾のRiTdisplayは、シェア拡大のため安売りして利益が出ない状態。一時、会社の身売りの話が出ていたくらいだ。一方、東北パイオニアでは、正当な価格で商売し、利益が出せる事業だ。

用途別では、携帯電話のサブ・ディスプレイが最も多くて、前年同期比135%増の1260万1000台。次いで、MP3プレーヤー向けで、出荷台数は401万2000台。携帯電話のサブ・ディスプレイと携帯型メディア・プレーヤーで出荷台数の87%を占めている。

したがって、競争の激しいこれらの小型ディスプレイ市場では、価格の低下が著しく、各社利益の確保が難しい状況である。よって、サムスンSDIがアクティブ型を量産しているものの、まだまだ未開拓の市場といえる携帯メインディスプレイ市場に、TDKが参入するのは大正解である。
来年は、5位のTDKが順位を上げるかもしれない。

来週のCEATECでは、TDKのブースが要チェックだ。
 
 
 
 


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